ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

チーズの物語2024~ブリヤ・サヴァラン・アフィネ

2024年08月30日 | チーズの話

もう半世紀以上前の話。
柏に喫茶店が二軒あった。
ボンとコンパルだ。
叔母に連れられて喫茶店に入ったのはそのどちらだったろうか。
あれはクアトロの父が小学校高学年の頃、その喫茶店で「サヴァラン」なるケーキを初めて口にした。
お酒が効いているケーキだ。
お酒が入っているから子供はだめだと云いながら叔母は一人で満足げにそのケーキを食べている。
だめだと云われると食べたいもので、叔母が注文したものを盗み食いする。
何て美味しくて、おしゃれな食べ物だと思ったものだ。
何やら覗いてはいけない大人の世界に踏み込んだ気がしてドキドキしたものだ。
チーズにも、「ブリヤ・サヴァラン」という名のものがある。
どちらも、フランスの美食家ブリヤ・サヴァラン氏(1755-1826)の名前をいただいたものだ。
チーズの方のブリヤ・サヴァランは、生クリームを混ぜ込んで乳脂肪75%、トリプルクリームという分類のチーズで、味わいはクリーミーで濃厚だが、後味は爽やかである。
ドライフルーツやジャム、ハチミツなどを添えても美味しい。
このブリヤ・サヴァランの著書に「美味礼讃」がある。
その著書の中には「チーズのないデザートは片目を欠いた美人のようなものですね」というのがある。
クアトロでのデザートにこのブリヤ・サヴァランと云うチーズに、トロリと甘いアイス・ワインでも合わせてみる。
子供には覗かせたくない美味礼讃の世界が広がるだろう。

クアトロのホームページ

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