大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

ぽっくり地蔵!

2010-08-31 | 日記
ふと気がつけば、田圃の稲が色付き、玉葱・人参・じゃが芋、かぼちゃの収穫が始まる。
《お先に失礼~》 野菜はニンゲンの成長を待つことなく、半年を生き切る。

「管やなにやらにツナガレテなかなか逝かせてもらえないのよ、今時の高齢者」
訪問看護師のふみよさんがため息混じりにつぶやく。
「だから、逝きたい人が逝きたいときにぽっくり逝けるようにお地蔵さん彫ろうと思って・・」
「ぽっくり地蔵!いいね~~~~!!!!!」
先週マオイ山散策で拾った石を、レースで編んだ袋に入れて「お守り」にして
新潟に帰る姪たちにそれぞれ持たせたのが残っていた。
小さな石の表面に油性ペンで目を入れ、 お腹に《ぽっ》 背中に[栗の実ひとつ]と《地蔵》の文字を描き込む。
首から提げられるように糸で編んだ袋に入れたら「かあわいいいいいーーーーーー!!!!」
ダレにでも渡したくなり、ちょうど用事に来た山田さんに「あげる!---」と言ったら「まだいらねえ」と断わられた。
渡す人は80歳以上に限定したほうがいいか、と反省。しかし楽しくていくつもいくつも作る。
だんだん話は膨らみ、ふみよさんとえりこさんと三人で土曜の朝8時《地蔵会談》となる。
ふみよさんの目を通した介護の実態と理想の高齢化社会のあり方が明確になってゆく。
やがて往く道、希望と夢を三人三様好き放題に出しまくり、そのあと近くの森に石拾いにゆく。
お地蔵さんになりそうな石をいくつか集め、奇麗に洗って乾かしてから、えりこさんがひとつひとつの石に目を描く。
次にふみよさんが、アクリル絵の具で色をつけ始めたら南国の健康的な美女地蔵となり、豊満なおっぱいを
書き込んで、そのおっぱいに私が黄色のブラジャーを編んで着せた。
美しいバストラインを死ぬまで保つ。という目的を持って90歳を目指したっていいのだ。
そんな思いの地蔵が一体完成すると、ぽっくり地蔵はどこまでも自由になり、
最初の描きとは正反対の方向にむかってすすみはじめ、ぽっくりの前に「むっくり地蔵」に転身か・・・・


黒あげは? オオムラサキ?

蜜蜂ハッチ 活躍中

葉っぱの上で お昼寝かな

南瓜の花の上で こっちも昼寝?

ことしの夏・・・・

2010-08-23 | 日記
暑さがじりじりと痩せこけた腕を焦がす。無防備にさらした汗だくの腕や首が
ハエや蚊やアブや蜂や草の花粉を引き寄せる。最近寄って来るのはこの種だけ・・・・
ぼーっとしていたら、目の前にまん丸の目をした見かけない虫が、座っている椅子に
止まり、長くて美しい透きとおった羽根の裏表を後ろ足で巧みに磨き始めた。
その動作のあまりの美しさに、息を呑んで見守る謎の存在には気付いてないようだ。
彼(彼女か?)の目の前には肌色の斜面に黒い2個の洞窟とその下に赤っぽいエリア
が、ほにょほにょ~と映っているのだろうか・・・突然赤のエリアがガガガーーーと
開いて《キ・レ・イ・ダ・ネーーー》と発音したのを神の声とでも思ったか、
前足を胸の辺りで擦り合わせ拝み始めた。
「奇麗だね~~~~上手だね~~~~」  拝まれたくて何度も何度も発音する。
その都度、何度も何度もすりすり♪すりすり♪愉快で愉快でたまらなくなる。
そのうち(なんだ、おばさんか・・)と気付かれたのか、磨きこんだ羽根を全開にしてぱっと飛び立った。。。。。
家の中でキリギリスが一匹、昼夜鳴き続ける。蜘蛛が照明の紐を上手に使って糸を繰る。
外に張った蜘蛛の巣と朝露のコラボレーションは芸術祭参加作品だ。
川に落ちて若返りを果たし、卵を産み始めたメンドリが又ぱったり産まなくなった。
産卵箱に座っても座っても卵は出てこず・・あきらめかけていたら2-3日前から又産みはじめる。
メンドリにはメンドリのリズムがある。   まかせておけばいいんだな。。。。
2年前、生まれて初めてひとりでフェリーの旅を果たした新潟の高3の姪が、中2の弟、中3の従兄弟を引率して再来道。
田舎のマクドナルドでアルバイトしたお金で弟のフェリー代も賄って、おこずかいも渡してお姉さんぶりを発揮。
「なにしたい~?」と一応聞けば、姪は「札幌○○でお買い物!」下調べも万全。夫の配達便で送迎。
男の子たちは「なんでもいいーー」 まだまだ無邪気だ。夕張の花畑キャラメル工場・北野武美術館。どちらも入場無料。
長沼図書館で納涼読書、マオイ山散策。いずれも無料。おこずかいで長沼バッテイングセンターで汗を流す。
しかし、山羊の移動、犬と遊ぶが大好評。薪割りを本気でやって自信を獲得。手加減無用の場に勝るものなしだ。

な~にこれ?  こんにゃく!!

ミントの花

新潟の甥と姪

野球少年 

人の円!

2010-08-16 | 日記
「妹とは最後かもしれないから一緒に」と静さんが言い、今年はせつさん誘って函館の温泉。
大かぶのポンコツエブリじゃ乗り心地悪いから遠出は絶対いやだ、というので
支笏湖とかニセコあたりの近場にしようとなっていたが、突然変更。
「静さん先に特急列車で行ってる?あとから追いかけるから」と突放すつもりは無いが
そのほうが時間も半分だし快適だろうし・・・気を利かしたつもりで言うと
「車で一緒に行く!列車だって他人がいたらケッコウ気ーツカウンダカラ」(そうなのか・・・)
いつものことだが出かける間際にあれこれ用事を思い出してバタバタし、
静さんの呆れ顔におびえながらも、予定時間を2時間遅れで出発。
フツウ車のレンタル料をケチったお詫びに、せめて時間短縮に高速道路で行くか。
寄り道好きな夫は、函館といえども延々と下を走るのが趣味だが、今回は親孝行。

函館行きが決まった日、数年前うちに遊びに来てくれたことがある函館の多恵さんから暑中見舞いが届いた。
「函館に来る事はないでしょうが、おいでの折はぜひご一報を・・・・」 おおかたダレでも使う社交辞令の一節が、
今日のこの日にこのタイミングで!と返信の代わりに即電話。
「行くの!函館にあさって!元町のトモ子さん宅にも寄るから・・・・」
「あらーーーー!!トモ子さん宅、道一本隔てて斜め前だわ!玄関開けたら見える!!」「えーーーー!?」
町名がちがうが市内なら近くだろうとは思っていたが、そこまで近距離とは・・・
当日、せつさんは用事が出来て合流できないとなり、一瞬にして目的が多恵さんとの再会に変わる。
何度か訪れて見覚えのある通りをゆっくり走りながら、玄関先に植物の鉢がところ狭しと並ぶ家の前で
「あ、この家だ」と感じた。 トモ子さんが左右の通りを探してくれたらやっぱりそうだった・・・・
1時間ほどの間、多恵さんお気に入りの喫茶店でクリームソーダで再会を祝し、ソーダの泡と口の泡を飛ばし合う。
札幌の娘さんに大かぶの野菜を届けていたご縁がこんな風に巡って巡って、やがて円となってゆくのか・・・

粋な”カッパ!”が居りました 函館に

無肥料無農薬栽培の黒米が頭を垂れました!

ななつぼしも

 循環の輪・・

2010-08-03 | 日記
こんな天気で洗濯物が乾かない。カゴに大盛りにして1日乾したものと、
今日洗ったものを北広駅前のコインランドリーに運び込み2台に分けて乾燥。
1日干したものは10分(100円)洗ったばかりのものは20分(200円)で完成。
便利だな。。。しかし、乾燥機など無い時代、この時期主婦はどうしていたのか・・
雨の振る日に、あえてシーツなんか洗濯したりせず、お天気と相談しながら
賢くやりくりしたんだろうな。。今だって賢い主婦はそうしているだろうけれど、
こんな日に限って大物洗いしたくなるなんて、ジーンズ2枚も洗いたくなるなんて・・・
ほんとうに豊な暮らしになったものだ。

雨が降るたび草がぐんぐん成長し、苺畑もブルーベリーもあっという間に飲み込まれる。
人参と大豆畑は人の胸までもの草に覆われてその姿を確認できず。一瞬唖然。
「取っとけよーー」と言い残して夫は出かけた。
こういうセンサイな仕事は性格が雑なわりにはゴサイだが妻のほうが得意だ。がははは
どうやって、ひょろひょろの人参を傷めずに、太い草だけ刈取ることができるだろうか・・・
畑に立って上からのぞくと、底にかすかな人参の姿発見。
立って腰を曲げ、遠くに人参を見ながら、周りの草を束ねてつかんで刈り取っていく。
しばらくすると腰と腿の後ろがピーーーーーンと張ってくる。い、たたたた・・
やっぱり海の底にしゃがんで人参をしっかり確認しながら鎌で人参の周りの草を人参の腰の丈くらいに刈っていく。
日照りの時はお互いの葉で暑さを分け合って凌ぎ、雨風の時は寄り添って張った根っ子で支え合えるように・・
刈った葉を土の表面に敷いていく。土が乾くのを防ぎ、よい微生物が思い切り働けますように・・・・
夢中でやったらあっという間に人参と大豆が浮上し、行儀よく並んでそよそよと風に揺れている。
ニンゲンを生かすために人参が、人参を生かすために草が、草は刈取られても土の中に張った根が微生物を育て。。。
栄養のある土になって、また草を育て、人参を育て、ニンゲンを育てながらめぐりめぐる・・・・・

コンフリーの花

鎌をもって”さあ やるぞ~!”

大根抜いて”百姓らしくなったかなア?”

今年のブルーベリーは良くなったよ。

札幌市中央区の円山地区で スタジオあうらで 大かぶの野菜も売り始めました。よろしく

稲穂も大きくなってきましたよ