大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

50ねんぶり

2019-08-26 | 日記
一気に涼しくなり、、、、あの暑さが恋しくなるのが可笑しい。
周囲の春蒔きの小麦も刈り取られ、田んぼの稲が頭を下げ始めた。

新潟では8/12日小学校の同窓会で50年ぶりという顔ぶれに会った。
気持ちだけは若いつもりでいたが、お互いの風貌を見合って、
つくづく年月の仕業を実感する。昭和37年から6年間を共に過ごした
お互い同士だが、その頃深い話などする訳けなくただ毎日机を並べ
顔の可愛い子、そうじゃない子、足の速い子、そうじゃない子、すぐ泣く子、お母さんが綺麗な子、
の、ような分類で認識し性格や考え方などにはおよそ関心もなく、
ただただ生き物同士として犬か猫か、カラスのように存在していた、、ような気がしていた。
それが、50年以上の時を経て集い、あっという間に7歳から12歳の表情に戻る。
あんなに泣き虫だったS吉は信じられないほど堂々としている。同級生の小柄で可愛いM子と結婚していた。
めだたず、いつもうつむいている様に感じていたH子は婿をとり、女子でただひとり地元で暮らしていた。
今回の集まりの幹事役をかってでて、女子全員に連絡を取ってくれた。すっかり落ち着いたお母さん。
勉強嫌いでいたずら者のT幸は上海からお嫁さんをもらい、ずっと連れ添ってくれていることに感謝していた。
児童会長だったらしい(乾杯の音頭を児童会長がとる事になり知った)Yはミス十日町と結婚し、
地元に貢献する仕事にやりがいを感じている。
目尻を下げるだけ下げケータイに撮り溜めた孫の写真を見せてくれた
スポーツが得意だったK一は実家の農業を継ぎ米作りをしていた。
作業の大方は組合が機械でやってくれて防除はヘリコプターで行うと言った。
まだまだ農薬が当たり前な故郷の農業方針に頭がクラクラした。
6年間はっきりとした会話の記憶がないK幸とM彦が「ひわは色が白くて静かでお姫様みたいだった」「!!」
毎日片道1里(4k)の道を通い続けたおかげで、足が誰よりも速く「山猿」とよばれた記憶はあるが、姫は初耳。
もちろん「姫」の自覚は全くないが色が白くて静か(単に極度な人見知り)にしてると「姫」にも見えるんだな。。。
猿に見えても姫に見えても見た人が楽しく幸せな気持ちになってくれればどっちでも良いって事だけど。。。。


順番待ち。。

2019-08-19 | 日記
お盆の新潟暑かったーーーーーー!!!!
朝6時頃から太陽がテラテラ笑って、7時になればジリジリ笑って、、、、
風が通る廊下の板の間に、2匹の猫と並んで寝そべってごろごろ。
若い人たちはクーラーと扇風機総動員の部屋がお気に入りだが、
老体にクーラーの刺激は刺さってくる。
体温超えの環境には適応出来ず、、ただごろごろごろごろ。。。。

夕方、なんとか起き上がり墓参りに行く。
先祖代々の墓は、一つ間違えば谷底に真っ逆さまの細い山道をくねくねと20分ほど走って着いた。
50数年前小学校に通った4kの道はダムの中に沈み、山の稜線沿いに道が切られたのだ。
子供の頃はひろびろした空間に思ったが、杉の大木群と蝉の大合唱に迎えられた。
10件もなかった村の住人たちはお墓も一緒に町に出たので、ここには本家と家のお墓だけ。
弟家族が墓石を磨いたり草刈りなどの手入れをしてくれていて昔よりも柔らかな空気感が漂っている。
お墓から向こうに見渡せるブナ林のたたずまいも美しい。あの林で毎日ひとりでよく遊んだな。。。
秋には等間隔に並んだ杉の木にハザ木を渡して稲を干した。その杉はみごとな大木となっている。
茅葺き屋根の大きな家は雪の下敷きになり30年の年月がいつのまにかすべて土に還していた。
「姉ちゃん、このお墓に入ってもそのうち誰もお参りに来れなくなるんだよ」と妹が心配したが
供養される必要も毎年お参りされる必要も全く感じず。自分自身が思い残すことなく幸福に生き切ったら
死んだ後は、生きてる者の幸せをこちら側から祈るのが仕事だから心配御無用、と腹の中で思った。
すでに彼岸側目線になっている。。。。そろそろかな。。。。。
89の母は体温超えの暑さにも淡々としていて、「まだ逝く気がしない」と言った。絶句。。順番待ち。。

総活躍社会

2019-08-05 | 日記
暑い暑い!!(ーー;)(ーー;)うちわでぱたぱた扇いでいたが間に合わず、 
倉庫の片隅に眠っていた昭和調の扇風機を引っ張り出してきた。
恐る恐る電源を入れ、腰を引きながらスイッチオン・・・・
「回った!」「涼しい!!」 捨てなくてよかった。。。。。
冷凍庫にどっさりあるブルーベリーをこのときとばかりミキサーにかけ
シャーベット状にして一口すすれば、汗がさっと引いていく。
目もぱっちり開いていく。アントシアニン効果か、、、、
着る物も、何でも良いわけにいかない、やっぱり、夏は綿の絣のモンペ。
繕って繕って30年はき倒しているこのモンペ。見かけはヨレヨレだが強力な相棒。
襟や袖口がすり切れて、綿や麻の糸で刺して刺して指しこんだ藍染めの長袖ブラウスも必須。
こんな暑さが来なければうちわも扇風機もシャーベットも活躍することはない。
すり切れたモンペやブラウスをこれほどまでにかけがいのない存在と認識することもなかった。
あなたもわたしも、きみもぼくも、あれもそれも、これもどれも総活躍社会、大きなかぶにもその波来る。