ラスパドゥーラ・コミュニケーション

「つまりあれか、初めてのデートで何を会話にしたら良いか解らんのか」
「はい」
「ほな、キンチョールスリムタイプを持っていけ」
「クアトロならな、ラスパドゥーラや」
「何ですか、ラスパドゥーラって」
「トマトとラスパドゥーラって云う季節のおすすめパスタを注文するんや」
「するとな、店員が大きなかたまりのチーズ、これがラスパドゥーラなんやけどな、これをかんなくずみたいにな、薄ーく削ってパスタにかけるんだ」
「そうしたら、彼女がな、なーにこれスゴーイ、スゴーイって連呼する」
「そして食べたらこれがミルキー、ミルキーって連呼するんや」
「こうなったら、会話が弾むってものだろ」
「それでも、会話が途切れたら、ここでクアトロの父にこのチーズの由来を聞いてみる」
「待ってましたとばかりに、クアトロの父はうんちくを語るから、少しは間が持つってこと」
クアトロのラスパドゥーラは、コミュニケーションツールでもあります。