試合前の予想通りの結果に終わった。TV中継は当日二試合目のライヴ放送であって、同時刻にはシュトュツガルトでオーストラリア対クロアチア戦が開かれていた。一試合目のイタリア対チェコ戦後に、ブラジル戦がライヴ放送になると言う事でこれを観る事とする。
第一部の放送が一旦終わり第二部までに時間があったので、散歩に出かけることとした。雲が彼方此方に浮かぶような青空だが、夕方の日差しは手ごろでTシャツにセーターを羽織ろうかと思ったが止めとした。それどころか歩いて暫らくすると、弱い日差しもなんとなく暑くしっとりと汗ばむ。
道行く車が旗めかすだけでなく近所にも多くのドイツ国旗が掲げられてワールドカップムードがいよいよ盛り上がって来ている。来る土曜日には一つ目の山を向かえるであろう。
TVの解説者が「日本選手団は既にホテルのチェックアウトを済ましたらしいですよ」と言うのを聞いて思わず吹いてしまったが、ブラジル戦は中継するに足る試合であったろう。FIFAは批判を受けるようなヤクザな団体であったとしても、プロフェッショナルな興行であって且つ世界を揺るがす代替戦争として、パトリオティズムの血を騒がすワールドカップの主催者には違いない。
パトリオティズムの評価は容易には出来ないが、面白い事を思い出した。父親がハンガリー人で母親が英国人のビジネスマンがいた。「ドイツで育ったのでドイツ語が日常言語だが、母は英語を喋るので 母 国 語 と言えば英語となるだろう」と笑いあったことがある。
パトリオティズムの意味は、父なる祖国愛で母国愛ではない。この違いを少し考えてみると誰でも面白い事に気づく。日本語で愛国主義と簡単に訳せない理由が此処にある。
先日も記した自尊心と言うものが存在するとすれば、それが特に集団となる時は父なる祖国愛的なものを根拠とするに相違なく、母なる自然に受け継がれた母国愛に準拠するものでは無さそうである。
日本のサポーターのおとなしい様子やフィールドで相変わらず横たえる情けない選手の姿を伝えるネット記事を見て感じるのは、どうもこの点にも関係しそうである。嘗てBLOGにて、サッカー選手団を軍と呼んだとしてお叱りを受けた。その時はそうかなとも思った。そして先日のサポーターの雰囲気を綴った記事を読んで更に彼らの無害で無邪気な様子を知って尚更その差異を強く感じた。
日本の土壌にはもともと父なる祖国愛は存在しなくて、母国愛教育をすればするほど、パトリオティズムの発展を阻害するようである。パトリオティズムが無い所には、真のアナーキズムもパシフィズムも存在しない。況してや集団をまたは他者を尊重するためには、自身のアイデンティティーを各々が確立していなければならない。
参照:空虚な文化行政の体験 [ 文化一般 ] / 2006-06-06
日本対ブラジルで一発賭けるとすると、トトカルチョの配当は以下のようになる。
先ずは、日本の勝利にかけると配当は約12倍、ブラジルならば約1,2倍。この数字を見ると誰でも穴を狙いたくなる。だから実際の予測は更に開くのだろう。因みに、オーストラリアとクロアチアでは各々への配当は、三倍と二倍ぐらいの差になる。
さて、決勝リーグへ進む最低の条件として上げられる二得点で二点差ならば41倍の配当である。三点得点とすると67倍でこれは二点差であろうと三点差であろうとも変わらない。そのときの必要条件であるオーストラリアとクロアチアの引き分けは、0:0で8,5倍1:1で7倍2:2で14倍となっている。この場合も日本がオーストラリアの総得点差と並んだ場合、総得点が比較されるので、一般予想とは言え何れにせよ他力の倍率は自力に比べると低いので気にするほどの数字ではない。
逆にクロアチアがオーストラリアに勝利した場合、一点得点ならば約七倍。二点得点ならば約10倍、三点得点ならば17倍から30倍と配当が高まる。
クロアチアが三得点で三点差勝利ならば必要条件は日本の四点得点となりありえない。二点差ならば日本は三点を取る必要が出来て対ブラジル3:0の掛け倍率は、既述の67倍である。これもあまり現実的ではないので、一点差でのクロアチアの勝利を条件としてその時の配当倍率は一得点で15倍、二得点で30倍となる。
30倍の倍率になるような大穴の可能性を整理して取り除いてしまうと、日本がブラジルに二得点二点差で勝つことが最も難しいと思われている事になる。
後任人事は大人の監督が求められる・・日本人監督の可能性・・S級ライセンスを持った人物・・井原ラモス都並各氏・・・カズ?4年後確実に生きてる若い人・・・
今オシム氏が急浮上!彼は65歳4年後に生きてる保証は無い・・・。
と予想をしてはみたものの若手選手が育ってないらしい・・・次のワールドカップ出場は何年後になるのだろう??
南ア大会には日本の姿は無いかもにれませんんね・・・
案の定な結果でしたね。
「ドーハの悲劇」を思わせる前半終了時点で結果が見えました。気の緩みが即失点につながることをオーストラリア戦で全く学んでない。
個々の技量だけでなく精神力とスタミナも重要な課題ですね。後半に入ると両方ががくんと落ちるようでは話になりません。
次の予選からはオーストラリアがアジア・リーグに入ってくると聞きました。生半可な鍛錬では次の予選突破はままならないでしょうね。
オーストラリアはきっちり同点で決勝進出。
ヒディング恐るべし。
鈴木氏って後ろに付いている方ですね。新幹線で散々、氏のポルトガル語を聞かされました。通訳は難しいです。自分が透明人間になる事は殆ど不可能ですから。
こちらのTVではギド・ブッフヴァルト氏が打診を受けたと言うような事も語っていました。人物としては今一な感じですが、指導者としてはどうなのでしょう。可能性は薄いと思いますが、ペレは「ジーコの次ぎはギード」とか囃してましたが。リッティーやお年寄りとは違って確実に生きている元気さはありますね。
次ぎの大会出場は難しいかもしれません。宮本キャプテンが、「決勝トーナメントはどちらにしても負けていた」と語っていた様に、決勝に行く事よりも実力を付けるのにはまだ時間が掛かりそうです。あと16年以上?先ず欧州名門クラブで主力で活躍する素材が必要です。
shamonさん、悲劇でも何でも無い。実力が無かった。アジアでは同じレヴェルの相手から何とか勝ちを拾ってこれても、世界では難しい。
水の補給とアイシングの話が昨日出ていました。ドイツチームは医師のコンディション作りも上手く行っているようです。日本チームは十分で無かったような気がします。
予選が難しくなりますね。世代交代を考えると既に時遅しの様な。
ヒディングは対イタリアですから、何を仕掛けてくるか?体格はあっても実力はあまり無いチームですから、厳しいでしょうけど。
http://www2.asahi.com/wcup2006/news/TKY200606240298.html
さて
>世界では難しい。
おっしゃるとおりです。
技量をつけるのは勿論ですが栄養学の面でもしっかりサポートする必要もある気がします。
ただでさせ体格で劣るのだからスタミナだけでもつけないと。
3試合とも終盤のレロレロ状態に
「何食べてるの?」
と疑問が浮かぶことしきりでした。
イタリアのパスタパワーを見習え~
>世代交代を考えると既に時遅しの様な。
中田は早速引退説が囁かれています。俊輔にしても来季は難しいかもしれませんね。
腹持ちが良いと言うのは意外と持久力にならないこともあるのです。どうしても日常の嗜好に合わせますから制限もあるのでしょうか。
それにしてもゲルマン対決も中南米対決もシュートを蹴る音が全然違うますね。
アルジェンチンビーフかジャーマンポークか?
ですよね、やっぱり^^;。
一時期夫がフルマラソンに凝っていて
大会直前の食事はパスタ中心にしてました。
正直うんざり^^;。
米中心の人種にはそう食べられるものじゃないです。
趣味程度のマラソンならカーボローディングも
持久力の維持を考えれば済む。
でも複雑な動きが要求されるサッカーではそれだけじゃダメなんでしょうね。
日ごろの栄養摂取&鍛錬もあるのでしょう。
>シュートを蹴る音が全然違うますね。
聴いてて気持ちいいです。
ナゼこの音が出せない?>日本。
>アルジェンチンビーフかジャーマンポークか?
ビタミンの含有量が多いポークに一票(笑)
。
消化は個人差もあるので、腹がごろついたりと色々試してみないと判らないですよね。
アディダスの特注の記事が載っていましたが、作らせる重さとか厚さとかが違うような気がします。重量級・軽量級。
コンディション作りによるでしょうが、アルゼンチンに勝てば恐らく決勝まで行く。
私としては、スポーツに関してはあまり文化論的には考えないんですよね。スポーツに限らず、文化論的な切り口で語るのはたしかに楽しいので、そういう話を内輪でするのは好きなんですが(かなり際どいことも言ってます(笑))。
でも、公共空間でそういう話をしてると、どうも嘆き調になって文化的な話を通り越して精神論になって、そしてそのまま一直線に「憲法と教育基本法のせいだ!愛国心教育が必要だ!」みたいな話に持っていってしまう方々がいるもので(笑)。
「日本人は人がいいからなあ(笑)。謙虚が美徳だし(笑)」→「気合いが足りないよな(嘆)。死ぬ気でやってない」→「他国の選手は国の誇りのためにやってる!日本人には愛国心が足りない(怒)!」→・・・みたいな(笑)。実際テレビでもそういう人いるんですよ(笑)。それがまたウケちゃうんですよね。こういうのは屁理屈でどうとでも言えますし。
自分の気に入らないことはすべて憲法と教育基本法のせいにしちゃう人たちが圧倒的な政治力と発言力を持っちゃってるのが日本の現状だと思うんで。
それと、国民性とか民族性の話って、下手をするとすぐ優劣の話になって、レイシズム的思考に繋がったり。実際にそういう風潮が日本でジワジワときてるんで(「○○人は民度が低い」とか)、私はできるだけ控えようかな、みたいに思ってます(笑)。
なので、私としてはやっぱり能力や技術の問題として日本の弱さを考えたいです。今回のW杯を見ても、やっぱり日本選手たちは全然ダメでした。とにかく、正確にトラップ&パス等の基本的なところがやはり一番大切なのではと思いました(笑)。
というか、こちらのエントリーにもパトリオティズムにも関係ない話になってしまいました。すみません(笑)。まあ、私としては、日本人は十分すぎるほど「国民意識」があるし、めちゃくちゃナショナリスティックだと思ってます。
あと幼稚な文章ですが、スポーツとナショナリズムに関連するようなWBCについてのエントリーを二つをTBさせていただきました。
同じような疑問も既にあったので、やはり温度差を実感しました。オリンピックともベースボールとも全然違うワールドカップへの盛り上がりと、日本の精神論と不確かなID(差別)と脱亜入欧コンプレックスの継承。
ワールドカップなど別にゲームですからでなければ終い。商売をする人が困るだけ。「何も上位を目指さなくても」と、日本の多くの実業家や政治家は思っているのでは無いですか?為政者には本当はどちらでも良い。こうしたパトリオティズムは抑える事が出来ないからです。
また1990年の大会と今回では違う。ドイツチームのポーランド人のFWの助っ人を議論する、インタヴューする。彼らのドイツ語のレベルを皆が聞き耳を立てる。これ凄く大事です。
http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/195497df86fe3766a789ea51dd642f4c
それどころか先のスェーデン戦では、客席のセンターにポーランドの国旗が貼られていました。日本なら三都主選手のパトリオティズムとかも重要。
チームのために、味方・自分のための延長に国が無ければいけないでしょう。フランスのパトリオティズムもラ・マルセイユの通りですし、ドイツ国歌は「団結」です。
http://blog.goo.ne.jp/pfaelzerwein/e/c842c494a4b57b002daa8525352a06a2
どんな小さな力も合わせれば、どんな大きな力にも討ち勝つ事が出来るのが希望です。