5つの作品からなる短編集。タイトルロールは、映画監督が新作の宣伝も兼ねたTVの本番中に、生意気な男子中学生を殴ってしまう。その事件のため、謹慎中の自宅で、自分の人生を回想する。ベットで横になりながら、その事件の事の次第を自分なりに整理していく。さらには、彼が生きてきた人生を振り返る。
30歳でデビュー。東洋のゴダールともてはやされたこと。スランプに陥ってしまった日々。フランスに渡り4年間生活 . . . 本文を読む
郊外で暮らす四人家族のありふれた日常を描いていたのに、それがいつの間にか奇妙な異次元に迷い込んでいく。前半はかなり面白かった。息子の靴を洗うことに執着する母親。(靴なんか今時洗わないと思う)自分が仕事もしないでふらふらしていることを、近所の人に悟られないように、外出のサイクル、時間まで気にしている主人公。大学院生に見えるようにする、なんてかなり異常だ。「ありふれた」と書いたが、ちょっと考えるだけ . . . 本文を読む