ルクセムブルクからティケットが届いた。昨年来熱心に郵便でDMも新シーズンの案内も送って来ていたが、前回は自分でプリントアウトしたので、あそこの券を見るのは初めてだ。選択の余地が無かったので3ユーロを強制的に徴収された。そにティケットを見て作曲家アデの名が入っているので驚いた。ウェイン・オカーンとかいう作曲家のオルガンのための協奏曲が演奏される予定であるからだ。管弦楽団のホームページを見ると、三月の第二週にドンファンとシューマンをバーンスタインと演奏していて、五月の第二週にエレーヌ・グリモーとのブラームスが演奏される。アデの曲は無いので、変更はないのではなかろうか。ネット放送はその三月のラフマニノフの二番の演奏会が流されるが、これも楽しみだ。来週はシューマンの回になるのだろう。グリモーの弾くブラームスの放送は本番を聞いてから後になりそうだ。
ルクセムブルクへの誘いはオーボエの渡辺君があそこで吹いていた時に何回かあったのだが、二時間の行程は中々克服できなかった。それでも最近は毎年のようにザールへと向かうことがあったのでその距離感が近くなっていた。そこに評判が高いながら聞き逃していたクリーヴランド管弦楽団がやって来て、それも「女狐」を演奏するという事で、その機会は逃せなかったのだ。ヴィーンは遠過ぎるから当然だ。
そして一度車を走らせば二度目からはどんどんと慣れてくる。距離時間からすれば馴染みのルツェルンよりも近く、一昨年のボンよりも近いぐらいだ。その会場もほぼ同距離のフライブルクよりも良かった。海外の管弦楽団が安く聞けるだけでなくて、ドイツ国内では無いプログラムや公演が提供されている。距離感からすれば、凝りもせずに案内を寄こすなと思ったが、フライブルクやボンと比較すればさもありなんだ。
今回はデュッセルドルフとの比較になったのだが、こちらの方に利点が沢山あった。その予約をしてから上の渡辺君からメールが入っていて、デュッセルドルフ近郊でのサロンコンサートの案内だった。のりこえネットのフクシマ援助基金へのチェリティ―コンサートになるようで、主催の辛女史が来るのかどうかは知らないが、これまたちょっと残念だった。デュッセルドルフのコンサートの方に行っていたら、こちらも一泊で兼ねれたかも知れなかった。前回もミュンヘン行があって行けなかったのだった。基本的には泊りがけでコンサートやオペラなどには行くことは無いのだが、上手く組み合わせられたら泊まり込みで組み入れることはある。
ドイツの朝鮮人というと現在はその企業が集まるフランクフルトが有名だが、ミュンヘンの座付き管弦楽団の金さんの様に日本人コロニー若しくはゲットーのあるデュセルドルフ出身の人が居る。良く考えてみれば、ドイツの朝鮮人で最も多いのはボンから以北西に住む元炭鉱労働者の家族だろう。その次に昔からいたのは北朝鮮からの東ドイツへの移民であると思う。最近は数として企業関係者が増えてはいるだろうが、もともといた朝鮮人はそんなところだろう。だからデュッセルドルフ以西のノルトライン・ヴェストファーレンというのは、所謂人口密集地域であるのは炭鉱から重工業が発達したからだったが、今はその双方とも斜陽となったことで、労働失業率も高い地域となっている。レーサーのシューマッハ―などの家庭がその典型だ。そうしたところだから文化的に意味のある都市はケルンとアーヘンぐらいなものだろう。
その北のドルトムントでのべルント・アロイス・ツィムマーマン生誕記念演奏会の生中継の一部を聞いた。この企画の特徴は通俗名曲にそれらの曲を挟むようになっているプログラム構成で、ツィンマーマンの分極化の特徴としての企画としては理解可能だが、どうしてもドルトムントなどの舞台を考えると苦肉のプログラム構成という感じもしないではない。バーデンバーデン新支配人スタムパの仕事だから気になるのである。中継では先日その書籍を購入した娘さんのベティーナ・ツィムマーマンが出ていて曲に纏わるエピソードを話していた。とてもいろいろなことを家庭内で見聞きしているのだと改めて思った。但し会場の雰囲気は何となく一部の熱狂的なファン層が全体の会場の雰囲気の中に浮いていたような感じで、やはり地方都市の企画ものという感じがした。それからするとやはりバーデンバーデンとかダルムシュタットとかはエリート層が充実しているだけでなく、大衆が全く違うと感じる。
参照:
再びルクセムブルクへ 2018-04-26 | 文化一般
全力を以ってあたる 2018-04-07 | 文化一般