なんとこの作品は劇団としては60年ぶり(!)の再演となるらしい。台本は木下順二の『赤い陣羽織』だ。1962年の夏に上演したとパンフにはある。今回オリジナルの設定を大幅に改変して(潤色、演出は坂手日登美)時代背景も明治維新の初めの頃に設定、舞台も大阪にした。言葉も当然河内弁になる。さらには明らかに明治維新と大阪維新を重ね合わせて、現政権を揶揄することで静かに反旗を翻す芝居とする。(大胆というより、そ . . . 本文を読む
久々に佐藤香聲の演出、三名刺繍の台本という黄金コンビによる『SMオペラ』の新作を見る。今回もまた阿鼻叫喚のスペクタクルである。刺激的で過激な表現や描写で驚かせながら、この魔窟で繰り広げられる狂宴を「演劇にバレエや民族舞踊、ショーダンス、フェティッシュショー、そして音楽ライブを融合させた舞台表現」で見せていく。それは演劇という枠組みには簡単には収まりきらないパフォーマンスだ。毎回、新鮮な驚きを提示し . . . 本文を読む