大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

しっぽの気持ち

2014-06-30 | 日記
半年がああっ!っという間に過ぎた。 
朝早くから一羽の鶯がケキョケキョケケキョ~~~と鳴き続けている。「ほー」は付けず「ケキョ」のみ。
少しも休まずに9時45分まで鳴き、そのあと30秒位少し休んだと思ったらどうやら仲間が来たようだ。
相手はメスか?オスか? 「ほーホケキョ」と鳴いた。そのあとは色々な鳴き方をしている。
対話してるようだ。何言ってるんだか?
ひと族メス①はハウスの水やり、2層式洗濯機4回まわしながら、干してあるスギナとハコベをひっくり返し、、、、
晴天なのに突然一瞬雨が降るから、大慌てでスギナを取り込み、雨前にハスカップも摘んでしまう。
洗濯している時はそこから離れたら洗濯していること忘れてしまい水が何時間も出しっぱなしになり水槽が空になる。
だから最近は、洗濯機の音の聞こえる周辺で草取りしたり、なんじゃらかんじゃらして注意深く洗濯時間を過ごす。
あっちうろうろこっちうろうろ。。。。鶯から観ればさぞ滑稽だろうな、、、じっとしてること出来ない不思議な生き物。

高橋さんが、昨日から飼い始めたという雄犬のオビワンを見せに来てくれた。
黒い体に胸の辺りは白く、シェパードが入ってるような顔つきはうちの4匹よりはるかに賢そうだ。
4匹が一斉に車から降りてくるオビワンに吠えたが夫の一喝でしゅんとなり、オビワンの存在を受け入れた。
赤いリードが黒い体に良く似合って、黒のTシャツを着た高橋さんにぴったりと寄り添っている。
このあいだまで、いつもお父さんの手につかまっていた春くんが、その手を離れオビワンのお兄ちゃんに変身している。
しかし長沼のしっぽの会に保護されていたオビワンは、一転した自分の環境にまだ慣れず戸惑っている様子だ。
股の中にきゅっとしっかり巻き込んだシッポの状態から緊張感が伝わってくる。
高橋家の家族の一員として迎えられた昨日の初めての夜は眠れなかったようで、、、
そしてそれを感じた高橋さん夫妻も子ども達もやっぱり眠れない一夜を過ごしたと言った。
眠れずにいるオビワンを敏子さんがヨシヨシしていると少し安心し、手を放さないで欲しいと要求するので
自分の布団をオビワンのそばにひいて寝たのだという。大笑いしながら、胸はきゅんとして目頭は熱くなる。

オビワンに認めてもらおうと、草の上にしゃがんで目を見ながら話しかける。「おて、できるよ」といずみちゃんニコニコ。
ほんとだ!!私の手に自分の手をチョンと載せる。何度でも「おて」をする。 しかし、めは宙に泳ぎ心は上の空。
その光景を遠巻きに見ていた雄犬のタチが、いつ来たのか私の背中に片足を上げシャッとマーキングした。一瞬のことだ。
そのタチは4匹のうち一番弱気で、いつもカブやターマにご飯を横取りされても、戦わず空腹に耐えている。
そのタチが唯一、その時、私にマーキングした。4匹の代表としてかのように。 
そして、初めて気づいた。シェパードの様なオビワンの不安な心の中が、巻き込んだシッポで分かるように
身体が小さくて遠慮ばかりしている様に思えたタチのシッポはいつもピンと上に向かって、悠々としている。
案外タチの日常はヒトが思うほどおびえてはいないのかもしれない、とオビワンによって気づかされた。
(おい、おまえなあ、おれたちのカアチャンだぜ、なれなれしくするなよな。)ってとこなんだろうか。。。。
そんなタチの心に触れたような気がして、「こらー!」と怒りながら、胸はキュンとして目頭は熱くなる。
からだは、ほんとうに正直だな。隠せない。どんなにスマしていても恥ずかしければ顔が赤くなる。
どんなに薄い胸でも、感動すれば勝手に厚く、ちがった、、熱くなる。

その後の田圃

2014-06-28 | 
6月始めに田植をしてから
   約一週間後



 

   約三週間後には

    
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     でも水の中を覗くと
     

    除草の助っ人????

  


絶好調・上機嫌

2014-06-24 | 食生活
土曜の朝6時、目がぱちっと覚めて、たったか布団をたたみ、やかんを火にかけ、コーヒー豆をがががっとミルで挽く。
朝一番にコーヒーが飲みたくなるのは、身体が絶好調の証しだ。 不調なら欲しない。
淹れたてのコーヒーを持ってとっとこ二階に上がる。 ここ数日、ミシン掛けに夢中。
ヨネちゃんが野草隊長の任務をつつがなく遂行してくれるので、安心して他のことが出来る。
お礼と云っちゃなんだが、体重が7㎏減で体型が変化したヨネちゃんの服をリフォームしまくる。
長い間使っていないミシンはたまに使うと機嫌が悪くてにっちもさっちもいかないことが多かったが
ヨネちゃんの服を見せたらコロッと上機嫌で動き始めた。 不思議だな。。。。。
手始めに、ヨネちゃんが着倒した木綿のシャツをもらって自分のスカートにした。着心地よし。
次に、ヨネちゃんの作業用のデニム地の前掛けに摩訶不思議な模様のタイのアップリケのポケットを二つ付けた。グー。
同時に前掛けの紐も使いやすくサッサカっ付け変える。ミシンの機嫌も増々グー。いよいよワンピースの補正に挑戦。
鏡の前にヨネちゃんを立たせて、あっちをツマミ、こっちをツマミ、シルエットがより美しくなるようにと、お互い真剣そのもの。
気合を入れてアイロンをあて、しつけをせず一気にミシンを走らせた。あら、いい!うれしい!歓喜のヨネちゃん。
2枚目のワンピースを仕上げると、ヨネちゃんが本当にうれしそうに「ありがとう!これ着てどこに行こうかしら!」と言った。
「じゃ、お昼はどこかのレストランで・・」と誘ったら、「だめ!スギナの選別終わってから!」と断られた。
自分は、眠っていた才能が開花していくような気分を満喫して、すっかりデザイナー気取り。
それにしても、ミシンの機嫌が直ったのには驚きだ。

究極の恋人

2014-06-15 | からだ
すごい雨だった。カラカラだった大地に余るほどの水が与えられ、植えたばかりのキャベツは何思うや?
与えられたものをどう使って伸びていくのか、それとも腐って行くのか。。。1株1株各々の分かれ道。
大丈夫。大丈夫。元気に育て。と祈るだけ。。。。
家の前のニセアカシアが国道沿いの木より何日か遅れてクリーム色の花を咲かせた。
咲いたとたんに大雨に2日間打たれた。 晴れて乾いたら今年もパスタにからめて食べよう。
外仕事が出来ず、摘んで乾し上がったヨモギやスギナをちぎったり、袋に詰めたりする。
65歳のヨネちゃんが、50年近く続けてきた看護師業を引退して、彼女念願の野草摘みに没頭してくれた。
早朝から大かぶ野草畑でスギナ、よもぎを摘んで、午前中の風と太陽でさっと裏表を乾し、そのあと陰干しにする。
家の周りをぐるりと紫色の花で楽しませてくれるコンフリーを、今年は気を入れて摘んで乾して、ストックした。
なぜかというと、手荒れや肌荒れに良いと本に載っているが、自分は必要としたことなく毎年ホッタラカシだったが、
帯広のお客さんが、カサカサになった顔に生葉を煮出した液で顔を洗ったり、化粧水代わりに使ったらすごくいい、
敏感肌の夫も髭剃り後に愛用している。と報告が来て、(あら、やっぱり)と今更ながら野草の力を確信する。
そして自分も、若い時にはちょっと気にしていたが、そのうちどうでもよくなっていた顔のシミにぺちゃぺちゃとたたきまくった。
皺にも美肌効果もある気がするとの報告を、今後の大きなかぶ生き残りをかけて主力商品となるのかならぬのか実験開始。
そういえば、このあいだ羊の毛刈りをした時、ダニが左目の下の皮膚にもそもそと入り込むところを、えりこさんが気づいてくれて、
すぐに家に帰って毛抜きで胴体を引っ張って取ったけれど頭は皮膚の中。がっちりつかまって離れない。
ビワの葉の焼酎付液をぴちゃぴちゃつけてから引っ張ったらポロンと離れた。酔っぱらって手を放したんだな?
翌朝起きたら、残っていた毒が目の周りにまわってモワーンとなっている。
夫がめずらしく「それ、病院に行った方がいいぞ」なんて大げさに言う。 死んだ人もいるらしい。
しかし、自分のからだは緊急事態を発令しては来ず、、犬たちも毎年この時期目の周辺ダニ飾り状態だが何ともないし。。。
家の前のヨモギの新芽を1つ2つ摘んで揉んで汁をだし、左目の全体に当てたら、皮膚の中で毒が中和していくのが分かった。
そうしてまた、自分で言うのもなんだが、まだそこそこ綺麗なうちに死ぬこともできず、相変わらずぴんぴん働く羽目になる。
つくづく、植物とひとは究極の恋人同士だと思う。。。

ヒワッチ!

2014-06-09 | 日記
6月に入り、いつの間にか家の前が草の海と化した。
気温が上がり、雨が一回降っただけで植物の背丈がみるみる伸びて行く。
道端のイタドリは防風林の様にそびえ立つ。我が家の門番の様なその姿は勇敢だ。
大きな体に、小さな紫色の可憐な花を咲かせたコンフリーが、恥ずかしそうにしている。
マーガレットと呼んでいる白い花は道端にも庭にも毎年毎年祭りの様に賑やかに咲く。
今年は枯れたのかと思っていた楡の木の一番下の枝が芽吹いた。眠りこけていたか。。。。
腰のあたりまで伸び放題になった草の海にしゃがんだら、その下でスズランが咲いていた。
すみれも、ドクダミも、カンゾウも涼しい顔をして、そこにひっそりと暮らしていた。
草の頭を30センチほど刈って、下まで太陽の光が届くようにした。びっくりしたかな、海底の彼女たち。
のっしのっしと草の海に分け入って動き回る自分の姿をすみれの目線で想像したら怪獣だった。
可笑しくって可笑しくって、あははは、あははは笑いながら歩けばますます怪獣になって、
ウルトラマンがあははは怪獣を倒しに来るんじゃないかと思うと、また可笑しくなった。
ヒワッチッ!とウルトラマンが片膝立て、自分の目の前でスぺシウム光線を投げようとしたら、こちょこちょっと鼻の穴に
草の先を突っ込んでスタコラサッサ♪らんらららん♪のっしのっし、らんらららん♪
ウルトラマンの大きなくしゃみで地球の外まで飛ばされてみたい。 交通費タダだ。弁当も背中に背負っておこう。。。。
空想は果てしなく広がって、本当にそうなりそうな気がしてきた。。。。
大気圏突破の体力強化を思いつき、なんとなくスギナ茶を飲む。