習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

『僕らのごはんは明日で待ってる』

2017-01-16 02:43:26 | 映画
こういう地味な映画がちゃんと作られて、全国東宝系で公開されるって、いいことだ、と思う。パッケージングはジャニーズ事務所のタレントを使ったアイドル映画のスタイルを踏み、キラキラ青春映画(今発売中のキネ旬が、たしかそういうようなネーミングをしていた)を装うけど、これはその手の映画とは一線を画する。だって、原作は少女マンガではなく、瀬尾まいこの小説である。恋愛小説だけど、高校生のシーンもたくさんあるけど . . . 本文を読む
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『マンガ肉と僕』

2017-01-16 02:40:52 | 映画
杉野希妃の第1回監督作品。2作目のほうが先に公開されていて、そちらはもう見ているけど、実は、あまりおもしろくなかった。だが、こちらは実に刺激的な作品だ。8年間の歳月の中で、3つの恋愛を3つの時間のなかで描き、そこにひとりの男の姿を切り取る。 ただの恋愛映画ではない。面倒くさい女たちに弄ばれる男を描くように見せかけて、弱いつまらない男の当然の帰結を描く。杉野監督の視線は辛辣で、怖いくらいだ。3 . . . 本文を読む
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大島真寿美『ツタよ、ツタ』

2017-01-16 02:37:26 | その他
沖縄から始まる。ひとりの女性の生涯を描くのだが、確かにこれはこれで大河ドラマである。だけど、よくある女の一代記ではない。まるで昔話でも語るようなタッチだ。過酷なお話なのに、なんだかほのぼのしている。 まるで関係ないけど、このタッチは陳凱歌の新作『道士下山』を思わせる。これはファンタジーではないのに、まるで、遠い昔のお話のようだ。リアルでなくてもかまわないし、こんなにもリアリズムなのに、リアル . . . 本文を読む
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『土竜の唄 香港狂騒曲』

2017-01-16 02:36:49 | 映画
新年1本目の映画はド派手なバカ映画がめでたくていい。そこでこの映画にした。なのに、これがなんだか真面目なのだ。 まず、前作の続編という当たり前のことがちゃんと律儀に守られてあるのに驚く。こういうばかばかしいコメディはいい加減でいいから、前作のお話なんか了承事項としてすっ飛ばして始めるのがパターンなのに、なんてマジメなんだぁ。でも、そんな真面目さすらふざけているように思わせるのが、実はこの映画 . . . 本文を読む
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