大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

ウグイスのお使い

2012-08-26 | 日記
先週日曜の朝、開けてあった台所の窓から 小さな鳥が入ってきた。
出口を探して寝室の窓にぶつかり ぽとん と落ちてよたよた床を歩いている。
くちばしが すーっと長くて 羽の色は緑がかっている。 
うぐいすのヒナだ・・ 生まれて初めてウグイスとご対面。
口をぱくぱくさせるが 声は無く。 さかずきに水を入れて差し出すが飲まず。
ちょうど居合わせた いくちゃんの胸に ブローチのように止まってじっとしている。
いくちゃんが 楡の木の枝に放したら いつの間にかどこかに飛んで行った。
いつもいつも 素敵な鳴声をありがとう。お父さんお母さんによろしくね。
 それにしてもいったい何しに来たんだろ・・・・買い物かご持たずにお使いか?

母屋の給水工事は完了したが、配水管を埋める場所に機械が入らず、手作業を余儀なくされる。
深さ1M近くを10M以上も手で掘ると思うと、気が遠くなる。 
夫がその気になるまでまた何年かかるか。。。。かといって 自分がする気にもならず・・・
  その時 からからの大地に大雨が降って降って また降って。。。。。。 
「!!。。とおちゃん 今掘ったら土軟らかいね」 と妻の口がすべる。
「おお、そうだな、おまえやってみろ」 「え。。。。。。」 
小さい剣先スコップ・一番重たいつるはし・鍬  自分の得意な道具で いざ着工。
 石や瓦礫が埋まっている地面に つるはしを振り下ろし スコップを入れ 鍬ですくい上げる
1-2時間やったら けっこう進んだ。 ひょーーーー なかなかやるな、じぶんをホメル。 
「勾配ちゃんと取ってんのか。。」 夫はいつもの調子でタカピシャに駄目だし。
水平器の使い方いまひとつピンと来ず、バケツの水を掘った溝に流しながら微調整。ど素人は自由だ。
一日3-4時間排水溝掘って 気分転換に 花壇造りと草刈と 作業着が汗びしょになるまで 外仕事。
  そんな時 久しぶりに 夜Mちゃんが遊びに来た。
翌朝の涼しい時間に一緒に庭仕事。台所前に青紫蘇とバジルをハウスの中から移植する。
それから 玄関前に石を敷き詰めたり 木を埋め込んだりして 2人夢中で歩道整備。 
「いつもいつもMちゃん来るたび夢中で労働してるけどさ、きっと昔々からドレイ仲間かもね♪♪」
「きっとそうだね 万里の長城の石運びや ピラミッドの石積みのベテラン奴隷だったかもね♪」
 奴隷ってけっこうプロフェショナルな存在だ。。。と新しい視点に気付く
思い切り汗かいて 夜はそばクレープになすとズッキーニ味噌ときゅうりを巻いて食べた。

    6月9日に皆で田植えをした稲は 今日8月26日には こんなに実り始めたよ

       

 
 ピーマン

      自然農法種のトマト

    菜豆の花

向日葵


和ちゃんはお姫様だった!

2012-08-20 | 日記
待っていた雨が数日降り続いて、気持ちも少し楽になる。
久しぶりに針仕事。
長いこと使っているガーゼの毛布カバーの ところどころが破れてきたので、
穴の開いた場所に ガーゼで小さなヨーヨーキルトをたくさん作り 花のように繕う。
 ソファーにかけてあった生成りの布を夏用のベッドカバーに仕立てようと思いつく。
宝箱ならぬ余り布や糸やボタンなどを詰め込んだ引き出しを ごそごそしたら
白い綿の襟布が出てきた。「おっ!!」とひらめき、生成りの布と縫い合わせた。
裾をレース糸でふち編みしたら ちょっといい感じに出来上がる。
  久しぶりに和ちゃんが泊まりに来たので 早速そのカバーをかけて寝床を整えた。
前世では お姫様が長かった和ちゃんのために 仕舞い込んであった一人用の白い蚊帳も吊った。
その設えは 王室暮しから ちょっと離れている和ちゃんの魂を けっこう満足させたようで 自分もうれしくなる。
「雅子様と代わってあげたい。。わたしなら皇室でどんな辛いことあっても やれるような気がする」和ちゃん大真面目。
「ああ、やだ、ゼッタイやだ。四六時中誰かに自分のこと考えられてるなんて耐えられない。放っといて欲しい!」 と私。
ああいえばこう言い、こういえばああ言い。。。お互い全く正反対。いつものことだが。。。。。
そんな二人が なんで 朝から晩までしゃべり倒してもまだ 話が尽きないのか。。。。。。
「あたしが来世でヨーロッパの王室に生まれたら、大きなかぶの野菜、全部引き取るからね♪」
「ほんと!じゃあ今度こそ大きなかぶ 楽になるね!!」「もちろん!!」 
それからしばらくは 具体的な王室への搬入方法や そのついでに何して遊ぶかなどを詳細に詰めていく。
 妄想癖も楽しければ人畜無害。。と際限なく続く。
またはじまった。。。と 横で 呆れた顔で朝飯を食う夫。

夜、長沼温泉に浸かりながら ふと 和ちゃんが 「そういえば・・・・」
あの 寝床のたたずまいを最初に目にしたとき、「ひわちゃんて 本当はすごく女らしいんだ・・・っておもったよ」
と言ったので 「うん そうだよ」 と答えた。 友達にウソはつけない。 がははは
いつも 短い髪で化粧もせず 痩せこけた身体を 作業着に包んで地面に張り付いているのは 身を守るため。ふふ 
放って置いたらすぐに溢れてしまう女らしさを 目立たぬように小出しに放出するくせが身についた。ひひ
あんまり輝くと いろいろめんどなこと 起こりかねないし・・・おーほっほっほー
 と 心の中で大法螺ふいて 照れた。

 夕日の中のひまわり   

         
                    
                      俺は この店の留守番ネコさ

 バジルの花
 
         大豆(枝豆)の花

                  そばの花
   

我が家の庭は

2012-08-12 | 日記
今日は来てるかな。。。目を凝らして家の前の小さな溝を覗き込むが いない。。。
 毎年 夏の暑い日の夜に 必ず1~2匹の蛍が飛び交うのだ。
蛍の存在は 自分たちが毎日飲んでいるマオイ山から流れる川の水の状態を
確認することが出来るような気がして 出会えたら身体中が喜ぶ。
今年は来ないのか。。。。とがっかりしていたら  なんと倉庫の片隅で光ってた。
風呂に行く と出かけたはずの夫が暗がりでカメラを持って息を凝らしている。
よかった、、、、  これで なんとなく 今年も安泰だ。 
守り神 と思っていても 倉庫にへびなら ギャーギャーと大騒ぎになるのに。。。

田圃には サギが来る。何しに来るのかと思っていたら 魚がいた。蛙もサギの餌だった。
田植えが終わり そのあと夢中で草をとり ようやくふっと気が抜けて家の周りのことに目が向いたり、 
家の中を片付けたりする気持ちが戻ってきた。
丘の上のえりちゃんの家に行くと 手間暇かけて造ってきた自慢の英国風の庭に刺激される。
よし、うちにはうちの うちらしい庭を造ろう、 と行く度に決心するが実働に至らず。
ことしは特に 田んぼにかかりきりで 伸びた草の下ですずらんが咲いたことも知らずにいた。。。。
うちらしい庭 毎年放って置いても ちゃんと咲いてくれて 存在感もあって 等々。。。。。
コンフリーは紫の花が愛らしく、株が大きく見ごたえがあるので去年あちこちに株分けしておいた。
ほかには、夏の初めから道端に可憐に咲くマーガレットに似た白い花。
ヤマゴボウの大胆な手の広げ方も気に入っている。今年は母屋の玄関前に門松のように2本生えた。
窓越しに伸びてきた泡立ち草も涼しげで、雑草とばかりに刈るに忍びないのでそのままにする。
ぎしぎしやヒメジョオン、イネ科の猫じゃらし風な草も、埋め尽くしたクローバーや、オオバコ、
かわいいウツボグサや 林のように大きくなるイタドリ、そこにあるひとつひとつをよく見たら
どれも個性的で、美しく 愛らしく 結局みんな残すことになり はたから見れば草だらけ。
 この存在を 自分以外の人にも「あら いいね」 と認識してもらうための演出が要るのだ。。。
 分布図が要るな。 それをもとに設計図を描こう。いつになく頭脳労働者的になる。
その前に 取り急ぎ 窓の外の大泡立ち草の緑の首に 赤いリボンを結んだ。

ごめんね ドクさん ありがとー!

2012-08-05 | 日記
秋がそこに来ている気配がするというのに、日曜の朝はウグイスが鳴き通す。
ウグイスも八月を生きている。。。春だけ生きてるんじゃないんだ。。。
毎日どこでどうしているのかさえ知らないが この辺りで共に暮らす。
うぐいすの歌う声を聴いて自分が元気になる。
稲や野菜が生き生きと育つのを見て 自分が勇気づく。

一通り終った母屋の改装だが、水の給排水工事がなかなか進まずにいた。
そんなところへ7月半ば 千葉の船橋から 息子の友達のドクさんが 4泊5日で遊びに来る、となった。
実家の家業で むかーし掘削機のユンボを使ったことがある と聞いた夫のスイッチが突然ONとなり、
即、知り合いから年季の入った小さなユンボを借り てぐすね引いてドクさんを待つ。
ドクさんは息子とけい子さんと3人 お互いがブログの中だけの付き合いだった。
それが、ある日、ぐぐぐーっと何かが動いて3人はパソコンの中を飛び出して直に出会い、より共鳴し
去年の秋には作品の3人展をやるまでの仲となり、そこで私と夫も東京で何度か一緒に食事をした。
息子の怪我のときは仕事の合間を縫っては病院に来てくれて、息子の回復を心から祈ってくれた。
物静かなドクさんは、日々変化する息子をにこにこと、時には目頭を押さえながら見守り続けてくれた。
自分の世界をきちんと持って、素朴で慎みのあるドクさんの姿勢は 月の輝きのよう。
息子とけい子さんが「ドクさんも岡山に引っ越してきなよ!」と会うたびに誘い
「ほっかいどーに ゼッタイ あそびに来てよ!」と私も本気で誘うが そんな気はあまりなさそうで、
ただ こちらの気持ちを にこにこと嬉しそうに受け止めてくれているドクさんだった。
しかし、そのドクさんが 4月に退院した息子の岡山の家に、4月の末から一週間も滞在して
家の修理や片付けを精力的にやってくれたことを聞き、ドクさんの力を借りたいと強く念じたら叶った。
 滞在中ずっとユンボで給排水のホースを埋める穴を掘っては埋め戻し、18日の午後サッポロビール園で
出来立てのクラシックを飲んでもらって、「ありがとーーー!」「また来ます~~~」とお互い交わして
暑い暑い東京にドクさんは帰った。
そして、母屋に水が来た。 もうポリタンクでえっちらおっちら運ばなくていいのだ。
涼しい北海道に遊びに来たはずだったのに、毎日汗だくで穴掘らせて、ごめんねドクさん。
    ほんとにありがとう!!  つぎは ヒノキのお風呂が母屋に欲しいんですけど。。。。。           


         
みんなで田植えをした田んぼの稲も 花が咲き始めた

    
肥料としての ひまわりの花の蕾が膨らんで来た

      
満月の夜  お月様が美しい

      
かぶ仲間の親子 逞しく育てよ!

      
北広島市の夕暮れ

    
美しい夕日  北広島 西の里より