七月末 奈良へ
『川口由一さんを偲ぶ会』に出席してきました。
自然農をはじめ、宇宙の本質、ものごとの本質や人としての生き方、古方漢方、さらには芸術の世界へと、総合的に成長するようにと長きにわたり導いてくださった川口さん、いつも親しみ深くやさしいまなざしをいただいてきました。
『岡山からよく来てくれたなぁ』と、にこやかなお顔で迎えてくださっていたその笑顔にもう会えないのだと思うと胸にこみ上げるものがありましたが、なつかしい場所にひとり立ち、大和の山々に抱かれながら大切な時間を過ごしました。
偲ぶ会の当日、赤目自然農塾・乾坤塾・奈良漢方学習会のスタッフのみなさまが心をこめてご準備された会場は、川口さんが晩年に描かれた絵画と文章が美しく展示され、夏の花々が彩り優しく添えられていました。
この日は全国から二百名くらいの方々が集われ(もっと多かったかもしれません)、久しぶりに懐かしい方々とお会いできました。そして、これからのことに思いをはせるなか、意義深い尊い一日になりました。
川口由一さんを偲ぶ会の後に、予てから川口さんとご一緒に拝見できる日を楽しみにしていました川口さんのスケッチブックを前に、再び、時を遡り貴重な出会いのひと時をいただきました。
その中に、宇宙の本質について書いておられる文章がありました。
般若心経の一節『色即是空 空即是色』についてです。
宇宙の本質を理解して『自然農』にとりくむ、日々を生きる、そしていのちの根源から存在そのもので喜びを感じる、その大切さを常々説いておられた川口さんです。かけがえのない数々の教えををいただいてきたことを今に思います。
ふりかえれば、川口さんを偲ぶ旅は素晴らしい出来事の連続でした。
いのちの世界はこれほどまでに一体であり、悲しみと思っていた涙は溢れる愛だったのだと深く気づかされました。また、こころ優しい方々との和やかなひと時は安らぎと魂のかがやきを取り戻す力をいただきました。ほんとうに感謝の気持ちでいっぱいです。
今後のこと・・・・、
川口さんからもっともっと学びたかったという気持ちはありますが、それ以上に、これほどまでに与え尽くしてくださったことへのありがたい想いを、次の一歩につなげてゆきたいと思っています。
ありがとうございます。
八木
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