『ランチのアッコちゃん』で衝撃を受けた柚木麻子のそれまでの作品を読むことにした。というか、たまたま図書館にこの本があっただけ。本屋大賞ノミネート作家特集なんていう企画で、立てかけてあったから手にしただけなのだが。
でも、彼女がおもしろいのは、これで確定的になった。今回も食を巡るお話にもなっていて、それってこの作家の武器なのだな、と思う。でも、それはあくまでも武器であって実力はそれだけではない。思いがけない設定であっと言わせながら、思い付きではなく、その発想の面白さから、さらなる高みへと我々読者をいざなう。
ひきこもりのブスでデブの女が、美女のブログを攻撃して、炎上させようとする。ひがみもいいとこだ。でも、その管理人が小学時代の親友で、悪意からの行為があだになり、(というか、幸いし)彼女と(その仲間の美女たちと)一緒に暮らすことになる。大金持ちの彼女の屋敷で、彼女たちの介護のもと(たまたま彼女を助けることになったがために、交通事故にあった!)暮らす。
自分に自信がないから、ひきこもり、世界と関わることなく生活してきた。ネットで憂さ晴らしして、卑屈な毎日を送ってきた。子供のころから「ジャイコ」と呼ばれて、みんなから虐められてきた。世界中は敵ばかりだと思い、反抗的な目を向けてきた。いつも何かに怒っていた。そんな彼女が美女たちに傅かれてやさしくされるうちに、彼女たちもまた、悩みや苦しみを持って生きているのだと知る。そこから彼女の人生への逆襲が始まる。
話の展開としては、やり方は『ランチのアッコちゃん』と同じだ。これが柚木麻子の必勝パターンなのだろう。でも、こういうコミューンって心地よい。なんだか幸せな気分にさせられる。自分もまた、彼女たちと同じように何らかの才能を秘めているのではないか、なんて思わせられる。もちろん、現実はそんな甘いものではないことなんか重々知っている。でも、小説を読んでいる間だけはそんな夢を見せて欲しい。これは読むだけで元気になれるビタミン小説なのだが、(しかも、おいしい食事のレシピ付き)何のとりえもない若い女の子がきらきら輝く女の子へと成長していく小説っていいよな、と思う。
でも、彼女がおもしろいのは、これで確定的になった。今回も食を巡るお話にもなっていて、それってこの作家の武器なのだな、と思う。でも、それはあくまでも武器であって実力はそれだけではない。思いがけない設定であっと言わせながら、思い付きではなく、その発想の面白さから、さらなる高みへと我々読者をいざなう。
ひきこもりのブスでデブの女が、美女のブログを攻撃して、炎上させようとする。ひがみもいいとこだ。でも、その管理人が小学時代の親友で、悪意からの行為があだになり、(というか、幸いし)彼女と(その仲間の美女たちと)一緒に暮らすことになる。大金持ちの彼女の屋敷で、彼女たちの介護のもと(たまたま彼女を助けることになったがために、交通事故にあった!)暮らす。
自分に自信がないから、ひきこもり、世界と関わることなく生活してきた。ネットで憂さ晴らしして、卑屈な毎日を送ってきた。子供のころから「ジャイコ」と呼ばれて、みんなから虐められてきた。世界中は敵ばかりだと思い、反抗的な目を向けてきた。いつも何かに怒っていた。そんな彼女が美女たちに傅かれてやさしくされるうちに、彼女たちもまた、悩みや苦しみを持って生きているのだと知る。そこから彼女の人生への逆襲が始まる。
話の展開としては、やり方は『ランチのアッコちゃん』と同じだ。これが柚木麻子の必勝パターンなのだろう。でも、こういうコミューンって心地よい。なんだか幸せな気分にさせられる。自分もまた、彼女たちと同じように何らかの才能を秘めているのではないか、なんて思わせられる。もちろん、現実はそんな甘いものではないことなんか重々知っている。でも、小説を読んでいる間だけはそんな夢を見せて欲しい。これは読むだけで元気になれるビタミン小説なのだが、(しかも、おいしい食事のレシピ付き)何のとりえもない若い女の子がきらきら輝く女の子へと成長していく小説っていいよな、と思う。