町中に鐘が鳴り渡った。シーズン49日目の練習を終えて車に載ると、ラディオが臨時放送を流し続けていた。コンクラーヴェの結果が出て、新法王が選出されたと分かった。前回の時は殆ど記憶にない。
車がワイン街道に戻ってくると新法王のバルコンからの挨拶が流されて、アルゼンティンからの移民の子なのでイタリア語が上手だとかあったが、スペイン訛りに聞こえたのは私の間違いではなかろう ― 後程詳しく読むと、お爺さんはバルベラワインで有名なアスティの水飲み百姓で、アルゼンティンへ移民して、親父さんが鉄道員で、この移民三世はピエモンテのあの農民たちの粘り強さのようなものを持っているという話だ。なるほど、声の調子もやさしく、前任者とは異なり、性犯罪などの長が権威を誇れる筈がないので、皆と一緒に協力して解決していこうとする立場は仕方ないであろう。
そうなると、ある意味ラッティンガ―教授との二人三脚であった前任者の立場がとても興味深い。いずれにしても、権威の教会などと言うものが君臨することはないので組織としては弱体化の一方でしかないだろう。
朝パン屋によって森へと車を走らすと零下四度にまでなっていた。道は解けた雪で氷化している。車道も歩道も状況は全く変わらないので、川沿いの道を駈けた。轍の出来るだけ雪の解けている場所を選んで走るが滑る。慎重にゆっくりと走ると、それはそれなりに快適で気持ちが良い。片道9分はかかり過ぎだが、復路と合わせて20分も走れたのはある意味良かった。苦しまずに楽しく走るというのも良いものだ。手は冷たくてかなわなかったが。
2010年産のリースリングをいろいろと試している。今回はミュラーカトワール醸造所のマンデルガルテンである。PC級のリースリングにしては立派なコルクと瓶であり、それだけの価値はあった。最初の試飲の時から尋常ならない鋭い酸とマンデルガルテンのたっぷりした雑食砂岩の果実風味が魅力だった。それが二年ほどたって熟れてくるのを待っていたのである。まだ若干若すぎたかもしれないが、十分に酸は綺麗になっていて、尚且つ鋭さも残っているのでとても良いバランスとなっていた。こうしたまとまり方は重心の低いクリストマン醸造所のグランクリュのマンデルガルテンでは期待できない。その意味から価格とも大変優れたワインで、もう少し買っておくべきだったかもしれない。
参照:
クリスマスの第一祝日 2012-12-25 | 暦
摂氏零下の小夏日和 2012-03-07 | 暦
車がワイン街道に戻ってくると新法王のバルコンからの挨拶が流されて、アルゼンティンからの移民の子なのでイタリア語が上手だとかあったが、スペイン訛りに聞こえたのは私の間違いではなかろう ― 後程詳しく読むと、お爺さんはバルベラワインで有名なアスティの水飲み百姓で、アルゼンティンへ移民して、親父さんが鉄道員で、この移民三世はピエモンテのあの農民たちの粘り強さのようなものを持っているという話だ。なるほど、声の調子もやさしく、前任者とは異なり、性犯罪などの長が権威を誇れる筈がないので、皆と一緒に協力して解決していこうとする立場は仕方ないであろう。
そうなると、ある意味ラッティンガ―教授との二人三脚であった前任者の立場がとても興味深い。いずれにしても、権威の教会などと言うものが君臨することはないので組織としては弱体化の一方でしかないだろう。
朝パン屋によって森へと車を走らすと零下四度にまでなっていた。道は解けた雪で氷化している。車道も歩道も状況は全く変わらないので、川沿いの道を駈けた。轍の出来るだけ雪の解けている場所を選んで走るが滑る。慎重にゆっくりと走ると、それはそれなりに快適で気持ちが良い。片道9分はかかり過ぎだが、復路と合わせて20分も走れたのはある意味良かった。苦しまずに楽しく走るというのも良いものだ。手は冷たくてかなわなかったが。
2010年産のリースリングをいろいろと試している。今回はミュラーカトワール醸造所のマンデルガルテンである。PC級のリースリングにしては立派なコルクと瓶であり、それだけの価値はあった。最初の試飲の時から尋常ならない鋭い酸とマンデルガルテンのたっぷりした雑食砂岩の果実風味が魅力だった。それが二年ほどたって熟れてくるのを待っていたのである。まだ若干若すぎたかもしれないが、十分に酸は綺麗になっていて、尚且つ鋭さも残っているのでとても良いバランスとなっていた。こうしたまとまり方は重心の低いクリストマン醸造所のグランクリュのマンデルガルテンでは期待できない。その意味から価格とも大変優れたワインで、もう少し買っておくべきだったかもしれない。
参照:
クリスマスの第一祝日 2012-12-25 | 暦
摂氏零下の小夏日和 2012-03-07 | 暦