二月の終わりに奈良県桜井市にて
自然農実践家指導者 川口由一さんの田畑を
見学させていただきました。
自然農40年 川口さんの田んぼでは
耕さず 虫や草草を敵とせず
持ちこまず 持ち出さず
自然に沿い応じ任せる在り方で
作物を育てておられます。
静かな冬の営みから
少しずつ春めいてくる頃・・、
冬草の緑が初々しい田んぼです。
川口さんの田んぼでは、数年前から
ジャンボタニシがいます。
畝の端の稲の根や草をタニシが食べることで
畝が崩れてしまうこともあるそうです。
その修復を冬の間にされておられました。
スコップをV字に入れておられますね。
右の畦は畑との境になるもので ↑
幅のあるしっかりとしたつくりです。
あたたかな陽ざしのやわらかな小春日和に
川口さんにお会いできました。
田畑の見学をさせていただき
スケッチブックを見せていただくなど
芸術についてのお話しに心をはずませ
うれしく楽しい語らいのなかで
学びになるひと時をいただきました。
田んぼの一部には
麦が健やかに育っていました。
苗床で苗を育てられ、
お米と同じように一本植えをされています。
力強く伸びやかな姿ですね。
こちらは畑に植えられた麦たちです。↓
排水を図るため、高畝にされています。
小麦 大麦 ライ麦・・・
三種類の麦が それぞれの畝で
健やかに育っていました。
麦と同じ畑では
白菜が蕾をつけていました。
こちらは空豆ですね。
↓
こちらは、田んぼの南側にある畑です。
↓
元は田んぼだった場所で、
こちらも高畝にされておられます。
エンドウが健やかに
ツルを伸ばし始めていました。(二月末)
畝には昨年の夏野菜の茎がそのまま残され
冬の寒さ除けになっています。
耕さない畝は
豊かに豊かにいのちの重なりを成し
そこで育つ野菜は自然そのものです。
美しいキャベツ・・
生命力にあふれています。
畑の南面には笹竹を短く刈られて
垣根をされています。
この畦は近所の犬の散歩道になるそうで
畑との境界に、良いアイデアですね。
↓
そして、果樹も育つ広い畑に移動して
ご案内していただきました。
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春一番に咲いていたクロッカス
畝の手前に三株、可愛いです。
こちらは花木のある南面・・、
冬には日当たりのことなども考えて
剪定などもされておられるそうです。
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春を待つ畝
こちらにはオクラ、空芯菜、
ニガウリを予定されています。
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春菊などの霜除けを
ライ麦の茎でされていました。
桜の木が春を待っています。
手刈りされた笹が一面に敷かれ、
寒い季節も豊かな光景です。
木々の足元にも刈られた笹が
たっぷりと重なっています。
笹は常緑樹で地下茎の宿根草で
勢いがありますので
冬の間に一本一本刈り、
畑に敷き詰めておられます。
太くなった茎は支柱等に使われるそうです。
笹には、
いのちを清める・芯を強くする
成分があるのでは、・・と。
果樹の木の下の大根、
真に健やかであることが
発している気からも感じられます。
実も葉もとっても美味しく
天然自然のすばらしい味わいです。
日野菜は色あざやかな京野菜です。
↓
自然農40年目 毎日田畑に立たれ
お元気に日々を過ごしておられる川口さん。
『生命界も自然農の田畑も
日々刻々変化変化で
新た新たの秩序で新鮮なり
豊かなり、美しきなり、我もまた然り』
川口さんのスケッチブックより
カブの絵と文章を掲載させていただきます。
寒風気中に
濃密赤紫を生きるいのち
淡白清浄白に生きるいのち
宇宙生命界に
夫々を生きる姿
無限数 賑わう
冬 二月
雨の午後 田んぼ全景
今年は田んぼの北面の畝に
コスモス ススキ ガマ マコモ クワイ
冬瓜 南京 ズッキーニなどを
予定されています。
また、密植にならないように
スイレンのスペースも広くされておられ
涼やかな水辺の景色が楽しみです。
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2018年3月末の川口さんの田畑は
こちらからご覧いただけます。