偶々、株式会社BASFのワイン蔵のサイトを見つけた。自社のゲストハウスやらレストランなどに加え、迎賓館や音楽会場なども貸すように意図されていて、イーコマースの中で財産運用をするような方針に変わってきている。サルファ剤の製薬バイエルやファインケミカル業界とは反対に化学中間物に重心が移って専門化していったので、どっちつかずに終始した同業者ヘキストのようなアヴァンテへの吸収による工場閉鎖は免れている。危機が叫ばれながらも堅調な業績で自社株の買戻しも進んでいるようだ。
重厚長大工業の遺物であるこうした施設を維持して削りながら進む姿に、時代の流れを感じる。さて、100年以上前に出来たこの蔵の目的は、社員会館や迎賓館などで出すワインの調達であった。そして客人だけでなく会社員の人数が多い分、消費量は大使館等のレヴェルを遥かに超える。
ワインの数々は、地元の名だたる造りワイン屋の一定地所の収穫を買い上げる事で、そのワインを独占的に扱う。昔は、恐らくそのような地所は化学肥料付けになっていたのではないだろうか。害虫薬も使わなくなった現在はそのような強い結びつきはなくなり種類も限定されて来ているようである。
だから、ここのドイツワインの特徴は、名門の手による可もなく不可もない製品と言っても許されるだろう。名門が決して特権的な品質を買い上げて貰う訳ではないことは至極当然である。しかしそれらのワインは、大いなる平凡を謳歌するこの大企業の殆んどの勤め人を見るようで面白い。平凡である事が、どれ程に偉大であるのかが分かってくると、ここのワインも違った味がするのだろう。それでも家庭では、特別なワインを飲みたいと思うのである。
重厚長大工業の遺物であるこうした施設を維持して削りながら進む姿に、時代の流れを感じる。さて、100年以上前に出来たこの蔵の目的は、社員会館や迎賓館などで出すワインの調達であった。そして客人だけでなく会社員の人数が多い分、消費量は大使館等のレヴェルを遥かに超える。
ワインの数々は、地元の名だたる造りワイン屋の一定地所の収穫を買い上げる事で、そのワインを独占的に扱う。昔は、恐らくそのような地所は化学肥料付けになっていたのではないだろうか。害虫薬も使わなくなった現在はそのような強い結びつきはなくなり種類も限定されて来ているようである。
だから、ここのドイツワインの特徴は、名門の手による可もなく不可もない製品と言っても許されるだろう。名門が決して特権的な品質を買い上げて貰う訳ではないことは至極当然である。しかしそれらのワインは、大いなる平凡を謳歌するこの大企業の殆んどの勤め人を見るようで面白い。平凡である事が、どれ程に偉大であるのかが分かってくると、ここのワインも違った味がするのだろう。それでも家庭では、特別なワインを飲みたいと思うのである。