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映画・演劇のレビュー

『メイズランナー 砂漠の迷宮』

2017-10-30 19:53:42 | 映画

 

一作目は劇場で見たけど、さすがにこの二作目をわざわざ劇場で見る気がしなかった。凄い大作なのだけど、あまり面白くない。DVDになっているのは知っていたけど、食指をそそられなかった。先週の日曜の夕方台風のせいで、早く帰ってきたので、帰りにレンタルしてきた。疲れていたので、あまり何も考えなくてよさそうな映画、と思い借りてきたのだが、まるで前作とタッチが変わり、驚きの展開。

 

シリーズ2作目は完結編へのブリッジでもある。最近この手の映画は多い。最初から3部作仕様で作られる。制作費を抑えるため2本撮りして、2本を連続公開する。(連続といっても、半年から1年後くらいまで時間を置くのだけど)その後、ヒット状況に合わせて3作目を作る、というパターンだ。この映画もその轍を踏む。最近では、ヒットを前提にして作っても、当たらないパターンも出てきて、3本目が危ういことも。三池崇史の『ジョジョの奇妙な冒険』なんて「1」と銘打ったのに、2本目が作られない可能性が大。

 

それにしても、この映画だが、2本撮りしたにも関わらず、ここまでテイストの違う映画になるなんて、どういうことか。最初からこういう展開を狙っていたわけだが、こうこられると、なんだか少し3本目が気になるほどだ。(ちゃんと3本目は作られているのかな?)

 

1作目は迷路に送り込まれた男女がそこから脱出を試みるゲーム感覚の映画だった。壁に囲まれた場所で、どこに行こうとも抜け出すことは出来ない。誰が何のため、こんなことをするのか。主人公が仲間とともにここから脱出するまでの話。とてもシンプルだったのに、この2作目はなぜ、彼らが迷路に送り込まれることになったのか、という前作の背後にあったドラマがまず描かれる。結構複雑な背景があって謎は深まるし、今度は砂漠が迷路なのか、と思ったのに、それだけではなく、いろんな展開が目白押し。大忙しの映画になる。このめまぐるしい展開には、ついて行けなくなるほどだ。「ゾンビもの」になるなんて、まさかである。さらには「戦争もの」にもなって、ここまで派手なドンパチが繰り返されることになるなんて、そこも思いもしなかった。

 

でも、こんなにもサービス満点なのに、映画自体はあまり面白くはないって、どういうことか。何も考えずに楽しめる娯楽大作映画を見たくてレンタルしてきたのに、なんだか間延びしてダルかった。途中居眠りしそうになったし。2時間20分近くもある上映時間は大作映画なのでかまわないけど、それがちゃんとした満足感に繋がらないのはなんだかなぁ、である。最後はお決まりの「さぁ、ここから反撃だ!」というパターンで、それもどうだか、である。

 

 


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