中央高速は岡谷JCTから方向を変えて、飯田ICに向かって南下するのだが、 高速道路は西に連なる中央アルプスに続く山並みの山裾にある果樹栽培地帯を突き抜けて進む。 山に一緒に登る友人の車との待ち合わせ場所「座光寺PA」 その大分手前から山側に朱色の帯となった柿畑が広がっているのが目についていた。 熊伏山の帰り道には「柿畑の地域に絶対立ち寄ろう」 心の中でそう誓ったのだ。 僕の第六感が「何か楽しい事に出会える!!」と脳内で騒ぎ立てていましたから。
遠山郷の宿を出て南アルプスの展望台として著名な”しらびそ峠”での山岳展望を山仲間と楽しみ、 その後はパワースポットとして有名らしい「分杭峠」に立ち寄ってから帰宅する。 そんな予定の仲間とは別れて、高速道路に沿って広がる柿畑をめざしました。 目標は「座光寺PA」 そこら辺で高速道路を横切って山側に出て、 そこから「高速道路の山側を並走する道路を走れば柿畑に出会えるだろう」そんな目論見です。
予想はピッタリ的中しました。 柿畑の道路脇に軽トラが停めてあったのを見つけて、 中に入って行ったところ”パノラマファーム大門”の副場長の肩書の名刺を持つご夫妻が収穫作業の真っ最中だったのです。 奥さんが収穫作業の手を休めて訪問を歓迎してくれました。 「イチダガキ」の名前も、それが渋柿であることも、 この時初めて知りました。
すぐ隣には真っ赤に色づいたりんご畑があって、その畑も所有しているとの事。 さすがに渋柿のお土産は無いだろうと考えて、 「りんごを幾つか分けて貰えませんか?」と聞くと、 「良いですよ、適当に採って下さい」、「それから、まあ食べて見て下さい。 陽が良く当たって色の良いのは美味しいですから」そう言ってナイフまで用意して下さった。 その上どうやら5~6個くらいなら「お金なんか頂きませんよ」そんな雰囲気なのです。 そこで適当な手の届くリンゴをもぎ取って足元に置き、 中の一個を早速いただきました。
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それがこの見事な蜜入りリンゴで味も抜群でした。
惜しむらくは陽に当たって暖められていたために、口の中にその暖かさが広がってしまったこと。 しかし我が家に持ち帰って一晩を過ごすと、リンゴの温度も低下して、 最高の食感になりました。
本題の柿の実、 収穫作業中の畑の地面には何故か結構多量な柿の実が落としたままになっています。 プラスチック製のコンテナに収められた柿の実と較べると色付きに少し難があるか? そう感じられるものだった。 でも干し柿作りにどれほどの支障があるものか? 「多分このまま捨てられる運命」 それを感じたから、 「この地面の柿、干し柿作りをしてみたいので頂けますか?」 そう聞いたら、 「それは構いませんけど、 コンテナの中の良い奴を持って行きなさい」 と言って下さったのです。 いや~「リンゴも無料、その上に柿の実まで一連分ほども、無料で頂いちゃいました」
そしてまた車を走らせると屋根のある室内に多量に柿を吊るしている道路脇の家に出会いました。
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柿を吊るす小さなプラスチック製の部品「柿クリップ」を珍しく眺めたり、 大型扇風機が風を送っている様子を眺め、 シャッターが閉じられた作業場みたいな内部からは空圧機械の発する特有の動作音が聞こえているのに興味が湧いた。 そこでその室内への扉を探していた所、 道路の反対側の畑から老人が姿を現し、 「何者?」といった面持ちを見せた。 「すみません、この家の方ですか?」、「カクカクシカジカ・・・ 干し柿の製造現場を見学したい」と伝えると、道路に面したシャッターを持ち上げて、室内に入らせて下さった。
僕達も室内履きのスリッパに履き替えさせてもらってから室内に立ち入ったのですが、そこには20箱を越えるコンテナに詰まった柿の実が置かれ、 一台の自動皮むき機が稼働中でした。 「プシュー・プシュー」と空圧弁が動作する音はこの機械が出していたんですね。
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機械のオペレータ、(といっても、実態は皮むき機への柿の実をセットするロボット状態)の女性のいでたちは白衣と白い帽子を被っていて、食品工場的な雰囲気が漂っていましたよ。
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皮むき直後の柿の実
自動皮剥き機の動作 :
回転タレットに6つの皿が装着されています。
オペレータは皿に柿の実のヘタを上にしてセットします。
反時計回りにタレットが1ステップ進みます。
上から柿の実を押さえつけ、 回転が始まります。
ヘタの周辺の皮は ある一定の形状(吸盤にあった形)に旋削されます。
左側から吸盤を備えたアームが伸びて柿の実を吸引します。
アーム先端の吸引された柿は水平位置向きを変え、回転します。
切削刃物が近づいて柿の実の形状に合わせつつ旋削しす。
この時、旋削された柿の皮は幅10mm 厚さ2mm弱か?
それは装置下部に置かれた皮屑収容コンテナに落ちます。
剥き終わった柿の実は吸着を外され、
傾斜の付いたレールの上を転がり落ちて収容コンテナへ。
処理速度は 1分間に10個ほどの処理速度だったかと思う。
室内へ入れてくれた老人からは「剥いた皮は今は畑へ捨てる事が多くなったが、昔は皮も干して、甘いおやつ代わりに食べた事もある」そんな話を聞きました。
そんなこんなで、柿畑地帯への個人観光ツアーは大満足でした。 見物を終えてから、感謝の気持ちを車に積んであった豆菓子の袋詰に託して「お茶菓子にでもして下さい・・・」そう言いながら老人に差し出したところ「ちょっと待っていて」そう言って、先ほど出てきた道路の反対側の畑に入り、 黄色いリンゴを数個「お土産に!」と手渡して下さいました。
ちなみに市田柿の干し柿は飯田市の特産品で市が提供するWEBサイトでも大きく紹介されていました。 興味の有る方はご覧になったらいかがでしょう。
遠山郷の宿を出て南アルプスの展望台として著名な”しらびそ峠”での山岳展望を山仲間と楽しみ、 その後はパワースポットとして有名らしい「分杭峠」に立ち寄ってから帰宅する。 そんな予定の仲間とは別れて、高速道路に沿って広がる柿畑をめざしました。 目標は「座光寺PA」 そこら辺で高速道路を横切って山側に出て、 そこから「高速道路の山側を並走する道路を走れば柿畑に出会えるだろう」そんな目論見です。
予想はピッタリ的中しました。 柿畑の道路脇に軽トラが停めてあったのを見つけて、 中に入って行ったところ”パノラマファーム大門”の副場長の肩書の名刺を持つご夫妻が収穫作業の真っ最中だったのです。 奥さんが収穫作業の手を休めて訪問を歓迎してくれました。 「イチダガキ」の名前も、それが渋柿であることも、 この時初めて知りました。
すぐ隣には真っ赤に色づいたりんご畑があって、その畑も所有しているとの事。 さすがに渋柿のお土産は無いだろうと考えて、 「りんごを幾つか分けて貰えませんか?」と聞くと、 「良いですよ、適当に採って下さい」、「それから、まあ食べて見て下さい。 陽が良く当たって色の良いのは美味しいですから」そう言ってナイフまで用意して下さった。 その上どうやら5~6個くらいなら「お金なんか頂きませんよ」そんな雰囲気なのです。 そこで適当な手の届くリンゴをもぎ取って足元に置き、 中の一個を早速いただきました。
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それがこの見事な蜜入りリンゴで味も抜群でした。
惜しむらくは陽に当たって暖められていたために、口の中にその暖かさが広がってしまったこと。 しかし我が家に持ち帰って一晩を過ごすと、リンゴの温度も低下して、 最高の食感になりました。
本題の柿の実、 収穫作業中の畑の地面には何故か結構多量な柿の実が落としたままになっています。 プラスチック製のコンテナに収められた柿の実と較べると色付きに少し難があるか? そう感じられるものだった。 でも干し柿作りにどれほどの支障があるものか? 「多分このまま捨てられる運命」 それを感じたから、 「この地面の柿、干し柿作りをしてみたいので頂けますか?」 そう聞いたら、 「それは構いませんけど、 コンテナの中の良い奴を持って行きなさい」 と言って下さったのです。 いや~「リンゴも無料、その上に柿の実まで一連分ほども、無料で頂いちゃいました」
そしてまた車を走らせると屋根のある室内に多量に柿を吊るしている道路脇の家に出会いました。
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柿を吊るす小さなプラスチック製の部品「柿クリップ」を珍しく眺めたり、 大型扇風機が風を送っている様子を眺め、 シャッターが閉じられた作業場みたいな内部からは空圧機械の発する特有の動作音が聞こえているのに興味が湧いた。 そこでその室内への扉を探していた所、 道路の反対側の畑から老人が姿を現し、 「何者?」といった面持ちを見せた。 「すみません、この家の方ですか?」、「カクカクシカジカ・・・ 干し柿の製造現場を見学したい」と伝えると、道路に面したシャッターを持ち上げて、室内に入らせて下さった。
僕達も室内履きのスリッパに履き替えさせてもらってから室内に立ち入ったのですが、そこには20箱を越えるコンテナに詰まった柿の実が置かれ、 一台の自動皮むき機が稼働中でした。 「プシュー・プシュー」と空圧弁が動作する音はこの機械が出していたんですね。
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機械のオペレータ、(といっても、実態は皮むき機への柿の実をセットするロボット状態)の女性のいでたちは白衣と白い帽子を被っていて、食品工場的な雰囲気が漂っていましたよ。
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皮むき直後の柿の実
自動皮剥き機の動作 :
回転タレットに6つの皿が装着されています。
オペレータは皿に柿の実のヘタを上にしてセットします。
反時計回りにタレットが1ステップ進みます。
上から柿の実を押さえつけ、 回転が始まります。
ヘタの周辺の皮は ある一定の形状(吸盤にあった形)に旋削されます。
左側から吸盤を備えたアームが伸びて柿の実を吸引します。
アーム先端の吸引された柿は水平位置向きを変え、回転します。
切削刃物が近づいて柿の実の形状に合わせつつ旋削しす。
この時、旋削された柿の皮は幅10mm 厚さ2mm弱か?
それは装置下部に置かれた皮屑収容コンテナに落ちます。
剥き終わった柿の実は吸着を外され、
傾斜の付いたレールの上を転がり落ちて収容コンテナへ。
処理速度は 1分間に10個ほどの処理速度だったかと思う。
室内へ入れてくれた老人からは「剥いた皮は今は畑へ捨てる事が多くなったが、昔は皮も干して、甘いおやつ代わりに食べた事もある」そんな話を聞きました。
そんなこんなで、柿畑地帯への個人観光ツアーは大満足でした。 見物を終えてから、感謝の気持ちを車に積んであった豆菓子の袋詰に託して「お茶菓子にでもして下さい・・・」そう言いながら老人に差し出したところ「ちょっと待っていて」そう言って、先ほど出てきた道路の反対側の畑に入り、 黄色いリンゴを数個「お土産に!」と手渡して下さいました。
ちなみに市田柿の干し柿は飯田市の特産品で市が提供するWEBサイトでも大きく紹介されていました。 興味の有る方はご覧になったらいかがでしょう。