Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

なんとも不可解な牧歌

2025-02-18 | 文化一般
ベルリナーフィルハーモニカー日本公演のプログラムが発表された。期待されたマーラー交響曲九番でなく、定石の夏のツアーの開幕プログラムの変形だった。そのプログラミング自体が、不可解である。

元々ルツェルンでもヴェーベルン「パッサカリア」に続いてアロイスツィムマーマンのオーボエ協奏曲、そして後半にブラームス交響曲一番ハ短調とコロナ期間に流れた交響曲四番とのアイデアを交えたものだった。それが最初にシューマン作曲マンフレッド序曲に変わっていった。その流れは十分に理解できた。若干芸術的には高度になっただろう。

然しである、東京や川崎では著作権料を徴収される協奏曲の代わりにヴァ―クナーの家庭管弦楽曲「ジークフリート牧歌」が演奏される。これは驚きでしかない。すると交響曲を含めて大編成で室内楽的な演奏を目指すのか。

またソウルなどでは、お国の人気ピアニストがベートーヴェン協奏曲三番ハ短調で共演するという書き込みを読んでいた。恐らくそれはその方面からの情報で正しいのだろう。すると「牧歌」の代わりにそこで演奏される筈だ。

もう一つのプログラムは11月最初にベルリンの定期で演奏されるヤナーチェック、バルトーク、そしてストラヴィンスキーの東欧系のプログラムとなる。これも東京と横浜で一晩づつ演奏される。

ブラームスのプログラムは恐らくヴェーベルンに戻して9月のベルリンの音楽祭で三日間演奏されるだろう。すると11月のフランクフルトでの壮行演奏会では極東ツアーで演奏されるその儘が予行演習される。勿論「牧歌」ぐらいならば既にミュンヘンのレヴィ記念演奏会で指揮していた。するともしかすると人気のソンジン登場もあり得ると思う。いい席が取り難くなる。

個人的にはマーラーの仕上げはルツェルンで聴くことになる。反対にブラームスはフランクフルトで聴くことになるが、アロイスツィムマーマンはベルリンに行かない限りそこで聴くしかないのだろう。極東公演で協奏曲としてそれが残るなら喜ばしいのだが。少なくともフランクフルトでは「牧歌」は受け入れられないだろう。

さて、日本公演の入場券最高額五万円をどう見るか。少なくとも本日の為替レートからすると297フランケンで、ルツェルン音楽祭の320フランケンよりも格安である。然し最低額は40フランケンなので6700円でしかない。それならば最低料金三万円は高過ぎる。要するに経済弱者が保護されていない。U30券は半額以下にしないと駄目だろう。

但しその前提条件として会場の音響効果とプログラムが同一ということで、さもなければ足代が如何にそこに掛かっていたとしても決して安いということにはならないだろう。少なくとも会場の大きさは2000人前後とすればそんなに変わらないだろう。つまり入場者による売上額はそんなに変わらないということだ。



参照:
ユダヤの旋律「コルニドル」 2021-07-20 | 歴史・時事
演奏されない第三交響曲 2024-01-25 | 音
ほぼ一定の電気使用量 2025-02-15 | アウトドーア・環境
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする