ドシャ降りの雨に煙る城址標
グスクに続く道
鬱蒼とした木々の間を抜けてグスクの拝所まで行く
グスク内にある棚原城之殿
まばらに残る石積み
入り口の貯水タンクからの棚原グスクの遠望(亀甲墓の上)
グスクから見える琉球大学の校舎
棚原グスクへは、二度にわたって訪れた場所である。
棚原グスクは、中北山系の子孫だと伝えられる安慶名大川按司(安慶名グスク城主)の弟が、
棚原按司となってこの地にやって来て、グスクを築いたとされている。
棚原按司は、この地に築城する前に、隣の千原の丘陵地に
「 イシグスク 」 と呼ばれるグスクを築こうとしたのだが、
位置が悪いうえに拡張も出来ないほど狭地だったために、棚原へ築城したとされる。
棚原按司夫人は、絶世の美女であったといわれる。
その按司夫人に、幸地熱田子按司は邪な恋心を抱いてしまう。
熱田子は策謀を用いて棚原按司を亡き者とし、按司夫人を意のままにしようとするが、
夫人はグスクを逃げ出し、遠く具志川間切りの兼箇段(かねかだん)まで落ち延びるが、
執拗に追う熱田子に捕まり連れ戻される。
だが、貞淑な夫人は舌を噛み切って果ててしまう。
その話を聞いて夫人を気の毒に思った兼箇段大主は、亡骸を丁重に葬ったという。
棚原グスクへのアクセス
棚原グスクへは、西原町坂田交差点から県道34号線に進み、
1キロほど行くと右側にある棚原公民館の先のレジデンス城間から右に上がり、
100mくらい先に平仲アパートがある。
そこから右に坂を上がると、右にみやさとマンションがあり、その脇を過ぎると貯水タンクがある。
土道を200mほど行くと、その突き当りがグスクになっている。
昼間でも不気味なところであった。
駐車は、まったくと言ってもいいくらい車が通らないので、好きなところに停められる。