配信による上演なのだが、編集が実に適切で上手い。舞台の雰囲気をちゃんと伝えながら、同時に配信作品としての完成度も高くて、見やすいし集中できる。これが舞台作品であるということをちゃんと生かした上で映像作品としてもとてもよく出来ているのがいい。舞台は生で見るのがいいのは、当然のことだけど、そうじゃなくても舞台の魅力、感触をしっかりと伝えれる映像作品は可能だ。
お話自体はたわいないけど、楽しく見れるの . . . 本文を読む
バンコクからの帰国子女である漣。日本に戻って、通学電車で何度となく痴漢に遭い、恐怖から普通に生活することができなくなっている。周囲の男たちが怖い。そんな彼女を助けたのが、彼だった。だけど、彼はDVで離婚した姉の夫の弟で、彼女の地獄は彼を好きになったことから始まる。
400ページに及ぶ長編のラストまで、気を抜くことができないし、読み終えた今も何も終わっていないことは明らかだ。たった一歩を踏み出すこ . . . 本文を読む
代表作といわれる『二十四の瞳』と同年である1954年に公開され、黒沢の『七人の侍』を抑えてその年のベストテン2位にランクインした作品。(もちろん1位は『二十四の瞳』だ。)未見だったので、ようやく見た。(今回の木下恵介シリーズの5本目になる。)
それにしても凄い映画を怒濤のように連作していたのだな、と感心する。40代の一番脂の乗っていた時期の作品だ。54年は彼のキャリアの頂点だったのかもしれない。 . . . 本文を読む