Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

今夜は半徹夜仕事か

2018-07-07 | 生活
タングルウッドはまだお昼だ。ボストンの地方局の夜中の番組から聞き始めた。午後八時からタングルウッドのオープニングコンサートが中継される筈だからだ。なんといってもランランのカムバックがなるかどうか、隠れ練習をしていたのかどうか?この二つを確かめたい。生憎夜中なのでその前に仮眠を取るつもりだ。ランランのためにこんな事になろうとは数か月前までは想像もしなかったが、来年のバーデンバーデンでのペトレンコとの共演が本当に実現するのかどうかは本当にスキャンダルな話題である。あれだけ貶したピアニスと共演する方はまだしも、貶された方の真意が皆目分らない。本日カムバックとなれば、業界の通例からすれば来年のそれをキャンセルすることは無いと思われる。そこも確かめたい。少なくともボストン時間の午前中ではキャンセルの第一報は流れていないようだ。

木曜日には午後になって初めて当夜の「パルシファル」の余り券が出ていた。気が付いた時には売れていたのでどの席かは確認できなかった。ミュンヘン在住でなければ役に立たない。やはり定期などの外れた日のものだけは余分が多いようだ。その他の日の席は一枚も出ていない。日曜日に放映されるドラマトュルギー上のことが気になったので、プログラムを捲っていたら、まさにその担当者が音楽的な鍵を記していた。

それは所謂晩餐の主題と呼ばれる前奏曲の冒頭に奏される主題であり、その最初のフォルテの部分の動機を扱う。G-C-D-Esの五度下行短三度上行を指す。三つ目のDは、ここでも何度も触れたように、この曲の特徴である短かな桁に付く十六分音符であり、リズム的な運びであり、これを除いて「痛み」の動機として扱われる。それが「ヴァルキューレ」から「神々の黄昏」へと重要な役割を担っていた「運命の動機」との親近関係にある。この動機の使われ方でこのドラマに一本筋が通るという事になる。当然のことながら、今回の演出について批評する場合はそこに触れないことには話しにならない。

しかしこうして、今回の初日に纏わる書かれたものの一覧を見ているととんでもない量感がある。通常の初日の倍では利かずに数倍の量の報道がされている。その殆どが批評なので、恐らく当日は50人以上分のプレス券が出されたと思う。平土間ではなかったためか、ざっと見たところそれほど気が付かなかったが、プリント関係だけでなくて放送関係者も可成り入っていたようだ。しかしペトレンコの名前ではまだまだランランには勝てない。

南ドイツ新聞は有料になっているので見出しだけを見たが、「イ長調での救済」とあって、大体想像はついていたが、中央ドイツ放送がその内容を掻い摘んで紹介していた。それによると徹頭徹尾の非宗教化で抹香臭さを取り除いた快挙を褒め称えているようで、如何にもこの新聞の未だに左翼を担っているバカらしさを感じる。如何にも日本の朝日新聞と提携している思考の単純さがそこにある。ネトウヨの日本語で言うパヨクのパー加減が表れている。余談ながら九月の「マイスタージンガー」の中日は誰のために上演されるかと言うとミュンヘンの名門高等工業大学の歴代の卒業生のためのようで、その多くがこうした新聞を読んでSPD支持者だったのだろう。

ミュンヘンと言えば、ネットで宿を探して驚いた。冬場に40ユーロほどで宿泊したホテルが280ユーロになっていて、何かの間違いかと思ったが、夏場の料金は異常に高くて驚いた。我々からするとウィンタースポーツで賑わう地方なのでこの価格差が認知出来ていなかった。だから予備のために飛行場よりも更に離れたところに安い部屋を55ユーロで予約しておいたが、そのような料金ではアウグスブルク近郊でも見つからなかった。勿論さらに風光明媚な山沿いなどには到底見つからなかった。実際に泊まることになるかどうかは分からないが、やはり夏季は世界中からの観光客がこうした人気地方に押し寄せるので完全に売り手市場のようだ。



参照:
残席から探るランラン状況 2018-06-16 | 雑感
ランランは引退するか? 2017-10-19 | 雑感
コメント
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