Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

新雪雪崩を起こすのは貝毒だ

2011-01-02 | 生活
富士山での滑落事故などの話題から、山梨県警の登山情報のリンクを覗いた。なかなか良く出来ていてお役所仕事以上のものである。冬富士登山は、いつか日本でやりたい目標の一つであるが、狙っているスキー禁止などが明記されていた。なるほどあの谷筋の積雪量と風では新雪雪崩が起き易い状況で、スキーやボードなどがそのきっかけになることは容易に想像できる。

富士山だけでなく、北岳や甲斐駒など危険箇所と称して素晴らしい航空写真や山小屋情報なども付けられていて、日本でもこのような充実した山岳サイトが作られるようになっているのだと感心させられた。どこかで読んだこともありそうだが、北岳のバットレスの崩壊は酷いようで、四尾根から頂上へと直接上がる中央尾根だったかの脆さは体が覚えている。大きな岩が動いていた。なるほどあの程度の崩壊となると幾らアイスで氷化されていてもコンクリート化されて快適に登れるというものではないだろう。また甲斐駒の摩利支天峰の岸壁などを見ると、当時まだあまり登られていなかったアイスクライミングで谷を詰めて頂上までのルートを辿る機会を逃してしまったが、なかなか見事な岩壁であることは航空写真から再確認できる。

どうも貝毒が頭に来たような感じである。記憶の喪失のような神経系に来たような独特の感じがある。言葉もなかなか出て来ない。ある友人が貝毒にやられた話を書いたが、その話を思い出した。まあ、風邪引きのようでもあり、飲み過ぎのようでもある。内臓に来ていないので逆に不思議な感じがした。しかしそれにしても急に酔いが廻ったように感じたのはどうしたことだろう。飲酒で記憶が薄らいだことは一度も無い。何時も覚えていないのは運転中のことだけである。明日からの社会生活がこなせるものか不安になって来るのである。



参照:
貝毒なんかに負けてたまるものか 2010-02-10 | 料理
寝正月で会得したことなど 2011-01-02 | 料理
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寝正月で会得したことなど

2011-01-02 | 料理
まことの寝正月である。一年の最初の三十時間で二十四時間ほどは寝ていたであろう。貝合わせなどと正月らしいことをしていたのだが、その蠣の毒が頭に廻ったのか、はたまたチャンポンの飲酒量が多かったのか、ノイヤースコンツェルトのラデツキィー行進曲の手拍子すら覚えていない。

意識が戻ったのは日が暮れてからである。食欲も無く辛うじてリンゴを食して再び眠りに就く。チャンポンで飲んだもので危なそうなものの筆頭は、バッサーマン・ヨルダン醸造所のプレゼントで貰ったプロセコぐらいであろう。流石に2010年の新酒であるピノブランが悪い酒だったとは思われないが、前回空けたときに比べて今回は嫌に美味すぎた心象はある。昨晩の大晦日に開けていたものである。

恒例となったソヴィニヨン・ブランはこれまた素晴らしく。トロピカルフルーツ飲料のような赤いグレープフルーツ味の線は食事よりもそれだけを愉しむような屠蘇のようなありがたいワインであった。昨日の残りであるペッヒシュタインの2004年ものはその蠣に大成功であった。2001年に続いて、2002年産は燻製物にと評判の高いこのリースリングであるが、2004年産はその新鮮さからしてまた酸の肌理の細やかさからして勝っているかもしれない。糖を敢えて残し気味にしてあるようだが残糖感としての分離感が全く感じられない熟成をしており、更に良くなってきているようである。追加予約を決定 ―、 大晦日に食したパタゴニアのイタヤ貝の方が良かった。

二時間半で即席で作った弁当箱では想定外に、煮物が美味かった。醤油を一切使わずに、天然昆布と天然鰹だしで僅かな塩と味醂だけを落として、大根とジャガイモと人参をジックリ煮たものである。シュヴァルテンマーゲンのスライスの下にフェルトサラダの白ゴマソース和えが敷いてあり、これも必ずしも白ワインに悪くは無かった。燻製サーモンのライム搾りも良かったが、炭水化物無しでは鴨の胸肉は塩気が効き過ぎていて、ニシンの芥子付けも味が強過ぎた。メインの蠣は東海の潮がなかなか良かった。初めて食べた夏のエディンバラでの北海のそれを思い出す。ちなみに料理時間の十五分ほどは貝を開けるのに道具を探したが、ヴィクトリノックスの三種類のナイフや穴刺しで上手に開くことを会得した。

体を動かして鍛えるようになってから、大分寝る体力がついてきた。但し腰だけが長く仰向けになっていると駄目である。

ワインは、名門バッサーマン・ヨルダンが品質の悪い裾物商品で商売するようになっているのがまことに心外である。もう二度とビュルクリン・ヴォルフの品質に追いつくことはありえないだろうが、少なくとも名前を貶すような商品だけは控えて頂きたい。規模が大きすぎるのだろう。
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