このリールが発売されてシマノ人気が盤石になった記憶がある。
1990年代のベイトリール開発は,「バス釣りブーム」を背景に,国産ならダイワ・シマノ・リョービという三大メーカーがしのぎを削っていた。リョービもよいメーカーだったが,ブーム終焉とともに釣具事業から撤退したんだっけ
チームダイワ「TD-1hi」によってダイワ旋風がしばらく吹き荒れたあと,シマノは1990年に初代スコーピオンを発売。
まだSVSではなく「自分であらかじめブレーキブロックを変えておく」ことが必要だったし,あまりにも回転性能がよかったので,自分はいつも「最大ブレーキ」で使っていた。それで何も不便を感じなかったから。
ところが1991年に次のリールが発表となって,ABUが独占していた丸型リール市場が一気に変わり始める。
初代カルカッタ200。これも回転性能がよすぎて,潮来釣具でブレーキチューンをしてもらった記憶あり。
初代カルカッタは,自分とて気になっていた「丸型」を国産の精度で仕上げて来たから「飛びついた」 池袋サンスイで購入した記憶が鮮明だ。在庫をそのまま買ったはず。
そして,セットする竿は初代ガニングシャフト(探すのに大変な苦労をした)。このタックルでは,ヘビキャロ・ラバージグなどなど,未経験の釣り方が出来たし,結果がすぐ出るよい時代だった。
その後1993年の「スコーピオン1501」の発表で「フルタイムレフト」に舵を切った自分だが,併行してさまざまなメーカーの左巻きを試して,結局「あと少し納得が行かない」という状況だった。
この状況を一新したのが冒頭写真の「銀メタXT」だ。価格は当然安くないが,性能が飛び抜けていた。なによりSVSにより「現場で調整」ができるようになっていたから,結局複数台所有していた。
21世紀になって25年も経過したから,もう銀メタXTなど購入するはずはない。部品供給のない完全無欠のOLDタックルだから,使えない。
ただし。必要な「機構」は銀メタXTの時点でシマノはほぼ完成していたのではないだろうか
まずは全体的な精度。歪まないフレーム。軽くて非常によく回るスプール。丈夫なクラッチ構造(これはダイワなら16STEEZでようやく実現したようなもの)。必要なところにあるベアリング(ハンドルノブにベアリングのない「平和な」時代;正直,リールチューンはしない方向
)。
自重こそ,ぼんやり記憶だが230g程度。21世紀基準なら「チョイヘビー級」かもしれないが,使えないってほどでもない。
メタニウム系は,97銀メタ→05ガンメタ→92赤メタ(カスタムモデル)→07メタマグ→13メタマグしかメインでは使っていないが,スコーピオンシリーズとも比較すると「飽きがこない」とも記憶している。
やっぱり,ある程度の価格と性能が比例していれば満足するのだろう。
そんなわけで,時代が大きく変わって釣り場も変わったいま,16STEEZ-SVを愛しているのである。
いや,シマノでしょ いやいや,もうSVに慣れたら戻れませんヨ
。
そんなSTEEZ-SVだが,最初に買った6.3モデルがなんとも微妙な感じなので,プロのOHを受けている。
以上,異常な青春回顧録でした。