最初『ゼロ』を見た時、思いきったことをするなぁ、と感心した。かなり微妙な問題を扱いながら、エンタメとしてきちんと消化した大塚雅史さんの作劇があざといと思う人も多々あったはずだ。敢えて「反戦」を前面には押し出さない覚悟は彼らしい。そういうわかりやすい作り方は、ただの逃げ道になってしまうからだ。彼は、子供たちが空に託した夢を純粋に追いかけることを何よりも大事にすることで、戦争を描くことができると考え . . . 本文を読む
林遊眠ひとり芝居の最新作である。今回は大航海時代を舞台にして海賊になったひとりの男と彼の仲間たちが、神の国を目指して旅をする海洋冒険活劇だ。最小の劇場で体感する最大のスペクタクル。こんなにも贅沢なエンタテインメントは他にはどこにもない。しかも、フランチャイズである船場サザンシアターは客席が30席しかないけど、ソファシートも含めて、とても豪華な仕様になっている。ショウダウンによるたったひとりのスペ . . . 本文を読む