先週お客さんを連れてビュルクリン・ヴォルフ醸造所で試飲をした。2014年産はこの醸造所で一ダースも購入していない、そして秋の試飲会にも行かなかった。理由は簡単で、ストレスの苦みとそれに関して十分な見解が示されていないからだ。そしてなによりも昨年に続き先行予約割引が無くなり、こちらの欲しいものが売り切れてしまえば購入意欲が薄れる。毎年三ダースほど購入しているが、今年は頑張ってもそこまではいかない。なによりもドイツで最も高価であり、その質は高くともそれだけの価値があるかどうかが問題である。我々通の人間は絶対名前には一銭も出さない。それだけだ。
それでも、割引になるグーツリースリングはバイエルンのクライミングキャムプに持っていったように誰にでも勧められる。我々リースリング愛飲家からすると若干甘めだが、そのミネラルはそれほど悪くはない ― デーンノッフ醸造所のテロワー物ぐらいミネラルが分かる。それを先ずは試してもらうのが一番安全な推薦だと思ったからだ。
実際試してみる、と割引価格でこれと勝負できるリースリングは何処にも無い。そしてそれなりに熟成してきているが、それでも物足りない。何故ならば物足りなくなるような作り方がVDPの方針で、物足りなさと同時に上位のクラスに関心を持ってもらえるからだ。これはフランスのブルゴーニュシステムのビジネスモデルもそのまま習っているのだ。アプラーションコントローレで楽しんでしまえると、誰もより高価なワインは買わないからだ。要するに不味く造っているのだ。
そして次にオルツリースリングのダイデスハイマーを試す。そのテロワーの優雅さと薫り高さがあるが、割引が効かない。そこでヴァッヘンハイマーも試してもらう。大分柔らかくなっているが、まだまだ愛飲家向きのアイテムだ。そこで開いてきたゲリュンペルを試す。私も初めてだ。なるほど酸は大分丸くなってきていて、ミネラルの粉っぽくミルキーな感じが気持ちよく吟味できた。直ぐに予約確保した。
それに続いて割引が効くので、ヴァッヘンハイマー・ゴールトベッヒャエルも試す。これも今年初めて試す。例年ならば夏の間に数本消費しまっているアイテムで、私のハウスワインなのだが、今年は何本購入するかまだ決めかねている。それでも糖が抑えられていて、同時に薄つくりなので万人にミネラルウォーターのように清涼感がある。アルコールは十分だが、これとレープホルツ醸造所のオェコノミラートを比較すれば価格が勝負にならない。それならば、同価格帯になる競争激しいリースリングの数々と比較するとどうなるか?二年後その後の可能性に関しては同じ程度だ。勿論コルク栓で、二年以上の熟成の可能性を残してはいるのだが、同価格のゲルンペルの十年熟成するリースリングではないのである。五年はもってもその価値が無い。それは、この価格帯のリースリングの例外ではない。
なるほどその清涼感は楽しめるが、2014年のキードリッヒ、アルテレーベン、ビュルガーガルテン、フリューリングスプレッツヘン、フォム・ブントザントシュタインなどのラインガウ、ザール、ミッテルハールト、ナーヘ、南ワイン街道などの銘酒と比較すると個性が弱いだけでなく、二年以内の熟成が期待できないのである。たとえ天然酵母で都会的にクールで麗しくともこれでは価値に限界がある。それでも一二本試すだけならこれで十二分だ。
2013年のアルテンブルクは相変わらずで、2014年のグローセスゲヴェックスのガイスボェールも2013年以上には良くなかった。もう少し期待してよい筈だが、まだ今の時点では2013年の方が出来が良かった。理由は分からない。
先に書いたベルリナーフィルハーモニカーのアルブレヒト・マイヤーのリサイタルが、やはりブュリクリン・ヴォルフ醸造所のコンサートホールで開かれる。前日の教会でのものに続いて、昼飯つきで50ユーロとなっている。前の晩に泊まって、朝もう一仕事のようだ。醸造所にどんなピアノがあったか知らないが、スタインウェーのフルコンサートものがあったような記憶は無い。なるほどグライボーンのようにオペラを開催していた時期があるので、それようのピアノはあったのは違いないが、どうなのだろう。
参照:
あり得ない理想の達成 2015-06-01 | アウトドーア・環境
フェアートレードなあじ 2015-05-28 | 雑感
それでも、割引になるグーツリースリングはバイエルンのクライミングキャムプに持っていったように誰にでも勧められる。我々リースリング愛飲家からすると若干甘めだが、そのミネラルはそれほど悪くはない ― デーンノッフ醸造所のテロワー物ぐらいミネラルが分かる。それを先ずは試してもらうのが一番安全な推薦だと思ったからだ。
実際試してみる、と割引価格でこれと勝負できるリースリングは何処にも無い。そしてそれなりに熟成してきているが、それでも物足りない。何故ならば物足りなくなるような作り方がVDPの方針で、物足りなさと同時に上位のクラスに関心を持ってもらえるからだ。これはフランスのブルゴーニュシステムのビジネスモデルもそのまま習っているのだ。アプラーションコントローレで楽しんでしまえると、誰もより高価なワインは買わないからだ。要するに不味く造っているのだ。
そして次にオルツリースリングのダイデスハイマーを試す。そのテロワーの優雅さと薫り高さがあるが、割引が効かない。そこでヴァッヘンハイマーも試してもらう。大分柔らかくなっているが、まだまだ愛飲家向きのアイテムだ。そこで開いてきたゲリュンペルを試す。私も初めてだ。なるほど酸は大分丸くなってきていて、ミネラルの粉っぽくミルキーな感じが気持ちよく吟味できた。直ぐに予約確保した。
それに続いて割引が効くので、ヴァッヘンハイマー・ゴールトベッヒャエルも試す。これも今年初めて試す。例年ならば夏の間に数本消費しまっているアイテムで、私のハウスワインなのだが、今年は何本購入するかまだ決めかねている。それでも糖が抑えられていて、同時に薄つくりなので万人にミネラルウォーターのように清涼感がある。アルコールは十分だが、これとレープホルツ醸造所のオェコノミラートを比較すれば価格が勝負にならない。それならば、同価格帯になる競争激しいリースリングの数々と比較するとどうなるか?二年後その後の可能性に関しては同じ程度だ。勿論コルク栓で、二年以上の熟成の可能性を残してはいるのだが、同価格のゲルンペルの十年熟成するリースリングではないのである。五年はもってもその価値が無い。それは、この価格帯のリースリングの例外ではない。
なるほどその清涼感は楽しめるが、2014年のキードリッヒ、アルテレーベン、ビュルガーガルテン、フリューリングスプレッツヘン、フォム・ブントザントシュタインなどのラインガウ、ザール、ミッテルハールト、ナーヘ、南ワイン街道などの銘酒と比較すると個性が弱いだけでなく、二年以内の熟成が期待できないのである。たとえ天然酵母で都会的にクールで麗しくともこれでは価値に限界がある。それでも一二本試すだけならこれで十二分だ。
2013年のアルテンブルクは相変わらずで、2014年のグローセスゲヴェックスのガイスボェールも2013年以上には良くなかった。もう少し期待してよい筈だが、まだ今の時点では2013年の方が出来が良かった。理由は分からない。
先に書いたベルリナーフィルハーモニカーのアルブレヒト・マイヤーのリサイタルが、やはりブュリクリン・ヴォルフ醸造所のコンサートホールで開かれる。前日の教会でのものに続いて、昼飯つきで50ユーロとなっている。前の晩に泊まって、朝もう一仕事のようだ。醸造所にどんなピアノがあったか知らないが、スタインウェーのフルコンサートものがあったような記憶は無い。なるほどグライボーンのようにオペラを開催していた時期があるので、それようのピアノはあったのは違いないが、どうなのだろう。
参照:
あり得ない理想の達成 2015-06-01 | アウトドーア・環境
フェアートレードなあじ 2015-05-28 | 雑感