大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

おかだかんとく

2012-05-30 | 食生活
稲の苗が無事に発芽して青々とそよいでいる。
周りの草はひと雨ごとにぐんぐん伸びて、待ってましたと水田さんが刈ってくれた。

NHKテレビのプロフェショナルにサッカーの岡田監督が登場していたのを見た。
最近どうしてるんだろ、とふっと気になっていたらテレビで会えた。
あれから世界の強いチームに呼ばれたが、ランクの低い中国チームに自分を賭けた。
今まで、表面の勝った負けたの情報しか耳にしなかったが、彼の哲学に触れた。
「ひとりひとりがじぶんで考えじぶんで行動するチーム」
それは監督の指示通り動いて勝つチームにとどまらず、一人ひとりの中に潜む持ち味や技術力を各々が発揮し合って、一瞬一瞬の状況に対応し、チームがひとつになっていくこと。
どこまでも、主体的で積極的で、そして究極調和がとれたプレイが成り立つのだと理解した。
そして彼は、選手たちが自分の想像をはるかに超えてゆくのを見るのがなによりうれしいと言った。
(おかださんて、いいなーー) どこまでも前進してゆく同い年の彼がまぶしく見えた。
そう思うと 山崎さんも岡田監督みたいだな・・・・海の者とも山の者とも分らぬ私たちをじっと見守っている。
監督に恥かしくない自分に自分を育てていこう。しかし、どうすればそうなれるのか。。。
よし、なにわともあれ、「おかだかんとくになろう!」 と決心した。 
今まで、夫の自由気ままに伸びてゆく芽を摘んだり踏んだりしてきたのを改め、作戦変更。
摘まずに踏まずに、作戦通りに導くには、、、、結局自分が育つしかないことに否応無く気づかされる。

東京へ出荷する芋を箱に詰めようと袋から出したら、見た目がひどい。
受け取った人はどう思うだろう・・使ってもらえないかもしれない。。。と、しばらくの間迷いながら箱詰めする。
急に、(食べてみよう)と思い、一個をスライスしてフライパンにオイルを引いて塩を振って焼いた。
「うまい。大丈夫。」 ごめんごめん監督が選手に不安感持っていた。まず具体的に確認作業だ。
それから、ザザーッと袋から箱に移した芋をひとつひとつ握ってエールを送りながら詰め直した。
選手の持ち味自分自身が納得したら、たとえ返品されても悔いが無い。
      きみたちのこと ぼくは だいすきだよ


    

カタクリの花

2012-05-24 | 日記
毎年ころっと忘れ、娘から荷物が届いて気づき、あわてて静さんにゴマをする「母の日」
今年は夫が母の日ケーキを予約してあったのが金曜日に届き
翌日の土曜日、近所のなみちゃんえりちゃんに声をかけて静さんを囲んで「母茶会」
大勢で食べれば自分のむさぼる分が自動的に小さくなり、からだの負担は減り、
さらに、大勢に囲まれた静さんが、うれしそう楽しそうだから一石二鳥。
呼ばれた人も、おいしくて楽しいから三鳥だ。
新潟の母にはちょうど一週間前、魚を送ったので今年は抜かりなしだ。
母の日の日曜日、嫁に行った娘から贈り物の毛糸が届く。いつもありがとさん。
夜、けいこさんが「忘れたー母の日ー」とメール。そうか、私、けいこさんのハハか。
「母の日なんか花屋の陰謀さ・・」くらいに思っているので、母の日イベントはこれでお互い一件落着。
  そして母の日翌日、けいこさんからまたメールがきた。
[大阪の母から『 千恵子さんけいこさんを産んでくれてありがとうってひわさんがこの前メールくれたよー』って
『生活困って無いか?困ったら言っておいで』って・・母の日に母に泣かされたー。]それ読んで泣けてきた。
けいこさんずっとお母さんに素直になれないって言ってたけど、溶けたのかな・・よかったな・・・
けいこさんこそ、「ひわさん健太郎を産んでくれてありがとう」っていつもいつも言ってくれる。そのたびに涙。
さらに [息子が「母の日なのになんもできなくてごめんな(泣)」ってメール来てまた泣いた。] 涙涙。
けいこさんは二人の男の子の母でもある。母を健太郎が独占してごめんねー!!うわ~~~~ん(涙)
月曜の朝、涙涙で感動にひたっていると、テレビにカタクリの花の群れが映った。
突然、小さい時、母と雪解けの山にカタクリの花を見に行ったことを思い出す。
森の中で木漏れ日を受けて咲く紫色のカタクリの花の群れ。毎年行ったあの場所は心の原点だ。
自分が美しいと思うものを母には理解されてないような気がして、ずっと素直になれなかったが、
母の子として生まれたから、あの場所に出会えた。母が、幼い娘に見せたかった風景。  
母もカタクリの花の群れを美しいと思う人だったんだ・・・長い時間がかかって、今気づいた。
「このことを母に伝えよう」   カタクリの花に導かれ、はじめて母に感謝の手紙を書いた。


まだまだ知らない自分の使い方

2012-05-14 | 日記
毎年のことだが、この時期強風吹き荒れる長沼地方。
ビニールハウスの中は天気が良ければ40度は軽く超える。
籾が発芽してやわらかな緑がハウス一面に広がった。キツネの子が外を走っている。
次は水をやるのが毎日の仕事となる。空を大きな円を描きながらトンビがみている。
夜行性で早起きは苦手なはずだった大きなかぶが、少しづつ朝型になる。
朝一番に外で身体を動かすと、理屈抜きに気持がいい。
だからといって、張り切って頑張ると身体がヘトヘトになる。なさけない。
自分の身体や頭の使い方を知らなさ過ぎる自分の実態を知る。
夫がツマを、妻がオットをまだまだお互い使いこなせていないのは知っていたが
何よりもその前に自分のことをもっと深く知ることで、お互いの使い道の可能性も見えてきそうだ。
その点山崎さんは少しも疲れを感じさせない。いつも淡々と身体を動かしている。
大きなピカピカのトラクターや、年代物のサビサビの機械も難なく乗りこなして、あちこちいろんな工夫を凝らし
遊ぶように仕事している。10時のお茶も3時のお茶も関係なく好きなだけ動いている。そしていつも薄着だ。
やる事サッサと片付け「きょうはちょっとあそんでくるよ」と長沼銀座のスナックマドンナにカラオケに出かけた。
おそるべし80代。ワレワレ、そんな元気無し。まだまだ長く成長の道が続いているってことか・・・・・・


5月4日 種籾をポットに播いて芽が出るまでシルバーシートを掛けます










もっと観たい方は フォトチャンネルどうぞ

毛刈りを終えた”シュン”は 前の視界を遮っていた頭の毛が無くなったのか 今まで群れのボスだった”サトルス”に
猛然と頭突きをし その硬い頭でボスの座を奪い取ったのであった。
それは 毛刈りを終えた翌日 納屋の中 私の目の前で行われた。
猛烈な 勢いで大きな角を持つ”サトルス”の頭めがけて 3メートルほどの距離から突進し 頭をぶつける
その時に ガツンという音がする
”サトルス”は その相手の猛烈さにひるむ 
”シュン”は ぶつかったその向きで3メートルほど後ずさりし また突進する
それを3・4回すると たまらず”サトルス”は逃げる回る 
”シュン”は それを追いかける  
山羊と羊の我が大かぶ動物界の ボス争いは ”シュン”の台頭で終了したのでした
その様は 人間界の男社会の様を見ているようですね

人間も 動物以外の何者でもない と言うことです!!(諭)





ヤギの子が産まれたよ

2012-05-05 | 日記
5月4日、雨の中、稲の種まき終了。
朝7時に先発隊の夫と水田さんと森谷さんが山崎宅に集合して開始。
前日から頭痛が治まらない私は寝坊して出遅れる。
無理しないで弁当だけ届けて帰ってこようかどうしようか・・・と迷っていたら
仕事辞めて暇になり体重が増えてしまったナミちゃんが「健康的に痩せる」という目的を
大真面目に掲げて応援に来てくれるという。
喘息持ちで労働とは無縁のかおりちゃんがパートナーの溝渕君と、この雨の中
「今日は何かやることある?」と札幌から電話をくれた。
頭痛は引く様子も無いが、なんとなく元気が出てきた。
お茶を沸かして、玄米炊いて、人参、大根、ごぼう、大和芋を素揚げにしてだし醤油で
煮ていたこんにゃくの鍋にジュッと合わせ茹でた絹さやを散らす。
売れ残りのほうれん草、みず菜、春菊、にらを混ぜ混ぜのお浸しにして塩とごま油で味をつけ梅干をちらす。
10時過ぎ、弁当もって「遅ヨーゴザイマス」と駆けつけたら「もう一仕事終わったよ」と山崎さんがニコニコ笑っている。
いつもながら特に打ち合わせもしないが、各々が自分の持ち場をさっとみつけて就き作業が流れて行く。
私は玄米にかけるごま塩を忘れたのと、生まれたての子ヤギをかおりちゃんに見せたくてちょっと抜ける。
毎年厳寒期に生まれるヤギが今年は風薫る5月にオスとメスの2匹が誕生し今のところ元気に育っている。
ちょっとサボって戻るとちょうど昼となり、鍋を包んできた風呂敷をテーブルクロスにして食卓を整え皆で食べる。
食べ終わるころ、あら不思議、どんなことをしてもだめだった頭痛がケロリと治った。
そして、午後は気づいたら6時まで夢中で動いて苗箱1200枚の種まきが完了した。
雨でみんな合羽がずぶぬれの泥だらけ、足腰もヨロヨロだけれど、誰の顔も達成感に満ち溢れている。
若いときならこの後みんなでカンパーイっと大宴会に突入となる所だけれど、つ・か・れ・た・・今日は解散。
それにしても、2日続いたあの頭痛の正体は何だったんだろう?


        
春が来て マオイの山は 花盛り

    
しいたけも 美味しそう

    
5月2日の早朝に産まれたようで 陽が上がってから 羊を放牧に行くと ヤギの”めんこ”の周りに毛が乾いた
子ヤギが立っていたのです。
2日前には めんこのオッパイが大きく張ってきていたので もう産まれる頃と思っていたのですが

    
羊の散髪(毛刈り)も 連休中に 済ましましょう