この映画は今回の「ロマンポルノ・リブート」5作品のラストを飾る作品だ。掉尾を飾るのは中田秀夫である。その選択は悪くはないはずだった。なのに、これはいったいどういうことだろうか。
今回のこの企画、とても楽しみにしていた。僕には恥ずかしながらロマンポルノの終盤10年くらいをコンスタントに見続けたという自負がある。あの情けない気分は見た人でなくてはわからない。劇場に入る瞬間の暗い気分、3本見た後のもっ . . . 本文を読む
京都を舞台にしてそこで暮らす3姉妹の日々を描く作品。帯には綿矢りさ版『細雪』、とあるが、そんな大仰なものではない。長さも250ページくらいとコンパクト。保育師の長女、OLの次女、大学院生の三女。それぞれがそれぞれの人生の大事な局面に臨み、そこから新しい旅立ちをしていく姿が綴られる。20代後半から30歳という、いろんな意味で微妙な年齢に立つ彼女たちが、自分をみつめる話。
出会いのない毎日に苛立つ長 . . . 本文を読む