大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

掃除ほど大切なものは有りません

2020-03-08 | 日本を考える
どこまで続くかコロナ君、、、、
「お外で遊びなさい」と言われると、家でゴロゴロしていたくなり、、
「お家で遊びなさい」と言われると、何が何でも外に出たくなる、、、、
なーーーーんでかっ? それはね、、、、そういうものなのよ♪♪
 マクロビオティック和道の磯貝昌寛先生は
これを機会に徹底的に家の中の掃除を提案しています。
【掃除ほどいい運動はありません。
掃除がおろそかになると人は病気になり、家庭内に問題が生じたりします。
掃除がおろそかになった会社や組織は多くの場合、経営困難に直面しています。不思議なようですが事実です。
私たちの細胞も、古い細胞が掃除されて、新しい細胞が生まれて来るのです。
私たちの身体は腸疲労からはじまり、脳疲労、細胞疲労の三重疲労が慢性化しています。
社会に目を転じても、制度疲労が極まりつつあります。
時代は掃除を必要としています。今は掃除の時代です。
身の回りの掃除は大事ですが、心身を徹底して掃除するのはやはり断食です。
断食は身体の掃除です。断食しながら身の回りを掃除したら、それこそ人生の大掃除になります。
世界の伝統的な宗教にはすべて断食があります。
21世紀にはいり未曾有の出来事がいくつ訪れたかしれません。
掃除の必要性を大自然はすでに警告していたのです。掃除ほど大切なものはありません。2/28磯谷昌寛】
              (マクロビオティック和道のHPのトップページ2/28日より抜粋)
。。。。。。掃除か。。。。。ほとんど手を抜いている。。。。。。。。
そういえば去年の2月、道場の半断食に参加した時もまずは掃除、、しっかり散歩、、、
たった2泊3日だけなのに、家に帰ったら朝一番にどっかこっか磨かずにはいられない衝動が続いた。。。。
しかし、今現在、魔法は解けた。。。心も身体も家の中もほこりまみれか。。これを機になんとか

わたしたちはどのようにすればよいのでしょうか。。。

2020-03-02 | 日本を考える
早 3月。。
コロナ君、飽きもせず暴れ回る。
皆が慌てれば慌てるほど、意識すればするほど、すり寄ってくる。。。
それならば、朝の新鮮な空気をからだに送りこみ隅々まで酸素の供給を。
一日数分でも、お日様浴びて太陽光をからだに纏う。
そうして、一日一回面白いこと思い出して大笑いする。。。。
 以下、今日養蜂家さんから届いたメールを紹介します。
【こんにちは、昨年のハチミツのお味は如何でしたでしょうか。
昨年は皆さまのご支援によってミツバチたちの準備を万全に対策をし、
かつお天気も後押ししてくれたお陰でスムーズなシーズンとなりました。
今季の越冬はこれまで以上の対策をして臨んだのですが、
気候変動のスピードが予想よりも早く、越冬群はかなりのダメージを受けています。
もはや気候変動ではなく、気候危機という言葉がピッタリです。
2018年に襲った台風では、長野や東北に大雨・洪水をもたらしました。
この洪水で東北地方の養蜂巣箱がたくさん流されてしまったそうです。そのため、蜂の価格が高騰。
花粉交配で必要な農家さんでさえ、春以降まで予約も断られている状況です。
九州・関西地方では巣箱の盗難も起きているもようです。
気候危機は日本だけではなく、世界中ですね。
オーストラリアの大規模森林火災。その後の大雨による洪水・・・欧州も・・・南米も・・・
アフリカではバッタの異常発生により、ソマリアでは非常事態宣言。北米ではインフルエンザ。
南極では気温が18℃を超えたとか・・・さらに新コロナで全世界がパンデミック・・・
怒りや不安はさらに増幅する。とは、アーユルヴェーダ の章で解説されています。
身体的ヴァータ(風)の自然神であるヴァーユ神が嫌悪すると、まさに上記のような自然災害や疫病が蔓延する。
との記述があるのです。
では、わたしたちはどのようにすればいいのでしょうか!?︎
平穏に過ごすこと。
心穏やかに常に平安であること。
自然を愛しむこと。
春ですもの・・・・植えましょう。
その準備をしましょう。。。】

今年も赤峰さん 

2018-04-09 | 日本を考える
今年もまた赤峰勝人さんを北海道に迎えてお話をして頂く日が近づいてきた。
振り返れば20年も前、農業研修先の本棚で「ニンジンから宇宙へ」との衝撃の出会い。
そのあと就農し、長沼の女性たち数人で「ニンジンから宇宙へ」の輪読会を始めた。
『輪読会を重ねて、少しでも内容の実践が深まった暁には北海道に来ていただきたいです』
と 自分の背中を押すように、思い切って赤峰さんに手紙を出した。2005年冬のことだった。
いったい何年かかるのだろう・・と思っていた。
その冬に輪読会のメンバーのご主人が大分の赤峰農場で定期的に開催されている”百姓塾”に参加し、各々の中で意識の進化が加速する。
その時の百姓塾に 島牧村で米つくりをしている波多野さんが参加していた。
波多野さんは奥さんをガンで亡くした後、奥さんの強い願いであった赤峰さんとの出会いを実現させた。
波多野さんの瞬発力が爆発し、その翌年2007年の4月、第一回札幌赤峰講演会となる。
それからこうして、ほぼ毎年赤峰さんを迎えて、もう何度目になるのだろう・・・・
自分は裏で子ども預り係や塩や芋の販売係りなどで、肝心な講演の内容はまともに聴いたことが無いのが残念だが、
会場の中でタイムキープ係の夫は、「今回は今迄と全くちがった!!」と毎回感動している。
赤峰さんの自然界に対する、実践を通した深い洞察眼、いつ読んでいるのかと思うほどの読書量。
長年続けている合気道を通して磨きのかかった精神力。畑作業の合間を遣り繰りし、どうしても伝えたいことを伝え歩く。
講演会の最後に質疑応答の時間があるが、何度かその場面に遭遇し、その時の赤峰さんがまさに赤峰さんだと感じる。
その場面のいくつかを今思い出しても、こみ上げてくるものがある。愛の人だと思う。
一見、どこにでもいるような、気の良いおじさんだ。仙人に非ず。 人間臭さは超一流。御年73歳。
講演内容はもちろんだが、ひとりでも多くの方々に赤峰講演会で赤峰勝人氏を感じて頂きたい。
    《上記 2016・2/17の農園便りから抜粋》
と、いうことは、あかみねさん、いま75さいってことです。
循環農法を受け継ぐお弟子さんが次々と育ち、その野菜も全国に出荷されています。
今年は4番弟子の高橋さんが親方のかばん持ちで初来道。
ことしもどうぞお楽しみに!!

『食べることは、生きること』  
大分・赤峰農場 赤峰勝人講演会
:札幌コンベンションセンター 1階107・108
  白石区東札幌6-1-1-1 011-817-1010

循環のはなし
2018 4/14(土)
開場12:30 講演13:00~16:30
前売り2000円 当日2500円
             
陰陽講座
2018 4/15(日)
開場12:30 講演13:00~16:30
前売り3000円 当日3500円

両日参加;前売り  4500円です

問い合わせ・お申込み 北海道なずなの会 世話人
水田090-3119-8004 永野090-5222-9780 大道090-9759-1497 昴の木011-758-3322

山買っちゃった

2017-05-14 | 日本を考える

籾を蒔いて、ハウスに並べた稲の苗が芽を出した。
直径1㎝ほどのポットの土から緑の芽が天を仰いでいる。
赤ん坊が、泣き声で自分の意志を伝えるように、
この小さな芽が健康な種を残さんと送り続ける信号をどこまで、
受け止め、世話ができるのか、、緊張と新しい決心が生まれる。

みち子さんが山を買った。 
以下、みち子さんが作った小さな冊子「山を買う」より抜粋
《東京生まれ、アウトドア経験なし、でも北海道に山買っちゃいました。
なぜ買おうと思ったのか。
東日本大震災をきっかけにして、東京を離れ北海道岩見沢に家族と共に移住したのが2011年夏の事。
「自分はここで何ができる?」と考えていたあるとき、エコビレッジのような場所をつくることを思いつき、
広い土地は高くて手が出ないなあと思っていたら、友人が私に山を買えることを教えてくれました。
ネット検索してみると地域の森林組合が森林売買の紹介なども行っていることがわかり、思い切って
電話をかけてみることにしたのがすべてのはじまりでした。
そして、8ヘクタールの荒れ地を友人と共同購入しました。中古車1台分くらいの値段を折半で。
8へクタールとは、、東京ドームが4.7ヘクタール。行って帰って30分以上はかかります。
春の雪はかたくしまっていて、スノーシューなくても足が雪にはまることなく歩けて便利。
沢のある斜面は格好のお尻滑すべりスポット。5歳の息子も大人たちもキャアキャア遊ぶ。
山の楽しみをひとつ見つけた瞬間でした。
春になり、荒れ地だとばかり思っていた山で毎週末植物を観察していたら、だんだんと食べられるもが
分かってきました。タラの木がそこかしこにあり、ワラビの群生地も発見。春は山菜とりが忙しい。
山活と名づけ、友人たちに声をかけ、遊びや山の整備を始めることにしました。
「ヤマカツ!ヤマカツ!」と息子と娘(2才)は歌い出す。
大工の心得のある夫が木の枝を縄で結びつけて骨格を作り笹を屋根にした東屋を4時間で制作。。。。。》

今、山を所有している地主さんの高齢化で、手入れができない山が沢山あるらしいです。
子どもたちの成長を見守るように、時間をかけて蘇らせる楽しみが伝わってきます。
 みち子さんのこの小さな冊子を読んでいると心が踊ります。みなさん山買いませんか。
            冊子は500円で購入もできるそうです。
         お問合せ先 michikururu@gmail.com 來嶋路子

春、兆し

2016-03-21 | 日本を考える
赤峰勝人講演会、無事終了いたしました。
多くの方に足をお運びいただきまして、本当にありがとうございました。
永野家は丁度12日が諭の父親の7回忌の法要に当り、13日の陰陽講座に何とか間に合いました。
Lプラザの大ホールが ガラガラだったらどうしよう。。。。。。と落ち着かない気持ちで会場に行ってみれば
思いがけないほど大勢の方々の熱気で溢れていました。
数えてみれば10数回目の札幌講演ですが、「聴く人が皆真剣だった」と赤峰さん、
話す人と聴く人との相乗効果はその中身を倍にも100倍にも深め広げ、陰陽世界そのものの体現。
農作業が本格的に始まる直前のタイミングで、農業者の方々の参加も多かったようです。
講演会の翌々日、マオイ山の反対側で玉ねぎ栽培をしているというYさんが我家を訪ねてきました。
仕事に誇りを持ち、常に探求する心を持って生きる人の輝きを感じさせてもらいました。
両日参加したという南幌の土井さんが大豆の納品に来てくれて、感想を大いに聞かせてくれました。
「わが意を得たり!」と共感・共鳴する部分や、「このことは本当はどうなのか?」 九州と北海道の違いを
この地で生きるものとしての立場で究明していきたいという思いを忌憚なく聞かせてもらいました。
「食」という『いのちの根源』に携わる者同士、日々の農作業の中にある真の喜びに気づき合い、
お互いの内なる研鑽が深まってゆく流れの兆しを感じずにはおれません。

今年も赤峰さん

2016-02-17 | 日本を考える
今年もまた赤峰勝人さんを北海道に迎えてお話をして頂く日が近づいてきた。
振り返れば20年も前、農業研修先の本棚で「ニンジンから宇宙へ」との衝撃の出会い。
そのあと就農し、長沼の女性たち数人で「ニンジンから宇宙へ」の輪読会を始めた。
『輪読会を重ねて、少しでも内容の実践が深まった暁には北海道に来ていただきたいです』
と 自分の背中を押すように、思い切って赤峰さんに手紙を出した。冬のことだった。
何年かかるだろう・・と思いきや、その冬に輪読会のメンバーのご主人が大分の赤峰農場で
定期的に開催されている”百姓塾”に参加し、各々の中で意識の進化が加速する。
その時の百姓塾に 島牧村で米つくりをしている波多野さんが参加していた。
波多野さんは奥さんをガンで亡くした。奥さんの強い願いであった赤峰さんとの出会い。
波多野さんの瞬発力が爆発し、その翌年2007年の4月、第一回札幌赤峰講演会実現。
それからこうして、ほぼ毎年赤峰さんを迎えて、もう何度目になるのだろう・・・・
自分は裏で子ども預り係や塩や芋の販売係りなどで、肝心な講演の内容はまともに聴いたことが無いのが残念だが、
会場の中でタイムキープ係の夫は、「今回は今迄と全くちがった!!」と毎回感動している。
赤峰さんの自然界に対する、実践を通した深い洞察眼、いつ読んでいるのかと思うほどの読書量。
長年続けている合気道を通して磨きのかかった精神力。畑作業の合間を遣り繰りし、どうしても伝えたいことを伝え歩く。
講演会の最後に質疑応答の時間があるが、何度かその場面に遭遇し、その時の赤峰さんがまさに赤峰さんだと感じる。
その場面のいくつかを今思い出しても、こみ上げてくるものがある。愛の人だと思う。
一見、どこにでもいるような、気の良いおじさんだ。仙人に非ず。 人間臭さは超一流。御年73歳。
講演内容はもちろんだが、ひとりでも多くの方々に赤峰講演会で赤峰勝人氏を感じて頂きたい。
今年は、なずなの塩場を任されている、ご子息の茂さん(奥様似の超イケメン)が初同行されます。

☆赤峰勝人講演会☆ 食べることは、生きること 大地を耕す百姓からの”いのち”のメッセージ
   場所  札幌エルプラザ 大ホール 札幌市北区北8条西3丁目 TEL 011-728-1222
 1日目 2016・3/12 (土)「循環のはなし」
 2日目 2016・3/13 (日)「陰陽講座」
 
どちらも開場12:30 開演 13:00~16:30
入場料 各2500円  前売り券2000円

お問い合わせ/北海道なずなの会世話人会
090-3119-8004(水田)090-5222-9780(永野)011-758-3322(昴の木)
チケットはホームペイジからも予約できます
http://nazuna.press328.com




ロウネン夫婦の関係は

2015-09-30 | 日本を考える
温泉の大広間で 背中の曲がったじいちゃんが 中入り後の大相撲中継を観ている。
後から上がってきた奥さんを見つけて 「こっちこっち」と手招きし、丁度運ばれて来た
生ビールを奥さんに「飲め飲め」とすすめている。  (やさしいんだな・・・・)
自分はあんかけ焼きそばをすすり、奥さんはもり蕎麦で生ビールをくぴくぴ飲みながら
二人は楽しそうに談笑している。 (仲いいんだな。。。。)
食べ終わってさあ帰るか、という時に奥さんが「水も飲みなさいよ」と一言発したその瞬間
「うるさい!!!!」とじいちゃんが怒鳴った。
そして、何事もなかったように二人は立ち去った。

「ねえ聞いて聞いて!」とT夫人。
夫が瓶のふた開けて塩から食べた後、ふちが汚れてるの見て「きたないね」って言ったらね
「俺の事汚いって言ったな!!!!」って怒鳴るのよ!!!!! 瓶のふちがきたないって言ったのよって言っても
ごめんねも言わないの。 いままでそんなことで大きな声を上げるような人じゃなかったのに。
そして、これから先、夫が他人の世話になるようなとき、こんな勘違いが相手に不愉快な思いをさせることが無いように
「ありがとう」と「ごめんなさい」がくちぐせになる習慣をつけさせるにはどうしたらいいか。。。と言った。

「年取ると男はだんだんそうなってくるんだ。」とその話を夫が妙に真面目に聴いているのでちょっとかわいそうになった。
女はこういうことを茶飲み話で暴露して解消する術を実践をもって体得しているが、男の日常には無いのかもしれず。
妻の 歯に衣着せぬ、ストレートで、芯をついた、低いトーンの一言を 毎日浴びている夫の心臓はいかばかりかと ふと思い

これからは もう少し、面倒がらず・順序立てて・かみ砕いてさらに練って、オブラートに包んで口に出してみるか。。。。

凄い

2015-04-27 | 日本を考える
ビニールハウスの中で越冬したルッコラがぐんぐん伸びて、放っておいたら花が咲き始めた。
死んでしまったのか?と毎年必ず思う山椒の木から新芽が出てきた。生きてた!!
やはり死んだように眠りこけていた山ブドウの蔓にも、ふっくらと新芽が付き始めた。
10年前瓦礫だった場所に今年はハコベがわんさか茂って圧巻だ。
ずっと川の淵に放置してあった木の切り株が、ちょっと触ったらバラバラと崩れて土と化した。
「時」が、ゆっくり静かに確実に全てを変化させてゆく、、、、
鏡をのぞけば 頭の左側だけだった白髪ゾーンがいつの間にか全体に広がっている。。。
ホウレイ線が見事に下あごに向かってくっきりはっきり行進中。
階段を駆け下りれない。。。駆け上るなんてとっくにしなくなったし、、、、
豆イカの煮つけにかぶりついた夫が噛み切れずに悪戦苦闘してるのを見て、本当に本物のおじいさん進行形。。。
あんまり言いたい事言うと可哀そうだな、、ふと仏心が沸く。 いいもんだ、自分の中に仏心があることが判明した。
ラジオで 「凄い」と言う字は「ニスイ」に「ツマ」と書くが、冷たい妻ほどスゴイものはない、外敵の比に非ずと昔からの教え、
と言っていた。がははははーー!たしかに、何よりもスゴそうだな。自分が男なら絶対家に帰れない!
好きで冷たくなるわけがなく、、原因と結果の法則が妻(女)を冷たくするのだから、夫(男)の反省の積み重ねの歴史が
人類の繁栄を下支えしていたのかあ~!? 女の我慢の歴史が人類を支えてきたと思いこんでいたが、ちがったあ??

           ああおどろいた、こんなふうに思うのも59年間の「時」の仕業だ。。。。






春のお彼岸とぼた餅

2015-03-08 | 日本を考える

日本は四季がはっきりしている国です。
特に北海道は、長い冬が来て、人も動物も草木も雪と寒さの中じっと春を待ち続け、
春になると草木も一斉に芽吹き、人も動物も春の山菜を食べ、冬の間身体に溜まった
毒を出して、身も心も新たにして一年の活力を養う時期。
その長い冬から春へと転換する節目が春のお彼岸、秋から冬に転換する節目を秋のお彼岸。
その転換時期に食べられるのが、春のぼた餅、秋のおはぎ。
これは、季節の節目に体に溜まった毒を出す為の薬のようなもので、
小豆は、腎臓のお掃除屋さんで、血液を濾す網目に溜まったゴミを掃除する役目なのです。







お彼岸が近づくと、あちこちで仏花を大切そうに抱えて歩くご年配の人たちの姿を見かけます。
亡くなられた人を大切に思う気持ちが歩く姿にじんわりと表れているようで、こちらの胸までおだやかに
温められていくような気がします。
 春分(三月二十日ごろ)と秋分(九月二十三日ごろ)の前後三日の七日間を「お彼岸」といい、先祖を
供養するためにお墓参りをしたり、仏壇にお供え物をしたりします。
 日本独自の行事ですが、四季の移りかわりがはっきりとしている国ならではの風習なのかもしれません。
春のお彼岸にはぼた餅、秋のお彼岸にはおはぎをお供えしまうが、この二つの違いを知ったのは随分年を
重ねてからでした。それまでは、おばあちゃんが作るのがぼた餅で、お母さんが作るのがおはぎ、といい
かげんに記憶していました。でも実は名前が違うだけ。その季節に咲く花にたとえて、春は牡丹が咲くから
「牡丹餅」、秋は萩が咲くから「お萩」と呼ぶ、という説があります。
 わたしは毎年、玄関や神棚などの家の中の神聖な気持ちになれる場所にお香やお線香をたき、空の上に
行ってしまった大切な人たちを忘れないよう、思い出すに日にしています。



​広田千悦子著「おうちで楽しむにほんの行事」より

知って頂きたいマクロビオティックの真実

2015-01-11 | 日本を考える
 
 現在、「食」に関して各方面から多大な関心が寄せられています。
 食と健康との関係について、その裏返しである病気との関係について、あるいは肥満、
ダイエット、美容などと不可分に結びついた問題として、さらには自然食やオーガニック
農法、環境問題から有害物質、病原菌といった問題に至るまで、食はじつにさまざまな
分野で論じられるようになりました。
 しかし、食に関する認識が今日のような方向に変わったのは、せいぜい十数年前から
のことに過ぎません。食と健康・病気との研究では最先端をいくアメリカにおいてさえ、
私がマクロビオティックをベースに穀物と野菜中心の自然食運動をはじめた四十年あまり前、
食は旺盛な食欲を満たし、エネルギーの源となり、美食の楽しみを味わわせてくれるもの、という認識しかなかったのです。
 そんな認識や常識を覆したのが、マクロビオティックの地道な普及活動であり、食事療法によるガンやエイズとの闘いの
実績でした。アメリカでは今や、政府から医学界、栄養学会までが、肥満を改善し、ガンや心臓病などが予防できる食として、
マクロビオティックの提唱する食生活を推奨しています。そして、約300万人のアメリカ人が、全世界では約400万人に
のぼる人たちが、現在、マクロビオティック食またはそれに準じた食事法の実践者となっているのです。

 ひるがえって、わが祖国日本はどうなのか。たしかに医師や栄養士は、ことに肥満や生活習慣病への対策として、食生活
の改善を指導づるようにはなりました。しかし、その指針は主として摂取カロリーしかありません。つまり、人間の健康を数値
でコントロールしようという、分析的・対症療法的思考の枠から抜け出ていないわけです。
 日本ではそれが、”科学”の常識とされ、マクロビオティック食はほとんど普及するに至っていませんでした。
実は、マクロビオティック食の原型が、日本の伝統的食事であるにもかかわらず、です。
 そんな状況をかんがみ、私がマクロビオティックの真実を紹介するために日本を訪れるようになったのは、九十年代も
半ば過ぎのことです。もちろん、それ以前から東京の日本CIや大阪の正食協会、その他各地のマクロビオティックの人々
が普及に努めてこられました。そんな努力のかいあって、今日では日本でも、マクロビオティックは多くの支持者や理解者
を得ることができ、その実践者も徐々にではありますが増え続けています。また、マクロビオティック食を提供するレストラン
も、主要都市を中心にいくつか開店するまでに至りました。
 ただ、私が残念なのは、マクロビオティックが単なる”健康食”としてしか認識されていないということです。
それ自体は間違いではないのですが、マクロビオティックの全体像をもっと広い視野で理解して頂きたい、と私は心から
願っています。というのも、その理解によってこそ、食事に対する認識が180度変わり、生活そのものが改善され、人は
心身ともに健康になる事ができるのですから。
      2004年11月  ボストンにて             久司道夫(くしみちお)