Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

波状攻撃に耐えられるか

2011-01-22 | 生活
まさに波状攻撃である。一難去ってまた一難。特に活動的に生活しているのではないが、最初の晦日を越えて来月までなんとか生き残れるかと思った矢先、車をガレージから出すと下に棒が落ちていた。直径二センチほどのずっしりとした錆びた鉄の棒が折れて落ちているではないか?まだ十年も経たない車であるから、錆で老朽化するはずがないのである。

なるほど先週辺りから異音がしていて、ハンドルを右に切るとそれが分かった。どうも方向蛇の小骨が折れたようである。先週、忙しかったのもあるがフランクフルトに行かなかったのもこれに不安があったからである。しかし多忙で少なくとも意識の表面から忘れ去られていた。操作蛇の低速での抵抗感はここ一年以上感じていたことだが、あまりに感覚的なことなので車屋にも話さなかったことである。実はこの車種を試乗したときにも気がついていた点なので、構造上の問題点でもあったのだろう。

いずれにしても壊れたことは不可解なのだが、考えられるのは鹿やウサギなどを跳ねたりしているので、そうした所に僅かながらでもひずみが生じていたのかもしれない。また積雪の中を乗り上げているので、そのあたりも強く当てている。車輪の内側なのでそれ程面倒な修理ではないと思うが、検査などの技術料込みで三百ユーロは下らないだろう。予想外の出費である。道で立ち往生したり、事故を起こしたのではないので良かったと思うしかないであろう。さて月曜日になんと言われるだろうか。

難局に直面して、強い意志を保てるかと言うような立派な話ではないのだが、耐えて忍ぶしかないような至難はまだまだ続くのである。
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滝の流れに身を任せて

2011-01-22 | 生活
ガレージ内の水漏れは、水道屋が来て、温熱ヒータのパイプに沿って流れていたのを確認した。パイプの断熱材がびっしょり濡れていて、それが上から滴って、断熱材の切れ目で落下していたのである。その水の出所は分からないが、下水管が横に施設してあるので、シャワーなどの生活用水の漏れも考えられる。しかし、落下水量が規則的だったことを考えると、ヒーターの水漏れであることも否定できない。ヒーターの釜の水量を調べれば直ぐに分かるだろう。複雑な配管の中で、水蒸気が溜まり集まるポイントもあること否定できない。階上の家の中を調べればある程度予想がつくかもしれない。断熱材を外したために水路が変わり、ガレージの中には滴らなくなったが、それは結局地下へと進むだろう。そうなると温熱の損失でなければ緊急性はないが、何時また壁を伝わって水が滴るか分からないので、倉庫として使っているガレージを片付けるまでには至ってない。

昨晩はアルパイン協会主催の幻燈会が開かれた。初めて参加するのだが、小ホールとしては大きく三百人規模のホールで、映像施設も結構良かった。映画ではなかったがプロの写真家の映像は流石に奇麗で、月並みな選曲の音楽も結構奇麗に鳴っていた。ペールギュントの夜明けや田園などだけでも、結構効果があるものだなと、家庭での幻燈とは迫力が異なった。

写真家でアルピニストなどと紹介されていたが、正直我々からすると修羅場を潜らずに、逆におかしな場所で怪我などして修羅場に遭遇しているなと言う印象である。カメラマンとしての仕事としての登山好きとは別に、あれだけあまり人の通らない場所を移動していたら事故に遭遇する可能性はとても高いだろう。我々の仲間にもフリークライミングには手を染めずに、高山で氷壁ルートを数多くこなしている者がいるが、あれはあまり良くない。トレーニングの合理性や身のこなしの洗練にはフリークライミングほど役立つものはない。要は、「被ったような岩壁や氷壁を厭わない」ほどの技術的、体力的な余裕がないと、ますます危険な方へとルートを選択してしまうことは自分自身の長年の経験で数知れず思い知らされているからである。スキーの滑降ルートなどでも事情は良く似ている。まさにサッカーで言うモラールつまり勇気や意志の強さだけは失わずに、直面する難題を回避してはいけないと言うことでもある。そこで「勝負」が決る。

それに集まったのは無料の施設関係者が多く、主宰の我々の仲間も少なくはなかったが、三割にも達していなかった。夏のアルプスでの計画では、まだ一席が残っているのだが、それに関心がある者が、我が岩登りのライヴァルを含めて三人参加していて、あれやこれやと話した。

一人は「申し込んだけど、受け付けられるかどうか分からない」と不満を漏らす。「地元でもコンディション強化は出来るのに」と言うので、今までの高山での経験などを聞いてみた。

「サミットクラブでヴァリスの峠越えをした」と言うのである。それはアルパインクラブがヒマラヤ遠征などの公募もして、山岳旅行会社としても最も権威のある協会の団体である。なるほど彼は年齢は若くはないが、何とかこなせるには違いないが、十分に一人で動ける十分な実力は、その岩登りの技量にしても氷にしても無いと承知している。山岳ガイドに引率されての心掛けでは全く話にならない。春に六十キロを一緒に走破しようと言っておいたが、前回とは違って、特に今回は参加断念を素直に理解させるためにも彼にこちらの鍛え方を見せつけて引導を渡してやらねばいけない。

もう一人の参加に興味を示しているベテランも私にインドーアクライミングを「やっているのか」と尋ねる。「来週は水曜日と金曜日の二回で、今朝も二十分だけど走ってきた」とその心構えを示しておいた。そこまでの動機付けが無いとやはり辛いだろう。

さて、ライヴァルの大男はまだ迷っている。荷物を担いでシュタイクアイゼンを履いて手袋をつけて動けるか自信がないようである。もちろん慣れの問題でもあるのだが、秋にはザイルで23ピッチととりわけ長いアルプスの谷のルートを登る計画になっているので、荷物を担がないにしろ流してフリークライミングできる技術の問題でもあるのだ。彼の場合、年齢は三つ違いだが基礎体力や運動能力には全く問題がない訳で、彼の決断次第である。
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