なんとまだ1月なのに今年3本目の福田雄一監督作品である。(勘違いで2本)この後城定秀夫監督も一気に3本怒濤の劇場公開というのがあるけど、売れっ子監督は凄い勢いで新作を連発する。大丈夫か、そこまでして、と心配になるけど余計なお世話だろう。(勘違いで城定秀夫も2本連続でした。『笑う蟲』と『悪い夏』だけでなく『死に損なった男』も彼の新作だと勘違い)
福田雄一は『新解釈三國志』を見てしまった時、呆れて二度とこの人の映画は見ないと思った。あれだけの予算を使ってあそこまでバカバカしくて無意味。それってある意味立派だけど、あまりのバカで果てしなく疲れる。だから今やっている『聖⭐︎おにいさん』もパスした。
だけど今回は山﨑賢人のアクション映画でそれを手掛けるということで、あの福田バカと最近アクション映画バカの山﨑の融合がどんな化学変化を見せるのか、少し興味を抱いてしまった。まずい予感はする。たぶん。だけどチャレンジは大事。それから見る前に忘れていたか、福田×山﨑にはあの『斉木楠雄の災難』という前例もある。
ということで、2時間3分の映画は始まった。くだらないギャグパートとかなり出来のいいアクションシーンが交錯する前半は悪くない。許容範囲のバランス。もちろん山崎賢人のアクションは凄い。
だけど後半、なかなかお話の核心に入らない。しかも始まったクライマックス、学校が戦場になるスペクタクルのはずなのに、まるでテンションが上がらないし、お話に整合性がない。ドラマのメリハリも皆無でグダグダになる。しかも山崎賢人が死ぬとかわけがわからない展開。
せめて台本はちゃんとしたシナリオライターに書いてもらったらよかったのではないか。アクションはアクション監督に任せたのだから。浜辺美波はこの異世界に迷い込んで困惑しながらも、けなげにこのチーム福田の仲間入りしようと頑張っている。彼女の視点に統一して描いてもよかっただろう。
現代にも生きるニンジャたちという設定が生かされていない思いつきレベルの世界観。原作はもう少しはまともなのだろうが、福田ワールドになったらこの始末。やはりトホホな映画だった。もちろん次回作はあっても見ない。