Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

偉大なるマルクス様像

2018-04-16 | 文化一般
トリアーのマルクス像が設置された。贈答主の中共政府と一悶着あったが、ローマ遺跡のポルタニグラとマルクスの生誕家の近くに設置された。最大の争点は中共政府が提案したその像の大きさだった。今回設置されて5月5日の200歳のお誕生日にお披露目を待つのは、― 恐らく待つのは政治家諸先生と送り主の中共の大使達のご臨席だろうか ―、なんと4.40mの高さで2.3Tの重さの像である。つまりトリアー市で反対された巨大像は6m以上の計画だった。如何にもシナ人の考えそうなことである。

兎に角、シナ人の旅行目的地となったトリアーであり、その観光収入を考えると少なくとも中共の申し入れは断る術はない ― 姉妹都市のヴァイマールなどはシナ人などに来て欲しくないとまで言っている。それでもシナの感覚に合わせる訳にもいかぬ。三十年前ならばマルクス像自体に反対の意思が強かったとSPDの政治家が語っている。まあそれでも、十分な大きさで、中共も容認可能なプレゼンスは確保されたのだろう。それでも式典までに壊されてはいけないので昼夜監視体制が引かれて、五千ユーロから一万ユーロの費用が掛かっていることから、それだけでも雇用が増えたともいえる。先ずは正式のお披露目まではコートを着せられているようだが、先ずはお顔だけは捲って写真撮影と相成ったようである。式典はその割礼から始まるようだ。
Kurz vor dem 200. Geburtstag: Trier widmet Karl Marx eigene Statue


久しぶりの峠攻めだ。日曜日にパン屋が開くようになったので、土曜には休んで日曜日に備えた。感想だけを目指した。前回は熱を出すその聖土曜日だったと思う。往復出来た。投薬を止めて初めての朝の鼻の調子も喉の調子もまずまずだった。それどころか前夜のステーキの消化も良さそうで、走って来てすっきりした。これで頭痛も消えて、気管支炎の炎症も収まれば完治である。インフルエンザは怖い。

早速、「ポッペアの戴冠」一幕10景までを流した。DLした楽譜ではアレグロとなっているところが、ルネ・ヤコブス指揮では悉く無視されていて、それより遅いテムポの快適さの中に散りばめられている。なるほど手書きの古い楽譜を見ると、そのような感じでよいのかとも思うが、解釈には違いない。この辺りは注目で、今回のマンハイムでは舞台も当時のヴェネツィアバロックの考証をもとに制作していて、音楽も当時のバロックオペラ風に様々な器楽曲が挿入されているらしい。ある意味、ヤコブスの仕事は楽譜から繊細さを抽出して再現したものであるが、個人的にはバロック表現として若干の違和感も持ち続けていたので吟味したいところである。このオペラの父のような作曲家のマドリガーレとオペラの関係がそこにあるのかなとも思う。

それにしてもこうした一次資料に近いようなものが簡単に居ながらにしてDL可能となり、嘗てならば指導者か研究家ぐらいしかが目を通さなかったようなものに目に触れることが可能となっている。とても良い時代であると思うとともに、聴衆の目や耳が肥えて来るのは当然で、それに匹敵するようには音楽ジャーナリズムが追いついていないことを嘆くしかないのであろう。様々な専門分野において、ジャーナリズムがプロフェッショナルからアマチュア―へとその質と量とも変わってきて来ることは当然のことなのである。



参照:
Statue von Karl Marx in Trier aufgestellt, ka/ (dpa/twitter.com), (DeutscheWelle)
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コメント (2)
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