震災後の建物診断

2018-09-11 10:59:18 | タナカ君的偏見
 北海道地震でも被災した建物に対して「被災建築物応急危険度判定」が行われて赤・黄・緑の三色に区分された判定票が貼り付けられた。 TVニュースでは赤色の紙を貼られた木造家屋の前に顔面に皺の目立つ老婆を立たせて「これから先、どうしたら良いか?」と呟く場面を流し、 登場した老婆の顔には、 「貴方の連れ合いは深刻な癌です」と病院で診断された以上の困惑が広がっていた。

 建物の危険度を調査する「被災建築物応急危険度判定士」なんて大した専門知識を持たなくったって講習会を受ければその資格を与えられてしまう様だから。 「彼らが出す危険度判定だって、その程度の物と高を括って聞き流す」のも有りだろうし、 自分自身の目で歪んだ家や亀裂の入った壁の状態を見て「この家の中では安心して眠れない・・・」と判断するのもありだろう。

 しかし、市町村などが派遣した「被災建築物応急危険度判定士」さんが調査して、
 その結果を大きな活字で危険と印刷され、
     ”この建物に立ち入ると危険です

 そんな文言が印刷されたた紙を貼られると、 素直に「もうこの家には住めない」と思い込んでしまう人が大半でしょうね。

 公共の建物、 そこに危険性を知らずに人々が立ち入り被害に遭う、 そんな事を防止するために地震後に建物被害の状態を調査判定してその結果を表示するのは大事なことと思うけれど・・・ 

 個人の住宅なんて、 調査そのものも個人に任せ、「個人の責任で住み続けるもも良し」、 「修繕して住むも良し」、 「手持ち資金に応じて対応して下さい」 として置いたらどうかなと想うのですがね。



危険度判定 フローチャート

① 被災建築物応急危険度判定
地震直後、早急に、余震等による被災建築物の倒壊、部材の落下等から生じる二次災害を防止するとともに、被災者が自宅を使用してよいか、避難所へ避難したほうがよいか等を判定するために区市町村が判定実施本部として行う調査です。
(無料)
応急危険度判定が実施される際には、調査が円滑に行えるよう、ご協力をお願いいたします。

② 被災度区分判定と復旧
(応急危険度判定後の被災建築物の復旧のため)
専門家が詳細に調べて判定を行い、復旧の方法を決定します。
※判定及び復旧計画の作成には一定の費用がかかります。
コメント