「 流れ星の如く 」 サクラスターオー
目の覚めるような追い込みは
観衆の眼を釘付けに
エリートのマティリアルや
粋なゴールドシチーを寄せ付けず皐月を制し
故障明けの菊花賞
ジックリとなだめて好位を進み
掛かりっぱなしのメリーナイスを横目に
一気に抜けたスターオー
この余勢でグランプリを狙ったが
不運にも四コーナーで競走中止
ガクガクと震える前脚を
冬枯れの芝に埋める
鞍を外した馬体から
モワモワと湯気が立ち上り
その激戦を物語る
サクラスターオー
それは私たちの心の中を
一瞬にして通り過ぎた流れ星
昭和62年12月27日 中山競馬場 有馬記念にて
左前繋靭帯断裂ならびに第一指関節脱臼を発症
闘病生活後 昭和63年5月12日 衰弱のため死亡
父 サクラショウリ
母 サクラスマイル
生年月日 / 1984年5月2日
調教師 / 平井雄二 (美浦)
馬主 / さくらコマース
生産者 / 藤原牧場
産地 / 静内町
通算成績 / 7戦4勝 [ 4-1-0-2 ]
主な勝鞍 / 1987年 弥生賞・皐月賞・菊花賞
昨日の大阪杯はGⅠ馬が5頭も出走する凄いメンバーでワクワクさせた。
勝ったのは黒鹿毛の光るアンビシャスだった。
そして話題を呼んだのが、北島三郎さんが馬主のキタサンブラック。
パドックでは騎乗を依頼した武 豊騎手とツーショットのシーンも見られ、
桜の季節に菊の脚を披露するのかと思われたが、惜しくもクビ差の2着に泣いた。
そんな菊花賞馬と桜の季節が入り混じり、
逆のパターンのサクラスターオーを思い出した。
「 サクラ サクラ 菊の季節にサクラが満開! 」 と
杉本 清アナウンサーの名調子で送られた菊花賞のゴール前。
そんな晴れやかな菊花賞のゴールからわずか2ヶ月後にガラスの脚は壊れ、
復活を願うファンの想いもむなしく天国に旅だったサクラスターオー。
その経緯にテンポイントを重ね合わせた。