Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ジルフェスタ―を祝う

2018-01-02 | 
ジルフェスタ―を過ごした。例年よりも落ち着いていたのは日曜日だったからだろう。鮭の鱒寿し風はいろいろと問題もあったが、少なくとも色合いだけは綺麗になった。バラ寿しも考えていたので材料は十分あったが、結局寿しにはせりだけが必要でレモンのスライスを乗せたぐらいだ。

いんげんはゴマ辛し和えにした。その他は牛蒡と人参とタイコンの皮できんぴらにすればよい。煮物も十分にできる。最後にホタテを入れて火を通せば十分だ。朝峠を攻めた割には直ぐに腹が大きくなって、元旦に繰り越すものを考えても、食べきれないほどである。

ゼクトにカシュナッツまで購入したのだが、手が伸びるかどうか?ワインもコクがあるので、ゼクトの開け時も問題となる。結局放送を聞きながらコルクを抜いたが、試飲した時よりも甘く感じた。14年産の酸が落ちてきているのかもしれない。これならばやはりシャンパーニュの方がよいかなと感じる。土壌がスレートよりも千枚岩ぐらいでないと駄目かもしれない。

ラディオ放送でベルリンのジルフェスタ―コンツェルトを流していたが、アナウンスで「このコンサートは首席指揮者が振ることになっている」と改めて告知したので、やはり来年はキリル・ペトレンコで決まっているのだろう*。正直余興の様なものならば才能の浪費に繋がるのでやめて頂きたいのだが、企画がどのようになるのだろう。ツェチェマン女史の腕の見せ所だ。それからすると、シーズン初日からザルツブルク、ルツェルンと二種類のプログラム振って、12月に当該コンツェルトに新プログラム、4月復活祭前後で新たに一種類、都合4種類のプログラムを振ることになる。するとあり得るのは2019年3月頃のミュンヘンでは「トリスタンとイゾルデ」新制作となるのか? ― すると4月にバーデンバーデンで「トリスタン」、初の共同制作?

そのような初夢を考えていると、ジルフェスタ―コンツェルトとして、ヤロウスキーが指揮した録音が中継されるのを知って聞く。なんとマーラー版の第九で、「ワルシャワの生き残り」が演奏される。ご丁寧に本人のインタヴューがあって、ミヒャエル・ギーレン指揮の演奏会の例に倣ったようで、「ドイツでここしばらく第九が年末に演奏されるようになって、全く小市民的」でベートーヴェンの意志とはあまりにも異なることが語られる。日本でこの発言をして欲しかったが、ロンドンを辞めてミュンヘンに移ってもこのベルリンでの活動は続ける宣言をしているようなものではないか?確かに演奏にも角があり、それでも趣味がとても良い。本当にこの指揮者は「恣意」に富んでいてとても劇場的なので ― 若かりし頃のオットー・クレムペラーを想起させる ―、このような演奏がユダヤ人やマルキストの集まりのベルリンではないミュンヘンで受け入れられるとは思わないので、ベルリンでの活動はミュンヘンに就任しても並行して続けられるに違いない。益々、ノーノのオペラ上演などこの指揮者でのミュンヘンが待ち遠しくなる。目下の関心ごとは、キリル・ペトレンコが「モーゼとアロン」を上演するのか、このユロウスキーに残されるか、どうかだろう。ただし、キリル・ペトレンコが第九を指揮することは当面あり得ないと思う。万が一、一年に一曲準備しても最低9年は掛かるだろう。

承前)まだまだミュンヘンのプッチーニ三部作初演は続いている。27日の演奏に関しての評が載っていた。通常は初日以外ではフェストとか何らかの公演でなければ新聞評は出ないのだが、今回は徐々にその話題性が高まってきていることもあるだろうが、なによりも三つの異なったオペラの各々に名歌手が出ているとなると日替わりをリポートする価値が生じている。23日の三回目の公演は映像で見た通りで既に触れたのだが、四回目公演はどうも再び20日の二回目公演と同じく、なによりも一部ではミケーレ役のコッホが大書きされていて、「しばしば野蛮にゆらゆらする声の声量が抑えられて」と一番評判の悪いヴェストブロックの節制が述べられていて ― 確かにバーデンバーデンでのイゾルデの歌唱も全く感心しなかった ―、二部でのヤホの歌に続いてシュスターの偉大さに触れられていて、三部ではマエストリの偉大な歌唱とともにペトレンコの奇跡が書かれている。まさしく二日目に私が聞いて書き記したその傾向の通りだ。やはりヤホの迫真の歌は中継と中休みが必要なのかも知れない。五回目公演についての仔細はまだ分からない。(続く

今年は、寒気の間にとても暖かい大晦日となって、これから二週間のお休みの前にパン屋に行って、森に出かけると外気温が摂氏11.5度もあった。パンツを脱いで走った。足元が悪かったので疲れが少し残った。外気温のためか花火も長々とやっていたようだ。

*これは正しくない。正式就任は2019/2020年シーズンからである。



参照:
室内で汗拭う週末 2017-12-11 | 生活
厳冬の大晦日の過ごし方 2017-01-01 | 暦
今年最後の試しごと 2016-01-01 | 暦
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2018年ごみカレンダー

2018-01-01 | 
ジルフェスタ―には何を開けようか?先ずは、シェーンレーバー醸造所のリースリングゼクトを冷やした。もう一本は何か?食事を考える。スーパーで塩サケ用のものを購入しようと思ったら二切れほどしか余っていなかった。それも色合いがもう一つだった。それでも仕方がないと思って注文したら、いつもは不愛想なおばさんが、「こっちの方がいいよ」と勧めてくれるのはおろしてある鮭だ。いつも燻製ものだと思っていたが、皮付きの生だと知った。「こちらの方が骨が無くて、安売りしているのでお得だよ」と強く勧められる。そこまで勧めてくれるならとそれを購入した。

さてこれと横にあったホタテ貝が年末年始のメインになるのだが、今年最後の峠攻めを走っている間にも考えていた。調べてみると、富山の鱒寿し風にできそうなのだ。そもそも野菜の煮物ぐらいを考えていたのだが、これならば少し多めに寿し飯でも作っておけばいいかとも思った。材料は十分にある。それならばワインも少し濃いめのシェーンレーバー醸造所の「ハロガンス」2015年でも良いかと思った。若干コクがあり過ぎるのだが日本食には良いのではないか。

クリスマス以降には、同じナーへのデーノッフ醸造所の最高グランクリュを開けた。自宅で開けるのは初めてだ。今年は同じ年のグランクリュ「デルヒェン」を開けたが、今度は2014年産「ヘルマンスヘーレ」である。恐らくナーへワインの最高峰だろう。調べると前者の方はスパイシーさとそれどころか蜂蜜香があったようだが、これは最後に苦みとしてミネラルが出るぐらいで、梨や黄色い果実と木などヘーゼルナッツ感など欠点が見つかり難い。価格も少し高かったが、これは流石だ。

金曜日に待ちかねていたカレンダーが届いた。カレンダーと言っても昔二月一日に割引を購入していたような美術カレンダーではない。ごみの日程が書いてある地元のごみカレンダーだ。これが無いと不便で、必需品であるばかりでなく、最近は自身のメインアジェンダになって来ている。そこにはオペラの日程から放送日程、券の予約日程までが書き込まれるのだ。集配日カレンダーである。清貧カレンダーと呼んでもよいかもしれない。



参照:
ピリ辛感が残る最後 2017-08-22 | ワイン
石橋を叩いての樽試飲 2015-06-08 | 試飲百景
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