プファルツのワイン女王戴冠式があった。残念ながら知人は選ばれずに一年間プリンセスとして活躍する。そしてどの娘も愛するワインにリースリングを強調する者はいなかった。お里が知れるのである。如何に、リースリングがエリートの環境があるゆえにかである。
TV中継で受け応えやカメライメージを観ていれば、今回の選定に異論はない。ランダウのヌースドルフ出身の新女王は、カールスルーヘ大学でドイツ学を専攻していて、余暇のロッククライミング風景も紹介されていた。何処にでもいそうな自然な感じが好感に繋がったのだろう。
さてお目当ての彼女は最後に会ってから三年近くたっていて、あの当時感じたはっきりしない顔の感じなどの見せ方を作ってしまった分、なるほど魅せるようになったのかもしれないが、最も好ましかった初々しさが無くなってしまっていた。
彼女が皆とワインを飲むと言うときに、敢えて女友達と言わせるところに、彼女の問題などを感じてしまったのである。どちらかと言えば引っ込み思案気味の彼女が今回のような女王を目指すとは意外であったのだが、TV生中継録画を見て、その動機付けや意識が理解できたのである。
しかし、そうした動機付けが、その魅せ方と共にどこかぎこちなさを回りに思わせて、減点要素となったのである。それは、TV目線を意識するとか、応答の技をトレーニングするとかの専門的な指導で何とでもカヴァーできるのだが、やはり選ばれる女王はその当たりが天然に出来ると言うような相違があるのだろう。
その反面、当日の審査員の中には過去の女王やワイン業界関係者、代議士や政治家など多くの知人が含まれていて賑やかであったが、その過去の女王様の個人的なキャラクターを考えると、必ずしもラインラント・プファルツの保守党議会代表となったユリア・クルックナー女史のようなタイプだけでなく、現在孫がいるような歳になってもはにかみがちのおばあちゃんまでいるのである。それでも女王に選ばれた「威光」が窺えるのである。
摘み取りの終わったグランクリュを幾つか回った。そして、ソンマートリービと呼ばれる遅れて夏に実をつけた小さな葡萄の房が残されている。醸造所が所有権を放棄して鳥の餌として残されているものである。それでも、その葡萄を齧るとそれなりの地所や土壌の年度による特徴が現れているのである。所謂テロワールがそこからでも窺えるのだ。もちろん摘み取られた葡萄の味と比較していなければあまり各章に満ちたことはいえないのだが、ある程度は分るのである。
写真右下から時計回りに、イエズイーテンガルテン、キルヘンシュトュック、ウンゲホイヤー、ペッヒシュタインである。味筋は、健康の味、深みのある味、個性のある味、はにかみの味と出来上がりのリースリングを想起させる。特に今年は、南側向けの斜面で傷みが目に付いたが、流石にビュルクリン・ヴォルフは健康な葡萄を最後の最後に収穫した。ドイツで最も高価なグランクリュワイン、キルヘンシュトュックの出来の良さはこれで確認できたようなものである。その将来性をもである。
参照:
Anna Hochdörffer ist neue Pfälzer Weinkönigin (SWR)
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TV中継で受け応えやカメライメージを観ていれば、今回の選定に異論はない。ランダウのヌースドルフ出身の新女王は、カールスルーヘ大学でドイツ学を専攻していて、余暇のロッククライミング風景も紹介されていた。何処にでもいそうな自然な感じが好感に繋がったのだろう。
さてお目当ての彼女は最後に会ってから三年近くたっていて、あの当時感じたはっきりしない顔の感じなどの見せ方を作ってしまった分、なるほど魅せるようになったのかもしれないが、最も好ましかった初々しさが無くなってしまっていた。
彼女が皆とワインを飲むと言うときに、敢えて女友達と言わせるところに、彼女の問題などを感じてしまったのである。どちらかと言えば引っ込み思案気味の彼女が今回のような女王を目指すとは意外であったのだが、TV生中継録画を見て、その動機付けや意識が理解できたのである。
しかし、そうした動機付けが、その魅せ方と共にどこかぎこちなさを回りに思わせて、減点要素となったのである。それは、TV目線を意識するとか、応答の技をトレーニングするとかの専門的な指導で何とでもカヴァーできるのだが、やはり選ばれる女王はその当たりが天然に出来ると言うような相違があるのだろう。
その反面、当日の審査員の中には過去の女王やワイン業界関係者、代議士や政治家など多くの知人が含まれていて賑やかであったが、その過去の女王様の個人的なキャラクターを考えると、必ずしもラインラント・プファルツの保守党議会代表となったユリア・クルックナー女史のようなタイプだけでなく、現在孫がいるような歳になってもはにかみがちのおばあちゃんまでいるのである。それでも女王に選ばれた「威光」が窺えるのである。
摘み取りの終わったグランクリュを幾つか回った。そして、ソンマートリービと呼ばれる遅れて夏に実をつけた小さな葡萄の房が残されている。醸造所が所有権を放棄して鳥の餌として残されているものである。それでも、その葡萄を齧るとそれなりの地所や土壌の年度による特徴が現れているのである。所謂テロワールがそこからでも窺えるのだ。もちろん摘み取られた葡萄の味と比較していなければあまり各章に満ちたことはいえないのだが、ある程度は分るのである。
写真右下から時計回りに、イエズイーテンガルテン、キルヘンシュトュック、ウンゲホイヤー、ペッヒシュタインである。味筋は、健康の味、深みのある味、個性のある味、はにかみの味と出来上がりのリースリングを想起させる。特に今年は、南側向けの斜面で傷みが目に付いたが、流石にビュルクリン・ヴォルフは健康な葡萄を最後の最後に収穫した。ドイツで最も高価なグランクリュワイン、キルヘンシュトュックの出来の良さはこれで確認できたようなものである。その将来性をもである。
参照:
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