77年のアメリカのアクション映画。今頃この映画を見るのはなんだか懐かしいからだ。まだ10代の頃、今はない梅田グランドで見た。とても面白かったことを覚えている。
でも、今見ると稚拙な映画だと残念だなぁと思いつつ、なんとなく見始めてしまったら、最後まで見ていた。イーストウッドの映画だから、見た。今なお現役で毎年新作を作り続ける90代の映画作家の初期作品。脂の乗り切った頃の大作アクション映画。やりたい放題,やり尽くす覚悟の作品。監督,主演。共演は当時の恋人ソンドラ・ロック。
ラストがあまりに強烈でそればかりが印象に残っていたが、これはそこまでの無茶な展開も含めてとてもよく出来た映画で、次から次へとかなりのお話の仕掛けが万全の状態で用意されてある。冒頭の車の爆破、次は蜂の巣になる家のシーンから始まり、バイクとヘリとのカーチェイス、そしてラストのバスへと。見せ場満載で115分。昔の僕が喜んだのがよくわかる。
70年代後半という時代において,イーストウッドがアクションを極めることで目指していたものが伝わる。エンタメ映画だがそれだけじゃない。