バズ・ラーマン監督の新作である。しかも2時間39分の長編。エルヴィス・プレスリーとそのマネージャーであるパーカー大佐を主人公にした。プレスリーが誕生するところからその死までが描かれる伝記映画なのだが、それをトム・ハンクス演じる大佐の視点から描く。映画のなかでは何度となく様々な局面でのふたりの確執が描かれるのだが、大佐の側から描くことで映画は客観性が増したわけではない。どちらかというとなんだかゆがん . . . 本文を読む
この短編小説を長編アニメーション映画として作ろうとしたのはなぜだろうか。犬童一心監督の傑作映画が既にある。しかも、あれはもう20年近く前の作品だ。今さら、と思ってしまう。数年前にはこの小説は韓国でも映画化された。原作自身は田辺聖子による地味な小説だ。なんだか不思議だけど、でも、なんとなくわかる気もする。この小説の描くふたりの関係はふつうじゃない。単純な純愛映画ではなく、それどころか異形の恋愛映画だ . . . 本文を読む