Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

体験するとは爆発だ!

2011-01-17 | アウトドーア・環境
ご贔屓のパン屋が新年の再開である。絶対評価では完璧とはいえないまでも、他所ではもうブロッツェンが買えなくなったほどやはり相対評価ではとても美味いて、幸せ一杯の朝食となった。やはり今年初めて顔を出した肉屋でミンチローフを買って、それに挟んだ。何度も繰り返すように、これが最高の生活水準というものである。

その前には、寝坊したので、手っ取り早く短めのコースを走った。先週の疲れがこれでようやく解れた。雪が無くなってはじめての木漏れ日の強い日差しの中でのそれはまたなんともいえず気持ちが良い。いつものように途中からジョギングで峠まで上がると、二十三分しか経っていなかった。登りを走るのは久しぶりなので、息も上がったが、予想以上に速いペースで、雪道よりも十分近く早い。息を整えてから下りを走ったが、とても遅いペースで走ったように思ったが、足元が安定していたからか、駐車場に着くまで十分も掛かっていなかった。併せて、三十二分は今までの最高記録であり、その足取りからすると信じられないほど早い。考えられるのは雪道で走ったお蔭で、けりの力がついたからだろう。砂浜で走りこむのと同じような効果が出たのかもしれない。その証拠に疲れ方が大分変わって来ていて、雪上トレーニングのようなバテ方はもはや感じない。マラソンを四時間ならば走り切れるまでにもう一息だろうか。体重の関係もあるのでなんともいえないが、上体の筋力も強化されていて、全身の筋力のバネが強化されているのは感じているので、このまま続ければ明らかに良いシーズンのスタートが切れそうである。今後は、クライミングに重要な柔軟性と爆発力を出せるだけの健康管理にも留意したい。

ビュルクリン・ヴォルフの醸造親方補に、既に売り切れているレープホルツ醸造所のナテウーアシュプルングを提供した。2009年のリースリングで画期的な新商品であった。販売陣のように見本市などでそうしたものに目を光らしていない限り、なかなか市場の状況までに目が行かないのは当然であろう。見本市であってもこうしたものが紹介されているとは限らなく、醸造所の顧客に於いても試飲して美味しくないと思えばそれまでなのである。しかし、家で食事をしながらジックリ飲んでみるとその特異性が明白になるのである。通向きのワインなどはそうしたもので、評論家など仕事で次から次へと義務感を飲んでいる限りこうしたものは分からない。どの世界も全く同じで、市場に於いて大きな話題を集めるものでない限り、供給量も限られていて、さらに「美味しくない」となるとメディアで紹介しても仕方ないのである。ブルゴ-ニュのみならずワインなどはそうしたものなのである。

石灰質の混じっていない雑食砂岩のミネラリティーを最大限に抽出したこのリースリングはまさにそうしたものである。高級リースリングのテロワールの表現として一つの究極にあり、ゴールトベッヒェヘルなどで新たな境地を開きかけているこうした大手の醸造所の醸造方には是非試して貰いたいと思ったのである。あと一本しか残っていない入手不可のこのボトルを提供するにはそれだけの公算がある訳で、大げさに言えば次代のドイツワインの更なる発展に一石を投じることになるのではないかと思うからである。

なるほど一部には、こうしたワイン尽くしのようにも見えかねない熱心なアプローチが異常にも見えるのは承知であるが、正直な所これは分かる人には分かる行いであって、決してでしゃばりなワインスノブとは一線を隔しているのをそうした門外漢の人に説明するのはとても難しいのである。何よりも明白なのは、ワインは酔うためのアルコールなどでは一切なくて、それなりの文化・社会的な背景が広がっているのだが、胃腸の健康にも大きく寄与していることを示すこと同様に、自分自身で体験しなければ分からないような世界なのである。逆にそのことが分かりだすと、なぜにこれほどまでにスノビズムが蔓延っているかも分かるようになるのである。
コメント
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