3年前の前作を見たとき、これはすごいと感心した。日本でこれだけのスケールの冒険活劇を作れるなんて、という驚きだ。何よりもまず、お話がおもしろいのがいい。2時間20分ほどの上映時間があっという間だった。ストーリーの組み立て方がうまいし、ゲーム感覚の軽い安易なお話ではなく、ちゃんと主人公の少年の成長物語として、作られてあるのがいい。仲間との冒険がさまざまな出会いを生み、彼が少しずつ前進していく。ラスト . . . 本文を読む
こんなつらい小説は読みたくはない、と思わせるくらいにいろんなことが心当たりのある作品で、でも、こんなにもこれに心惹かれるのはそれだけではなく、この作品の完成度の高さゆえだろう。お話は先日の今年上半期公開の日本映画ベストワンに選んだ『流浪の月』ととてもよく似ている。でも、こちらのほうがリアルだ。
母子家庭で、母親はほとんど帰ってこない。ひとりで過ごす夏。お金もない、身寄りもない。壊れたクーラー。家 . . . 本文を読む