習慣HIROSE

映画・演劇のレビュー

斜線堂有紀『ゴールデンタイムの消費期限』

2021-05-06 19:48:13 | その他
かつての天才たちの再生を目指すプロジェクトに集められた6人の男女。小説家、映画監督、日本画家、料理人、棋士、バイオリニスト。若くして才能を認められたそれぞれの分野での天才たちだ。だけど、今では過去の人になっている。まだ10代なのに(20代に入っている人もいるけれど)才能が枯れてしまった。消費期限は過ぎた、という認識を抱きながら、彼らは生きている。 そんな彼らを再生させるためAIが11日間トレーニ . . . 本文を読む
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『いなくなれ、群青』

2021-05-06 17:48:15 | 映画
こういうファンタジー映画はめずらしい。一応恋愛ものなのだけど、あまり恋愛にこだわらない。では何にこだわるのかというと、その世界観だ。この映画の舞台となる現実世界からはじかれた人たちが連れてこられる場所と、そこでの生活が描かれる。どうしてここに来たのか。この先どうなるのか。わからないことばかりで、混乱するはずなのだけれど、彼らはここでの生活に溶け込み何の不満も抱かない。だってここにはストレスはない。 . . . 本文を読む
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『逆光の頃』

2021-05-06 17:07:28 | 映画
この夢のような映画を見ながらまどろむ。絵に描いたような幻想的な京都の景観のなかでお話は綴られていく。これは現実ではない。日常のスケッチのはずなのに、背景となる景観が美しすぎて、現実のように見えない。主人公の高2の夏の日々が描かれる。一応3つのエピソードからなる短編連作というスタイルにはなっているけど、ひとつひとつのお話が淡すぎて、独立したお話というよりも流れていく時間の中に納まるから起伏のない1本 . . . 本文を読む
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