Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

買えるときに買う投資

2008-09-04 | 雑感
ドレスナー銀行を吸収しようとした中共興銀は、ドイツ国鉄の一部民営化にも興味を示していると、北京を訪問中のシュタイブリュック財務相は伝えている。中共にとって安定した国外資産や投資は、ある種の経済的破綻を前に重要さを増しているのだろう。そこにおいて、ドイツ連邦共和国が重要なその投資対象先となっているのは興味深い。

月曜日のグランクリュワインの解禁日に、会合前に僅かばかりの時間を使って、売り切れていない三種類のリースリングを試飲した。バッサーマンヨルダン醸造所のホーヘンモルゲン、ペッヒシュタイン、イエーズイテンガルテンの三種類である。

ホーヘンモルゲンは、昨年2006年産を試飲後に購入したが、今回は2007年産を試飲した。今年の特徴は苦味であったが、アルコールの強さでもあるのだろう。昨年のものと比べると、酸の鋭さとより一層の清潔感が質の高さを感じさせた。

ペッヒシュタインは、昨年の摘み取り前に自主研究の味見をさせて貰っているが、その印象に違わずおとなしく繊細に「玄武岩の味」を出している。名門ビュルックリン・ヴォルフがもっとも強く香りを出せば、フォン・ブールは味を、そしてこれはもっとも旨味を出している。香りは、現時点では開いていないが、対抗馬より纏まっておとなしく出てくるだろう。自主研究材料費として勿論購入する。

イエーズイテンガルテンは、昨年末幸運にも試飲後に購入出来たが、今年のものはそれよりも透明度が高く若干の糖を感じるだけで、既に立派なリースリングのバランスがある。こうして購入出来ることが、如何に2007年度は質と共に生産量も確保出来たかを示している。昨年九月三週の実っている写真を探し出してじっくりと観察する。

三本とも態々改めて倉庫に取りに行ってくれて、冷えていないながらも、新しいのを空けて貰うと、手ぶらでは帰れない。まだ売れ残りそうな最初の一本を除いて、二本を置いといて貰う。いずれにしても四年程先に初めて十分に愉しむ事が出来るワインで全くの先行投資だが、本当に良いワインは買えるときに買っておかなければ直ぐ手に入らなくなるのである。

バイロイトの新たな人事について、本日付けの新聞にて、ヴィーン歌劇場監督ホレンダーが人事決定した財団理事会を、その統一見解がまるで北朝鮮共産党の中央委員会のようだと評している。そしてその推挙審議過程を、音楽祭をも候補者をも馬鹿にしたもので、全く話にならないと非難する。今後は公の機関として、民主的な方法で先行投資並びに回収されるような運営が監視される。



参照:
新自由主義社会の道程 [ 雑感 ] / 2008-08-30
桜は咲いたか未だかいな [ 試飲百景 ] / 2007-11-30
道に迷って思わぬ出会い [ 試飲百景 ] / 2007-10-08
三夜「神々の黄昏」二幕 [ 文化一般 ] / 2008-09-02
コメント (2)
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