『攻殻機動隊』が実写で映画化される。しかもハリウッド映画として。もうそれだけでどれだけ興奮させられたか。ヒロインの草薙素子をスカーレット・ヨハンソンが演じる。予告編も期待させるビジュアルで、脳内の期待度はどんどん高まるばかり。しかも、荒巻をビートたけしが演じる。いったいどうなるのか、予想もつかない。
だけど、不安もあった。監督があの『スノーホワイト』の人だという。あれはへぼい。期 . . . 本文を読む
チャン・イーモウの最新作。彼にとっては初の3D映画、ということらしい。なんだか意外だけど、そうなんだ。『HERO』とかたくさんのアクション大作を作っているから、3Dなんてもう何度もしているような気がしたけど。
日本では昨年の『妻への旅路』(これはこれで悪くはない昔ながらの地味な佳作だけど)に続く新作。すさまじい超大作映画。しかも彼はこの前に『楊貴妃』という作品も作っていたようだ。 . . . 本文を読む
「驚愕のラスト24分」ってどこ? 清水冨美加の告白部分のことかな。あきれて驚愕するって感じですか? 飯豊まりえが死んでなかったってなんでや。屋上から落ちたのに「死んでなかったのよ、」の一声で解決するか? そんなんありえん、と思う。確かにその展開には驚愕するけど、それはないわぁ。落ちたら死ぬよ。きっと。じゃあ落ちてなかったのなら、どうしたのか。まぁ、そんな些末なことは無視してでも、全体のお話自体が杜 . . . 本文を読む
『サラエヴォの銃声』というタイトルで、『ノーマンズランド』『鉄くず拾いの物語』のダニス・タノヴィッチ監督作品。前知識なくそれだけで見たからなんだか驚いた。こんな映画だとは思いもしなかった。ホテルの中から出ない。群像劇。さまざまな人たちが、ここで交錯していく。それぞれの立場や想いがすれ違い、ぶつかり合う。お話は『グランドホテル』形式を踏む。でも、個々人のドラマはさらりと描かれるから、あまり感傷的には . . . 本文を読む
ひな人形と四年生の女の子が、鄙びた田舎の駅で出会い、心を通い合わせる。誰からも顧みられることもなく、そこにひっそり飾られていたお雛さま。そんな彼女が少女を助けることで、再生していく姿を描く。
僕にとって、いとうみくは『車夫』に続いてこれで2冊目となる。最近出会った作家の中で、とても気になる人だ、今回もとてもいい。児童文学の棚から探してきた本だが、大人が読んでも、とても素直に響いて . . . 本文を読む
『桜花堂ものがたり』という実にシンプルなタイトルがとてもいい。この小説が描くメッセージもそこに尽きる。簡単な話なのだ。でも、それは何よりも大事な話だ。お話が「桜花堂」になかなかたどりつかないのもいい。主人公の青年がそこにいくまでには様々なドラマが用意されている。そこに行きつくまでの話だったんだ、と読み終えて初めて気づく。
生きていくことの喜びと悲しみ。自分の居場所があるということ。この小説のメイ . . . 本文を読む