Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

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2009-01-31 | Weblog-Index



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教皇の差し出す巨大な鏡

2009-01-31 | マスメディア批評
ローマ教皇がまた謝罪している。ヨゼフ・ラッツィンガー程腰の低い教授は少ない。今回の件は、所謂破門されていた伝統派の先日来の復帰とその一人リチャード・ウイリアムソンの発言に端を発している。

この21日にスェーデンの放送局に語ったウイリアムソンの、アウシュヴィッツにおけるナチのガス室有無を否定する発言は既にレーゲンスブルク検事局より「扇動の罪」により訴追されているようだ。

当然の事ながらユダヤ教会の批判は激しくヴァチカンとの関係を破棄したが、あまりに稚拙なヴァチカンの外交姿勢が囁かれている。

この右翼グループの聖ピウス十世司祭講は、ヨハネ・パウロ二世の時にも頭痛の種であったようで、1970年にフランスのマルセル・ルフェーブルにより創立されてから、世界で500人の司祭と六十万人の信仰を獲得していると言われる。

フランス革命後の政教分離によるライシテや無神論のナチスのファシズム、共産主義の弊害に対抗する戦いが保守派の考え方の基本となっている。今回の発言の内容は、所謂修正主義者のものと些か違うように響くのだが、それはどうしてだろうか?

先ず前提として、ナチス・ドイツによるホロコーストの事実よりもそれらのイメージこそが大切であり、戦後冷戦構造の中で合衆国発の映像文化などで盛んに共産主義者におけるそれとの重ね合わせが盛んに行なわれたことはある年齢以上の西側に育った者ならば影響として身についている。

個人的にはドイツ民主共和国との係わり合いで、その事実に覚醒する事になったのだが、こうした覚醒なしには実感し難いような大まかな印象操作の方が、大衆高等教育を受けた者に向って差し出される似非実証主義よりも遥かにその影響力は大きい。

人道に反する行為を証明をすることは現在においてもなかなか容易ではなく、なおさら過去に遡るときに遥かに困難であるのは想像できる。旧帝国日本軍の蛮行でさえ書類としての証拠が少ないのであるから、全く異なった次元で精緻に一点の曇りも無く行なわれた国家社会主義思想に準ずるそれに第一次資料がないのは当然なのである。ドイツ帝国鉄道のユダヤ人輸送の書類自体でさえ非常に丁寧に作られていて、必ずしも蛮行とは判断し難いのである。

むしろ、それ故に合衆国を筆頭とする大衆を狙い分かり易く印象を植え付けさせるための専門的な作業が丁寧に行われた事も疑いない。同じような次元で、2001年9月11日の印象は世界のお茶の間で共有されたことも事実であり、如何に大雑把な印象がなににも増して重要であるかはこれで理解出来る。

さて、最近ホリーウッド制作の映画などを観るようになると、そうした大衆が共通してもち得る印象の操作についてどうしても興味を持つようになる。そうした中で、歴史感覚であるとか、世界観とかが形成される過程こそに注目することになる。

今回のローマ教皇の謝罪は、教会の権威を下げることはあっても決して上げる事ではないのだが、事象全体に注目することで「世俗世界」をローマ教会という途轍もなく大きな歴史鏡に映し出すことが可能となる。まさに、ここにカトリック教会の今日的な文化的意味合いが存在する。プロテスタンティズムのみでは、まるで片目に眼帯をつけたようで覚束無いのである。



参照:
素朴さ炸裂のトムちゃん [ マスメディア批評 ] / 2009-01-25
感受性に依存する認知 [ 文化一般 ] / 2009-01-03
テッド・ハガード元牧師が同性愛を拒絶 (虹コンのサウダージ日記)
国家の基礎としての聖書 (作雨作晴)
コメント (8)
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