大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

女子

2018-03-25 | 日記
春風が吹き渡る、、、これから始まる季節の躍動を予感させる。
オーケストラの指揮者が最初に振り下ろすタクトのようだな、春風。
うぐいすのフルート、カッコーはクラリネットか?マオイ山はシンバル?
むこうで樽前と恵庭岳が顔見合わせながらバイオリンとチエロの 弦を操る。
小川はしゃらららら~~~♪春風一層吹く吹く!! 
フキノトウむくむくっ♪土筆ひょこっひょこっ♪あさつきグングングン♪♪
人々は大合唱、わははは♪がははは♪むふふふ♪おほほほ、、、、♪
春の章

「たんじょうびのお祝いに日帰り温泉でゆっくりしない?」Kちゃんが嬉しいこと言ってくれる。
いいねいいね、定山渓?登別?温泉でゆっくりいいね。。。。
当日朝、快晴。ふと海が見たくなる。《虎杖浜どう?》とメールして、千歳イオンの駐車場で待ち合わせる。
ガタガタ走る自分の車からビュンビュん走るKちゃんの車の助手席に乗り込むや否や口が喋る、喋る、、、
丁度昼時、腹が空いてきた。「あ、苫小牧の漁港でホッキ丼たべよ!」「いいねいいね、ホッキドンいいね」
並んでる!!だめだ待てない、、、すぐ近くらしい市場に行くのにナビがぐるぐる目を回し役に立たない。
目と鼻をひくひくさせて市場にたどり着く。中の食堂で海の幸満載おまかせ丼、食べるときだけ喋らず。
しょっぱいもの食べたら甘いものと美味い珈琲欲しくなり、ビュンビュン千歳に戻りデザートタイム。
暗くなって運転するのは嫌だね、逆算したらもう温泉に入る時間は無い。。。。。
珈琲おかわりしながら喋って喋って、喋って、、あ、こんな時間。帰ろう。。。。じゃあね、うんまたね、、、
どこどこ温泉でゆっくりしたかったはずが、いつもこう。ただ一緒にいて喋ることが真目的なのだ。女子。

はじまる

2018-03-19 | 
ぐんぐん地面が顔を出す。フキノトウも顔を出す。
雪解け水が小さな小川を満杯にして流ている。
家の前はぐちゃぐちゃ。。。。
どんなに注意して歩いても靴は泥だらけ。 
白鳥が頭上を飛んでいく。飛行機も、自衛隊機も飛んでいく。
ひとの心もそわそわし出す。野菜の種蒔き始まる。

充電

2018-03-11 | 日記
大雨が降り、道内各地にさまざまな警報が発令された金曜日、
極楽トンボの大きなかぶは一家総出で帯広に向かう。
夜6時からの木村秋則さんの話を聴くために、昼過ぎに長沼を出発。
案の定高速は閉鎖。あちらのう回路こちらのう回路も通行止め。
解除を待つ大型トラックの列に並ぶこと1時間、開通した迂回路を行く。
所々の洪水や悪路をレーサー気取りの夫の運転でジャスト会場到着。
正月に読んだ”リンゴの花が咲いたあと”で癌の手術をされたと知り
ひと目木村さんに会いたいと思う気持ちが出不精の自分を押し出す。
今年からいよいよ斎藤圭太(28)が大きなかぶの田んぼを新規就農者として経営してゆく。
夫は山崎さんから引き継いだ時から、ここを護り繫いでくれる存在を探してきた。
出会って4年。世間の常識を逸脱した大きなかぶに愛想尽かさず、よくここまできてくれましたね。
夫は不器用なのか、それとも頭の病か自分の思っていることを相手に伝わるように伝えられない。
「右」と言いながら「左」に行く。朝令暮改は当たり前。妻は慣れているが、、、、、
「圭太にサトシは難解すぎる。もっとまともなオヤカタのところに行きなさい」 何かあるたび何度も忠告したのに。。。
どうなっても天の計らいだ、と執着はしなかったが、、こうなった。天がきめたのだ。
こうなることが当前の夫は嬉しさを隠しきれない。 その圭太に木村さんの話を聴かせたい一心なのだ。
日本中、世界中の志を同じくする多くの先輩や同志との交流は心の点滴、命綱。
家族の幸福を願って台所に立つ人の伴奏者として、命の宿った米や野菜の世話をし、台所に届ける。
その仕事を喜びとして日々手足を動かし頭を使い、心を奮わす人のことばを全身に浴びた。
大雨の爪痕、通行止めも雪崩も洪水も一っ跳び。帯広で愛と勇気を充電した。
今年一年、三人が各々の持ち味そのままで、調和の毎日でありますように。。。

きもちわかる

2018-03-04 | 日記
春の入り口で冬が大暴れ。なんとなく気持ち分かる。。。

風邪で寝込んだ娘のそばではしゃぎまわる孫が叱られている。
保育園休んで家で自由に遊べるのが嬉しい孫の気持ちわかる。。。
やかましさに叱りたくなる娘の気持ちも分かりすぎるが。。。。
子どもの時、母に甘えて抱かれようとし拒絶された記憶。
いくつものさびしい記憶、悲しい記憶、そして喜びの記憶。
自分が親となり、その子が親となって生きる日常の一場面一場面
孫に子どもの自分を重ね、娘に母を重ね、、、
バームクーヘンの層のような過ぎた情景のあれこれを追体験する。
子どもの立場からしか見えなかった母の行為も中和され浄化され自分が解放されてゆく。
身体の衰えと引き換えに過去がコロコロひっくり返る。
年を重ねるって本当にすごい。。。。