Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

その質に至っていない企業哲学

2010-05-20 | テクニック
先日のフランス行の行き帰りはレクサスのSUVに乗せて貰った。400hとか呼ばれるハイブリッド車である。何よりも良かったのは町走行などの流しの時のノッキングすれすれにエンジンが吹かない快適さと、僅かにアクセルを戻すときに充電してくれる心理的な嬉しさ、山下りのエンジンブレーキ充電の楽しさだろうか。

正直、車としては、ブレーキの制御も悪そうで、環境音の音作りも全く出来ていないので、高級車として求められる品位は無い。更に座席ももう一つ上手く合わせる事ができなかった。車高が高い車なので弾くようなアルファロメオ的なバネの造りは仕方がないが、同じような価格で空気ばねを使う高級車がある事を考えれば決して割り安な車ではないだろう。

それにしても、ハイブリットの複雑な制御は見事なもので、初物を出す限りそれだけのソフトウェアーの不良はあって当然と思われ、その制御が完璧になるには大分の年月と事故が不可欠なのも理解出来た。エアバス社の初期のコンピュータ制御が不良で大型旅客機が墜落したのも記憶に新しい。

少々の犠牲者が出ようとも保証金を支払うことで、パイオニアワークを市場で定着させようとトヨタが考えても、それに見合うだけの十分なほどの市場があるならば不思議では無い。

しかし、そうした企業精神や開発の方法や哲学は、どうしても好きになれない。それは丁度その車が高級車として今一つその質に至っていないことと相似しているように思われる。
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