Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

感慨深い靴の計ここにあり

2013-03-22 | 雑感
独日協会の例会に出かけた。四月からは岩場にいることになり行けないので義理を果たすためだ。その前に少し登ってと思っていたが、ボルダーが閉鎖されていて果たせなかった。しかし、靴を試着に出かけて、収穫はそれ以上に大きかった。もはやがむしゃらに登る時期ではないが、とても良い感じが得られた。

先ずはそこでかつて試したことのあり、足に合うEVOLVの商品を試してみた。二年ほど前は半分以下の価格であったが、今や材質も高級志向になって、価格も他の商品と変わらない。それでも中国製などと書かれていると購買意欲を失くすが、米国製もあった。

先ずは、ゲシードなどを試すが、到底自分のサイズでは合わずに一つ大きいのが必要なことが分かる。なるほどそれでも使えるのだが、矢張り形状が足に合わないものと考える。次にポンタスを試すと、これは紐締めではないが三本締めで、自分のサイズでジャストフィットする。印象としては、ファイヴテンのヴェルデよりも感覚は鈍いが、その分使い勝手は遥かに良くて、摩擦登攀からリス登攀、オヴァーハングまで広範囲にスポーティーに対応するのが分かった。何よりも良かったのは、足が包み込まれる感覚で、足との一体感があり、踵を含めて足を使い切れることに尽きる。

その勢いて、シャーマンを試すが、同じ大きさで足は入るものの、先端が下に向いている分指の付け根が曲がって当たるので辛い。そこまで辛い思いをして登る場所は、オヴァーハングの足場とか穴状の足場を使う垂壁だろうか。難易度からすれば七級以上の感じで、今シーズンはそこまでのものは要らないだろう。まさしく十五分も履けば脱ぐ必要がありそうだ。店の者に勧められたのはロックパイラー社のオゾーンだ。履いてみると、きつくても締まりがあまりよくないので足に合わないようだ。

そしてそこにあるテスト岩でいろいろと試してみる。懸案は、上から乗る足場でなくて、横から荷重して手掛かりとともにバランスをとることのできる機能である。つるつるの石灰以上に摩擦のない人工岩で試すと、良い靴の場合は完璧に出来るのだ。我ながらこんな技術をどのように身につけたのだろうと有頂天になる。街着を着ながら試す姿は自ら惚れ惚れするほどのテクニシャンぶりである。

要するに、室内では発揮出来なかったような高等な技術を良い靴さえ履けば駆使できる可能性が高まった。もし感じた印象が正しければ、シーズン初めにトップロープで5.10bを登ってみて上手くいけば5.10cが見えてくるだろうか。5.11は今シーズンは考えないが、もしかすると大化けする可能性も否定出来なくなってきてとても楽しみである。

冬のシーズン最終局面で体を固めてクリッピング出来るようになってきたので、自由自在の体勢が取れるようになってきたことは、週末に見ていた嘗ての5.11クライマーの指導員に「上達したね」と褒められたことでも明らかだろう。一年前に購入したファイヴテンのヴェルデでとても出来ない体勢や技術を駆使できる靴を手に入れるだけである。月末の決算を待ってこうなれば経済的に無理してでも購入したい。それまでまだ数日あるので、入手可能なメーカーの靴を比較してみて決定したい。

一年でここまで来るとは思ってもいなかったが、昨年は事故も挟んで伸び悩みした年度であったとも言えるのかもしれない。少なくとも一年前の南フランスではボルダーで痛めた右手首と戦っており、感覚的に現在とは大分異なっていたことを思い起こす。



参照:
とんでもなく腕力が強くても 2011-12-18 | 雑感 
垂壁の5.10への米国製靴 2012-03-22 | 雑感
足に合うイタリアの靴型 2011-03-03 | 生活
コメント (2)
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