むしむし・じめじめと雨ばかり続き、夏の北海道のイメージは根こそぎひっくり返る。
ふっと台所のあちこちを見ると、湿気のこもる流しの下などで、カビがスマしている。
お茶を飲むかと台所に来たが、突然、いきなり、強制終了。心はカビにくぎ付けだ。
流しの下の棚に並べてある鍋を全部床に出し、白や青のかびに覆われた棚板を拭く。
味噌瓶の表面もうっすら白い。調味料の一升瓶が置いてある付近の床板もカビ。
カメを拭き、ビンを拭き、棚の奥に頭を突っ込みカビと蜘蛛の巣と埃を一掃した。
普段はめったに棚の奥までは気が行かないが、、カビのおかげでぴかぴかだ。
カビにしたら『誕生‼』ってところだが、外敵に発見されて成長ならず。。残念無念・・・
裏玄関で小さな蟻の大群が何かを目指す様に一本の柱を大行進しているところに遭遇。
箒で掃いても掃いても、蟻たちは一向に行進を中止する気配がなく、、、
見てしまったからにはこちらも自分の巣を守るべく やかんで沸かした湯をざざざーっとかけた。
毎日命がけで生きているだろう蟻族は全滅せず、熱湯被ばくを免れた少数派が地中に戻っていった。
こうして、人間に限らず、一生のうち何らかの災難に見舞われながらも、残された者が種をつなげていくのだな。。。。
今日もまた、奇跡的に生き残った自分は何を成していくのだろうか。。。。
何が起きようと、カビのように、蟻のように、淡々と、えへへと笑って死ぬまで生きる。生きたい。生きれるかな。。。。。