Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

気に入るということは

2011-12-21 | 料理
クリスマス菓子のシリースである。今回はバスラー・レープクーヘンを試した。蜂蜜は当然だとしても、胡桃が入っているようで、なかなかよい口触りであった。あまり甘くないのも気に入った。

バスラーは、スイスのバーゼル地方のことを指すが、ドイツ人にもスイスの地方固有の形容詞形を知らない者が多い。チューリッヒのヅュルヒャーなども古い高級紙などを読まない人は尚更知らない。

本日、肉屋でクリスマスから年末年始の注文をした。毎年のごとく栗入りのザウマーゲン、きのこ入り、緑胡椒入りと、カモの燻製むな肉、シュヴァールテンマーゲン、リースリングズルツェ、アップルレヴァー・パステータなどである。後は魚介類と、野菜だけを揃えなければいけない。

ワインは、試しに2007年産のペッヒシュタインを開けた。バッサーマン・ヨルダン醸造所のグローセスゲヴェックスである。結論からすると秋口に開けた2008年産の方が鮮やかさがあって良かった。開いてはいるのだが、香りが広がるわけでもなく玄武岩の土壌感に繊細感が欠ける。要するにインターナショナルなグランクリュワインとしてはまだ駄目である。木樽での醸造と熟成をしていないために、十分な酸化工程が得られなかったのだろう。その後の木樽の多様で今後は解決されると思われるが、折角の2007年産としては期待外れであった。逆に2008年産はその鮮やかさが開いてきているので、年末年始には2008年産のグローセスゲヴェックスを中心に開ける心算である。

そして、そこに、2007年産の締まったワインやゼクト、2010年産の酸の鋭さ、ピノノワールなどを挟んで行くかが課題である。昨日、ミュラーカトワール醸造所にプレゼントのワインを取りに行った。2010年産マンデルガルテンのリースリングである。未だに2010年産が売れ残って販売している数少ない高級ワイン醸造所であり、その為か2011年産は三月以前には出ないと明言していた。

オーナーに言わせると、試飲会の節はこのワインが最も売れたようで、「不思議」なのだそうだ。もちろん微炭酸のないビュルガーガルテンの方が出来が良いリースリングであったが、簡単に楽しめて特別な味筋のこれは決して悪くはなかったのをその売れ行きが語っている。その残糖値5.8g、酸9.4gは間違いなくの辛口なのだがそのように感じさせないフルーティーさが売れたのである。もちろん私見である、「ビュルガーガルテンの方は比較的買いやすい価格のグローセスゲヴェックスを選ぶ」とするのは理があることなのである。価格対価値の計算が今一つ経営のマネージメントにもう一つ欠けているのではないかと思わせた一コマであった。



参照:
ケシの実を育むように 2011-12-10 | アウトドーア・環境
南独のもの北独のこと 2011-11-25 | 料理
ある肌寒い残暑の夜 2006-08-25 | 料理
自主避難の自主判断基準 2011-08-14 | マスメディア批評
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