Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

BLOG 対 旧マスメディア

2005-06-07 | 歴史・時事
EU憲法批准への国民投票での否定的な帰結が話題となっている。フランスの農業保護貿易への傾向やオランダの自主独立への意思は政治スローガンのようなもので、投票者の思考を十分には表していない。特に投票前のマスメディアの解析・予想を交えたその風潮と投票の結果との間に大きな差異が見られたという。

マスメディアの乖離といわれるものかもしれないが、ネットの影響、それもBLOGの影響が改めて確認されたようである。報道規制時においても、同じ言語を使う国境外からの放送やその分析はネットを通じて転送される。注意しなければいけないのは、公共的なマスメディアで無視されているような、ネオナチからナショナリスト、コミュニスト、アナーキストからファンダメンタリストまでの、あらゆる否定的意見はネットの中でグツグツと煮え滾っている。しかしこのような思想の違いよりも社会層や教育の差が「見解の相違」を形作っているとしており、民主主義の根幹への関心を呼び起こしている。

熟慮よりも短絡、変動より安定、近未来よりも現在などをキーワードとすると、マスメディアは情報の質や量の確保と同時に、これらの傾向にある巷の声を十分に扱わなければいけない。世界的にポピュリスムと言われる政治手法が興隆している所以である。そして、文化人とか学識経験者と言われるようなオピニオンリーダーは、ネットでより強い声を発しなければいけない。今後はBLOGの声の分析無しには、国民投票結果は読む事が出来ないと言う。ネットに正しく反映されている「統一欧州などは有りえない」と言う巷の声に、旧来のマスメディアはどのように対応していくのだろう。
コメント (6)
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